デジタルカメラ
【課題】ホールド性に優れたデジタルカメラを提供する。
【解決手段】カメラ本体10は、水平部10Aと垂直部10BとからなるL字状に形成され、垂直部10Bの前面に撮影レンズ12が設置される。そして、水平部10Aの上面にモニタ28が設置される。撮影者は、カメラ本体10を両手で把持し、体に押し付けながらカメラ本体10を構え、上から見下ろすかたちでモニタ28の表示を確認する。モニタ28が確認しづらい場合は、拡大鏡24を起立させ、モニタ28の表示を拡大させて確認する。
【解決手段】カメラ本体10は、水平部10Aと垂直部10BとからなるL字状に形成され、垂直部10Bの前面に撮影レンズ12が設置される。そして、水平部10Aの上面にモニタ28が設置される。撮影者は、カメラ本体10を両手で把持し、体に押し付けながらカメラ本体10を構え、上から見下ろすかたちでモニタ28の表示を確認する。モニタ28が確認しづらい場合は、拡大鏡24を起立させ、モニタ28の表示を拡大させて確認する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデジタルカメラに係り、特に本撮影前に撮影レンズを通して撮像素子から連続的に得られた画像をスルー画像としてカメラ本体に設置されたモニタに表示するデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にデジタルカメラにはモニタが備えられており、撮影した画像をその場ですぐに確認できるようにされている。また、いわゆるコンパクトタイプのデジタルカメラでは、このモニタにスルー画像を表示させることにより、モニタを電子ファインダとしても使用できるようにされている。
【0003】
ところで、このようなモニタは一般にカメラ本体の背面に設置されており、電子ファインダとして使用する場合には、カメラ本体を顔から離して持たなければならなかった。
【0004】
しかし、このようにカメラ本体を顔から離して持つと、ホールド性が低下し、手振れ等が発生しやすいという問題があった。
【0005】
そこで、特許文献1では、カメラ本体を顔に近づけて保持できるようにするため、カメラ本体の上面にモニタを設置するとともに、そのモニタの表示を後方に向けて反射させるミラーを設けたデジタルカメラが提案されている。この特許文献1のデジタルカメラでは、モニタの画像をミラーで反射させることにより、光路長を確保し、カメラ本体に顔を近づけて持てるようにしている。
【特許文献1】特開2000−32313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のデジタルカメラであっても、カメラ本体を顔に近づけて持つのには限界があり、ホールディングの安定性に欠けるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みて成されたもので、ホールド性に優れたデジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、本撮影前に撮影レンズを通して撮像素子から連続的に得られた画像をスルー画像としてカメラ本体に設置されたモニタに表示し、撮影指示に応じて前記撮影レンズを通して前記撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録するデジタルカメラにおいて、前記モニタを前記カメラ本体に水平に設置するとともに、前記モニタの表示を拡大する拡大鏡を前記モニタの上方に着脱自在に設けたことを特徴とするデジタルカメラを提供する。
【0009】
請求項1に係る発明によれば、モニタをカメラ本体に水平に設置することにより、ユーザがモニタを見る際、ユーザはカメラ本体を上から見下ろすかたちとなり、光路長を確保しつつカメラ本体を十分に体に引き寄せて構えることができる。これにより、確実にカメラ本体をホールドでき、手振れ等の発生を抑制できる。特にウエスト位置でカメラ本体を体に押し付けながら両手で保持することにより、カメラ本体を三点で保持することができ、より確実にカメラ本体を保持できる。また、必要に応じて拡大鏡を設置することにより、モニタを眼から離しても、ピント状態を詳細に確認することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記カメラ本体が、水平部と垂直部とからなるL字状に形成され、前記垂直部の前面に前記撮影レンズが設置されるとともに、前記水平部の上面に前記モニタが設置されることを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラを提供する。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、カメラ本体が水平部と垂直部とからなるL字状に形成され、垂直部の前面に撮影レンズが設置される。そして、水平部の上面にモニタが設置される。
【0012】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記水平部と前記垂直部とがヒンジを介して連結され、前記水平部が前記垂直部に対して開閉自在に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラを提供する。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、水平部と垂直部とがヒンジを介して連結され、水平部が垂直部に対して開閉自在に設けられている。これにより、カメラ本体を折り畳むことができ、携帯性が向上する。
【0014】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記拡大鏡が前記垂直部の背面にヒンジを介して折り畳み可能に設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載のデジタルカメラを提供する。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、拡大鏡が垂直部の背面にヒンジを介して折り畳み可能に設けられている。これにより、拡大鏡をカメラ本体に折り畳んで持ち運ぶことができ、携帯性が向上する。
【0016】
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記モニタの周囲を覆って前記モニタへの不要な光の入射をカットする遮光板を前記垂直部の背面又は前記水平部の上面にヒンジを介して折り畳み可能に設けたことを特徴とする請求項2、3又は4に記載のデジタルカメラを提供する。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、モニタの周囲を覆う遮光板が折り畳み可能に設けられている。これにより、モニタへの不要な光の入射をカットでき、モニタの視認性を向上させることができる。また、遮光板は折り畳み可能に設けられているため、携帯性を損ねることがない。
【0018】
請求項6に係る発明は、前記目的を達成するために、前記垂直部の前面に設置され、撮影指示を入力する第1レリーズボタンと、前記垂直部の上面に設置され、撮影指示を入力する第2レリーズボタンと、前記水平部の開閉を検出する開閉検出手段と、前記開閉検出手段で前記水平部が開かれたことが検出されると、前記第1レリーズボタンからの入力のみが有効になるように制御する入力制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項3、4又は5に記載のデジタルカメラを提供する。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、カメラ本体に第1レリーズボタンと第2レリーズボタンとが設けられており、カメラ本体の水平部が開かれると、垂直部の前面に設置された第1レリーズボタンからの入力のみが有効になる。これにより、水平部を開いて持ったときのレリーズ操作の確実性が向上する。
【0020】
請求項7に係る発明は、前記目的を達成するために、縦横比が異なる前記撮像素子と、前記撮像素子を横位置又は縦位置に90度回転させる回転駆動手段と、横位置又は縦位置での撮影を指示する指示手段と、前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子が横位置又は縦位置に回転するように前記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、前記撮像素子の回転に連動して前記撮像素子から得られた画像が横位置又は縦位置で前記モニタに表示されるように前記モニタの表示を制御する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラを提供する。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、撮像素子を回転させることができ、カメラ本体を持つ姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行うことができる。
【0022】
請求項8に係る発明は、前記目的を達成するために、撮像素子から得られた画像から所定の縦長の第1領域又は横長の第2領域を切り出す画像切り出し手段と、第1領域又は第2領域での切り出しを指示する指示手段と、前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子から得られた画像が第1領域又は第2領域で切り出されるように制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラを提供する。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、撮像素子から得られる画像を切り出す領域を変えることができ、カメラ本体を持つ姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るデジタルカメラによれば、ホールド性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面に従って本発明に係るデジタルカメラを実施するための最良の形態について詳説する。
【0026】
図1、図2は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0027】
同図に示すように、このデジタルカメラ1のカメラ本体10は、水平部10Aと垂直部10BとからなるL字状に形成されており、両手で把持して操作するように構成されている。この水平部10Aと垂直部10Bとは、共に矩形の平板状に形成されており、水平部10Aの先端に垂直部10Bの下端が直交するように連結されている。
【0028】
垂直部10Bは、その前面がカメラ本体10の正面を構成する。この垂直部10Bの前面には、図1に示すように、撮影レンズ12、ストロボ14、レリーズボタン16等が設けられており、上面の両端部には、ストラップ取り付け部18が設けられている。また、垂直部10Bの背面には、モードダイヤル20、コマンドダイヤル22、拡大鏡24等が設けられており、左側面には電源スイッチ26が設けられている。
【0029】
一方、水平部10Aは、その下面がカメラ本体10の底面を構成する。この水平部10Aの上面には、モニタ28、ズームレバー30、十字ボタン32、メニュー/OKボタン34、キャンセルボタン36、フォトモードボタン38等が設けられている。
【0030】
なお、図示されていないが、水平部10Aの底面には、バッテリ装着部、メモリカード装着部、三脚穴等が設けられている。
【0031】
撮影レンズ12は、沈胴式のズームレンズで構成されており、その撮影光軸が垂直部10Bの前面と直交するように設けられている。
【0032】
ストロボ14は、撮影レンズ12の上部に設置されており、必要に応じて被写体に向けて発光される。
【0033】
レリーズボタン16は、垂直部10Bの前面の左下隅に設置されており、カメラ本体10を両手で把持した際、左手の人指し指で操作可能に配置されている。このレリーズボタン16は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されており、「半押し」でAE(Automatic Exposure)、AF(Auto Focus)、AWB(Automatic White Balance)の実行指示が入力され、「全押し」で撮影(記録)の実行指示が入力される。
【0034】
ストラップ取り付け部18には、図示しないネックストラップが取り付けられる。デジタルカメラ1は、このストラップ取り付け部18に取り付けられたネックストラップを利用することにより、カメラ本体10を首から吊り下げて、ウエスト位置で保持できるようにされている。
【0035】
モードダイヤル20は、デジタルカメラ1のモード切り替えに使用される。デジタルカメラ1は、このモードダイヤル20を「撮影位置」に合わせることにより「撮影モード」に設定され、「再生位置」に合わせることにより「再生モード」に設定される。そして、「撮影モード」に設定されることにより、画像の撮影が可能になり、「再生モード」に設定されることにより、撮影済み画像の再生が可能になる。
【0036】
コマンドダイヤル22には、モードに応じた機能が割り当てられており、たとえば、撮影モードの下では絞り値の設定やシャッタ速度の設定が行われ、再生モードの下では画像のコマ送りなどが行われる。
【0037】
拡大鏡24は、モニタ28の表示を拡大させる場合に使用される。この拡大鏡24は、フレーム24Aとレンズ24Bとで構成されている。フレーム24は、矩形の薄板状に形成されており、その中心部にレンズ24Bが設けられている。フレーム24Aは、垂直部10Bの背面にヒンジ40を介して連結されており、図2(a)に示す使用位置(垂直部10Bの背面に対して直角に起立した位置)と図2(b)に示す収納位置(垂直部10Bの背面に寝かされた位置)との間を揺動自在に設けられている。
【0038】
拡大鏡24を使用する場合は、フレーム24Aを使用位置まで回転させ、垂直部10Bの背面から直角に起立させる。これにより、レンズ24Bがモニタ28の上方位置で水平に保持され、レンズ24Bを介してモニタ28の表示を拡大させて視認することができるようになる。
【0039】
拡大鏡24を使用しない場合は、フレーム24Aを退避位置まで回転させ、垂直部10Bの背面に押し倒す。これにより、レンズ24Bがモニタ28の上方から退避し、モニタ28の表示をそのまま視認できるようになる。
【0040】
電源スイッチ26は、デジタルカメラ1の電源をオン、オフするスイッチとして機能する。
【0041】
モニタ28は、カラー表示が可能な液晶モニタで構成されている。このモニタ28は、撮影済み画像の表示画面として利用されるとともに、各種設定時にユーザインターフェースとして利用される。また、撮影時には、本撮影前に撮像素子から連続的に出力された画像がスルー画像として表示され、画角確認用の電子ファインダとして利用される。
【0042】
ズームレバー30は、前後方向に揺動自在に設けられている。このズームレバー30は、撮影時にズーミングを指示するレバーとして機能するとともに、再生時に再生画像の拡大縮小を指示するレバーとして機能する。
【0043】
十字ボタン32は、前後左右四方向に押圧操作可能に形成されており、メニュー画面等において、前後左右四方向の指示を入力するボタンとして機能する。
【0044】
MENU/OKボタン34は、メニュー画面を呼び出すボタンとして機能するとともに(MENUボタンの機能)、選択内容の確定、処理の実行等を指示するボタンとして機能する(OKボタンの機能)。
【0045】
キャンセルボタン36は、入力操作のキャンセル等を指示するボタンとして機能する。
【0046】
フォトモードボタン38は、撮影モード等の設定画面をモニタ28に呼び出すボタンとして機能する。ユーザは、このフォトモードボタン38を押すことによってモニタ28に表示される設定画面で撮影画像の記録画素数の設定、感度の設定、色調や階調の設定、プリント予約の設定等を行うことができる。
【0047】
図3は、本実施の形態のデジタルカメラ1の電気的構成を示すブロック図である。
【0048】
同図に示すように、デジタルカメラ1のカメラ本体10は、撮影レンズ12、撮像素子100、アナログ信号処理部102、A/D変換器104、画像入力コントローラ106、デジタル信号処理部108、圧縮伸張処理部110、メディア制御部112、メモリカード114、表示制御部116、モニタ28、操作部(レリーズボタン16、モードダイヤル20、コマンドダイヤル22、電源スイッチ26、ズームレバー30、十字ボタン32、メニュー/OKボタン34、キャンセルボタン36、フォトモードボタン38等)118、CPU120、RAM122、ROM124、EEPROM126等で構成されている。
【0049】
デジタルカメラ1は、全体の動作をCPU120によって統括制御されており、CPU120は、操作部118からの入力に基づきRAM122を作業領域として使用しながら、所定の制御プログラムに従ってデジタルカメラ1の各部を制御する。ROM124には、このCPU120が実行する制御プログラムや制御に必要な各種データ等が記録されている。また、EEPROM126には、ユーザ設定情報等が記録されている。
【0050】
撮像素子100は、カラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオードが配列されている。撮影レンズ12を介して撮像素子100の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換され、この各フォトダイオードに蓄積された信号電荷が、電圧信号(画像信号)として順次出力される。
【0051】
アナログ信号処理部102は、撮像素子100から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅し、A/D変換器104は、このアナログ信号処理部102から出力されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。A/D変換器104から出力されたデジタルの画像信号は、CPU120の制御の下、画像入力コントローラ106を介してRAM122に取り込まれる。
【0052】
デジタル信号処理部108は、同時化回路、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、CPU120からの指令に従って入力された画像信号に所要の信号処理を施し、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)からなる画像データ(YUVデータ)を生成する。
【0053】
圧縮伸張処理部110は、CPU120からの指令に従い、入力されたYUVデータに所要の圧縮処理を施し、所定フォーマットの圧縮画像データを生成する。また、入力された圧縮画像データに所要の伸張処理を施し、非圧縮のYUVデータを生成する。
【0054】
メディア制御部112は、CPU120からの指令に従いカメラ本体に備えられたメディアスロットに装填されたメモリカード114へのデータの読み書きを制御する。
【0055】
表示制御部116は、CPU120からの指令に従いカメラ本体に備えられたモニタ28への表示を制御する。
【0056】
以上のように構成されたデジタルカメラ1の作用は、次のとおりである。
【0057】
まず、撮影時の動作について説明する。撮影時はカメラ本体10に備えられたモードダイヤル20を撮影位置に合わせて、カメラのモードを撮影モードに設定する。
【0058】
撮影モードに設定されると、撮像素子100で画像が連続的に撮像され、その撮像素子100から連続的に得られた画像が処理されて、モニタ28にスルー画像として表示される。撮影者は、このモニタ28に表示されたスルー画像を確認しながら構図を決め、ピント調整を行う。
【0059】
この際、撮影者はカメラ本体10を両手で把持し、カメラ本体10の上から見下ろすようにしてモニタ28を確認する。好ましくは、ウエスト位置でカメラ本体10を把持し、カメラ本体10を体に押し上げながら(水平部10Aの後端を体に押し当てながら)両方の手で把持する。より好ましくは、ネックストラップを取り付け、カメラ本体10を首から吊り下げながら体に押し付けて、両方の手で把持する。
【0060】
このように、カメラ本体10を体に押し当てながら、両方の手で把持することにより、カメラ本体10を三点で支持することができ、安定した状態でカメラ本体10を支えることができるようになる。
【0061】
また、ピント状態を詳細に確認したいときは、拡大鏡24を使用する。拡大鏡24は、フレーム24Aを使用位置まで回転させ、垂直部10Bの背面に起立させる。これにより、レンズ24Bがモニタ28の上方に位置し、モニタ28の表示を拡大して詳細に視認することができる。
【0062】
なお、拡大鏡24が不要な場合は、フレーム24Aを収納位置まで回転させ、垂直部10Bの背面に折り畳む。
【0063】
ピント調整は、レリーズボタン16の半押しによって行われ、このレリーズボタン16が半押しされると、CPU120にS1ON信号が入力される。CPU120は、このS1ON信号に応動して、AE、AF、AWB制御を実行する。
【0064】
構図が決まり、主要被写体にピントが合わせられると、撮影者はレリーズボタン16を全押しする。レリーズボタン16が全押しされると、CPU120にS2ON信号が入力され、このS2ON信号がCPU120に入力されると、CPU120は記録処理を実行する。
【0065】
まず、AE処理の結果決定された露出値で撮像素子100が露光され、1コマ分の画像が撮像される。撮像素子100から出力された画像信号は、アナログ信号処理部102、A/D変換器104、画像入力コントローラ106を介してRAM122に取り込まれる。RAM122に取り込まれた画像信号は、デジタル信号処理部108に加えられ、YUVデータに変換される。デジタル信号処理部108で生成されたYUVデータは、圧縮伸張処理部110に加えられ、所定の圧縮フォーマット(たとえばJPEG)に従って圧縮されたのち、所定の画像ファイル(たとえばExif)として、メディア制御部112を介してメモリカード114に記録される。
【0066】
以上のようにしてメモリカード114に記録された画像データは、デジタルカメラ1のモードを再生モードに設定することにより、モニタ上に再生表示させることができる。
【0067】
すなわち、モードダイヤル20を再生位置に合わせ、デジタルカメラ1のモードを再生モードに設定すると、メモリカード114から最後に撮影された画像の圧縮画像データが読み出され、圧縮伸張処理部110に加えられる。圧縮伸張処理部110は、入力された圧縮画像データに所要の伸張処理を施し、YUVデータを生成する。生成されたYUVデータは、表示制御部116を介してモニタ28に出力され、これにより、最後に撮影された画像がモニタ28に再生表示される。
【0068】
画像のコマ送りは、十字ボタン32の左右のボタン又はコマンドダイヤル22によって行われ、この十字ボタン32又はコマンドダイヤル22が操作されると、次又は前の画像の圧縮画像データがメモリカード114から読み出されて、モニタ28に再生表示される。
【0069】
なお、この画像再生時においても、ピント状態等を詳細に確認したいときは、拡大鏡24を使用する。
【0070】
以上説明したように、本実施の形態のデジタルカメラ1によれば、カメラ本体10を体に近づけて両方の手で保持することができるので、カメラ本体10を安定して構えることができる。これにより、手振れ等を発生させることなく、画像を撮影することができる。
【0071】
また、拡大鏡24が備えられているので、カメラ本体10を眼から離して構えた場合であっても、ピント状態等を詳細に確認することができる。また、この拡大鏡24は、折り畳むことができるので、携帯性も損なうことがない。
【0072】
なお、本実施の形態では、拡大鏡24をカメラ本体10に折り畳み可能に設置しているが、カメラ本体10に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。すなわち、たとえば垂直部10Bの背面に拡大鏡24の装着部を設け、その装着部に拡大鏡24を着脱自在に設置するようにしてもよい。
【0073】
また、本実施の形態で示した各種操作ボタンのレイアウトは一例であり、これに限定されるものではない。ただし、カメラ本体10を両手で把持した際、無理なく操作できる位置に各種操作ボタンをレイアウトすることが好ましい。
【0074】
なお、本実施の形態のようにレリーズボタン16をカメラ本体10の垂直部10Bの前面に配置することにより、カメラ本体10を両手で把持して、安定した状態でレリーズ操作を行うことができ、手振れ等の発生を効果的に抑制できる。
【0075】
また、本実施の形態では、カメラ本体10の形状を水平部10Aと垂直部10BとからなるL字状に形成しているが、正面に撮影レンズが配置され、水平にモニタが配置される構造であれば、カメラ本体の構造は、特に限定されるものではない。たとえば、立方体状に形成し、正面に撮影レンズを配置するとともに、上面にモニタを配置する構成としてもよい。
【0076】
図4、図5は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0077】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ2は、モニタ28が折り畳み可能に設けられている点で上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1と相違している。したがって、ここでは、このモニタ28を折り畳む構成についてのみ説明し、他の構成については、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じ符号を付して、その説明は省略する。
【0078】
図4及び図5に示すように、モニタ28が設置されたカメラ本体10の水平部10Aは、ヒンジ42を介して垂直部10Bに連結されており、ヒンジ42は、水平部10Aを図5(a)に示す「開位置」と図5(b)に示す「閉位置」との間(約90度の範囲)で揺動自在に支持する。
【0079】
なお、このヒンジ42は、摩擦の作用で水平部10Aを開位置と閉位置との間の任意の位置で保持可能に構成されており、また、水平部10Aを開位置まで開くと、それ以上開かないように図示しないストッパに係止される。
【0080】
以上のように構成された本実施の形態のデジタルカメラ2によれば、モニタ28が設置された水平部10Aが折り畳み可能に形成されているため、携帯性を向上させることができる。
【0081】
また、モニタ28の設置面を内側にして折り畳むように構成されているため、モニタ28の表示面を保護することができる。
【0082】
なお、本実施の形態では、モニタ28が設置された水平部10Aを約90度の範囲で揺動可能に支持するようにしているが、水平部10Aの揺動範囲は、これに限定されるものではなく、90度以上の範囲、たとえば、180度や270度の範囲で揺動可能に支持するようにしてもよい。これにより、撮影状況に応じて適宜モニタ28の姿勢を変えることができ、操作性が向上する。
【0083】
また、本実施の形態では、ヒンジ42の摩擦の作用で水平部10Aを任意の角度位置で開くことができるようにされているが、カメラ本体10を体に押し付けながら撮影する関係上、垂直部10Bから開いた水平部10Aをロックする機構を設けることが好ましい。特に垂直部10Bに対して90度の位置でロックする機構を設けることが好ましい。
【0084】
また、上記第1の実施の形態と同様に拡大鏡24は、カメラ本体10に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。また、本実施の形態で示した各種操作ボタンのレイアウトは一例であり、これに限定されるものではない。
【0085】
図6、図7は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0086】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ3は、遮光板44A、44Bが設けられている点で上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と相違している。したがって、ここでは、この遮光板44A、44Bの構成についてのみ説明し、他の構成については、上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と同じ符号を付して、その説明は省略する。なお、本実施の形態のデジタルカメラ3では、遮光板44A、44Bの使用時にモニタ28の周囲が遮光板44A、44Bによって覆われる関係上、各種操作ボタンのレイアウトが、上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と相違している。
【0087】
図6、図7に示すように、遮光板44A、44Bは、それぞれ矩形の板状に形成されている。この遮光板44A、44Bは、それぞれカメラ本体10の垂直部10Bの背面にヒンジ46A、46Bを介して連結されており、ヒンジ46A、46Bは、遮光板44A、44Bを図7(a)に示す「収納位置」と、図7(b)に示す「使用位置」との間で揺動自在に支持する。
【0088】
遮光板44A、44Bは、図7(a)に示すように、収納位置で垂直部10Bの背面に折り畳まれて収納される。そして、その収納位置から使用位置まで揺動されると、図7(b)に示すように、カメラ本体10の垂直部10Bと共にモニタ28の周囲を覆い、モニタ28への不要な光の入射をカットする。これにより、周囲が明るい環境においても、モニタ28の表示を明瞭することができるようになる。
【0089】
また、この遮光板44A、44Bを開いた状態で拡大鏡24を開くと、図6に示すように、拡大鏡24によって遮光板44A、44Bの上方が覆われる。これにより、拡大鏡24を使用した際、モニタ28の表示をより明瞭にすることができるようになる。
【0090】
このように、本実施の形態のデジタルカメラ3によれば、遮光板44A、44Bが備えられていることにより、周囲が明るい環境の場合であっても、容易にモニタ28の表示を確認できるようになる。
【0091】
また、遮光板44A、44Bは、折り畳み可能に形成されているため、携帯性を損なうことがない。
【0092】
なお、本実施の形態では、カメラ本体10を体に押し付けながら撮影する関係上、モニタ28の両サイドのみを遮光板44A、44Bで覆うようにしているが、モニタ28の全周を遮光板で覆うようにしてもよい。
【0093】
また、本実施の形態では、遮光板44A、44Bを垂直部10Bの背面に取り付けるようにしているが、水平部10Aの上面に取り付けるようにしてもよい。また、その取り付け方法も、カメラ本体10に折り畳む方式ではなく、着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
【0094】
さらに、本実施の形態では、カメラ本体10の水平部10Aが折り畳み可能なデジタルカメラに遮光板44A、44Bを取り付ける場合を例に説明したが、遮光板44A、44Bは、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1のように、水平部10Aが固定されたデジタルカメラにも同様に取り付けることができる。
【0095】
図8、図9は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0096】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ4は、光学式ファインダが設けられている点、及び、レリーズボタンが二カ所に設置されている点で上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と相違している。したがって、ここでは上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ1との相違点についてのみ説明し、他の構成については第2の実施の形態のデジタルカメラ2と同じ符号を付して、その説明は省略する。
【0097】
本実施の形態のデジタルカメラ4では、モニタ28を用いずに撮影ができるように光学式ファインダが設けられている。図6、図7に示す符号48は、この光学式ファインダのファインダ窓48であり、符号50は、ファインダ接眼部50である。
【0098】
光学式ファインダで撮影する場合は、図7(b)に示すように、水平部10Aを折り畳んだ状態で撮影する。このため、レリーズ操作がしやすいように、カメラ本体10の垂直部10Bの上面に第2のレリーズボタン52が設置されている。
【0099】
このように、本実施の形態のデジタルカメラ4によれば、光学式ファインダを備えることにより、カメラ本体10の水平部10Aを折り畳んだ状態でも使用することができるようになり、撮影時の利便性が向上する。
【0100】
また、レリーズボタンを二カ所に設置することにより、カメラ本体10の使用形態に応じて適宜使用するレリーズボタンを選択することができ、操作性を向上させることができる。
【0101】
なお、水平部10Aを折り畳んだ状態でカメラ本体10をグリップすると、誤って垂直部10Bの前面に設けられたレリーズボタン16を押してしまうおそれがあるので、前面のレリーズボタン16は、水平部10Aを開いたときのみ有効に作動するようにしてもよい。
【0102】
この場合、たとえば、図9(a)に示すように、水平部10Aの上面に水平部10Aが折り畳まれると、垂直部10Bの背面に押されてオフになる開閉検出スイッチ54を設置し、この開閉検出スイッチ54のオン/オフに連動して、垂直部10Bの前面のレリーズボタン16の有効/無効を切り換えるようにする。すなわち、CPU120は、開閉検出スイッチ54がオンすると、レリーズボタン16からの入力を有効にし、開閉検出スイッチ54がオフすると、レリーズボタン16からの入力を無効にする。
【0103】
同様に水平部10Aが閉じられたときのみ、垂直部10Bの上面に設けられた第2のレリーズボタン52からの入力を有効にするようにしてもよい。
【0104】
これにより、誤操作を有効に防止でき、撮影時におけるデジタルカメラの操作性をさらに向上させることができる。
【0105】
さて、上記一連の実施の形態で説明したように、モニタをカメラ本体に水平に設置することにより、カメラ本体を体に押し当てながら構えることができ、ブレなく安定した状態で撮影することができるが、モニタをカメラ本体に水平に設置すると、カメラ本体を構える姿勢を変えることができず、いわゆる縦位置での撮影ができなくなるという不具合が生じうる。
【0106】
そこで、カメラ本体の姿勢を変えずに、縦位置での撮影を行う場合の実施の形態を以下に説明する。
【0107】
図10は、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第1の実施の形態の概念図である。
【0108】
同図に示すように、本実施の形態では、縦横比が異なる撮像素子100を回転させることにより、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を可能にしている。なお、同図において、(a)は横位置撮影時、(b)は縦位置撮影時の状態を示している。
【0109】
撮像素子100は、たとえば縦横比が3:4で形成されており、円盤状に形成された回転板60の中心に取り付けられている。回転板60は、その裏面の中心部に回転軸60Aが固着されており、この回転軸60Aがカメラ本体内に設置された軸受62に軸支されて、回転自在に設けられている。また、この回転板60の外周には、ギア60Bが一体成形されており、ギア60Bは駆動ギア64に噛合されている。この駆動ギア64は、カメラ本体内に設置されたモータ66の出力軸68に固着されている。このモータ66を駆動すると、駆動ギア64が回転し、その駆動ギア64の回転がギア60Bに伝達されて、回転板60が回転する。そして、この回転板60が回転することにより、撮像素子100が回転する。
【0110】
なお、モータ66は、ドライバ70を介してCPU120に駆動を制御されており、CPU120は、操作部118からの入力に応じてドライバ70にコマンドを出力し、撮像素子100の姿勢を制御する。以下、CPU120の制御動作について説明する。
【0111】
横位置撮影と縦位置撮影の選択は、メニュー画面で行われ、横位置撮影が選択されると、CPU120は、必要に応じてモータ66の駆動を制御し、回転板60を回転させて、撮像素子100の長辺が水平になるように、撮像素子100の姿勢を制御する。
【0112】
一方、縦位置撮影が選択されると、CPU120は、必要に応じてモータ66の駆動を制御し、回転板60を回転させて、撮像素子100の短辺が水平になるように、撮像素子100の姿勢を制御する。
【0113】
このように、撮像素子100を回転させることにより、カメラ本体の姿勢を変えずに、撮影方向のみを変えることができる。
【0114】
なお、撮像素子100を回転させることにより、モニタ28に表示される画像も回転することとなるので、常に一定方向でモニタ28を確認できるようにするために、撮像素子100の回転に連動させて、モニタ28に表示される画像も回転させて表示させることが好ましい。すなわち、CPU120は、撮像素子100が回転駆動されると、表示制御部116にコマンドを出力し、撮像素子100の向きとモニタ28に表示される画像の向きが一致するように制御する。
【0115】
また、本例では、縦位置と横位置のみを選択できるようにしているが、撮像素子100を任意の角度位置に回転させて撮影できるようにしてもよい。この場合も撮像素子100の回転に連動させて、モニタ28に表示される画像も回転させることが好ましい。
【0116】
また、本実施の形態では、横位置撮影と縦位置撮影の選択をメニュー画面で行うようにしているが、専用の切り替えスイッチをカメラ本体に設置し、このスイッチで縦位置撮影と横位置撮影の切り替えを行うようにしてもよい。
【0117】
図11は、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第2の実施の形態の概念図である。
【0118】
同図に示すように、本実施の形態では、撮像素子100から横位置撮影用の画像と縦位置撮影用の画像を切り出すことにより、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を可能にしている。なお、同図において、(a)は横位置撮影時、(b)は縦位置撮影時の状態を示している。
【0119】
撮像素子100は、たとえば縦横比が1:1の正方形に形成されており、この撮像素子100から得られた画像から必要な範囲を切り出して横位置撮影用の画像と縦位置撮影用の画像を取得する。
【0120】
横位置撮影用画像は、図11(a)示すように、撮像素子100から得られた画像の上下(図中ハッチング部)を所定量切り取って、所定の縦横比(たとえば、3:4)の画像を取得する。
【0121】
一方、縦位置撮影用画像は、図11(b)に示すように、撮像素子100から得られた画像の左右(図中ハッチング部)を所定量切り取って、所定の縦横比(たとえば、4:3)の画像を取得する。
【0122】
横位置撮影と縦位置撮影の選択はメニュー画面で行われ、CPU120は、選択に応じてデジタル信号処理部108にコマンドを出力し、選択に応じた画像の切り出し処理を行わせる。モニタ28には、このように切り出された画像が表示され、メモリカード114にも切り出された画像が記録される。
【0123】
このように、撮像素子100で得られた画像から切り出す範囲を変えることにより、カメラ本体の姿勢を変えずに、撮影方向のみを変えることができる。
【0124】
なお、本実施の形態では、撮像素子の縦横比を1:1としたが、使用する撮像素子は、これに限定されるものではない。たとえば、図12に示すように、縦横比3:4の撮像素子を使用し、縦位置撮影時のみ画像の切り出しを行うようにしてもよい。すなわち、横位置撮影時は、図12(a)に示すように、切り出しを行わずに撮像素子100から得られた画像をそのまま使用し、縦位置撮影時は、図12(b)に示すように、撮像素子から得られた画像の左右(図中ハッチング部)を所定量切り取って縦位置撮影用画像を取得するようにしてもよい。同様に、縦横比4:3の撮像素子を使用し、縦位置撮影時は切り出しを行わず、横位置撮影時のみ画像の切り出しを行うようにしてもよい。
【0125】
また、本実施の形態では、横位置撮影と縦位置撮影の選択をメニュー画面で行うようにしているが、専用の切り替えスイッチをカメラ本体に設置し、このスイッチで縦位置撮影と横位置撮影の切り替えを行うようにしてもよい。
【0126】
また、本実施の形態では、切り出した後の画像をモニタ28に表示するようにしているが、モニタ28の表示は、切り出す前の画像を表示し、切り出す範囲を示す枠等をモニタ28に表示された画像に重ねて表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図2】本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図3】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図
【図4】本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図5】本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図6】本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図7】本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図8】本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図9】本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図10】カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第1の実施の形態の概念図
【図11】カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第2の実施の形態の概念図
【図12】カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の他の実施の形態の概念図
【符号の説明】
【0128】
1、2、3、4…デジタルカメラ、10…カメラ本体、10A…水平部、10B…垂直部、12…撮影レンズ、14…ストロボ、16…レリーズボタン、18…ストラップ取り付け部、20…モードダイヤル、22…コマンドダイヤル、24…拡大鏡、26…電源スイッチ、30…ズームレバー、32…十字ボタン、34…メニュー/OKボタン、36…キャンセルボタン、38…フォトモードボタン、40…ヒンジ、42…ヒンジ、44A、44B…遮光板、46A、46B…ヒンジ、48…ファインダ窓、50…ファインダ接眼部、52…レリーズボタン、54…開閉検出スイッチ、60…回転板、60A…回転軸、60B…ギア、62…軸受、64…駆動ギア、66…モータ、68…出力軸、70…ドライバ、100…撮像素子、102…アナログ信号処理部、104…A/D変換器、106…画像入力コントローラ、108…デジタル信号処理部、110…圧縮伸張処理部、112…メディア制御部、114…メモリカード、116…表示制御部、118…操作部、120…CPU、122…RAM、124…ROM、126…EEPROM
【技術分野】
【0001】
本発明はデジタルカメラに係り、特に本撮影前に撮影レンズを通して撮像素子から連続的に得られた画像をスルー画像としてカメラ本体に設置されたモニタに表示するデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にデジタルカメラにはモニタが備えられており、撮影した画像をその場ですぐに確認できるようにされている。また、いわゆるコンパクトタイプのデジタルカメラでは、このモニタにスルー画像を表示させることにより、モニタを電子ファインダとしても使用できるようにされている。
【0003】
ところで、このようなモニタは一般にカメラ本体の背面に設置されており、電子ファインダとして使用する場合には、カメラ本体を顔から離して持たなければならなかった。
【0004】
しかし、このようにカメラ本体を顔から離して持つと、ホールド性が低下し、手振れ等が発生しやすいという問題があった。
【0005】
そこで、特許文献1では、カメラ本体を顔に近づけて保持できるようにするため、カメラ本体の上面にモニタを設置するとともに、そのモニタの表示を後方に向けて反射させるミラーを設けたデジタルカメラが提案されている。この特許文献1のデジタルカメラでは、モニタの画像をミラーで反射させることにより、光路長を確保し、カメラ本体に顔を近づけて持てるようにしている。
【特許文献1】特開2000−32313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のデジタルカメラであっても、カメラ本体を顔に近づけて持つのには限界があり、ホールディングの安定性に欠けるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みて成されたもので、ホールド性に優れたデジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、本撮影前に撮影レンズを通して撮像素子から連続的に得られた画像をスルー画像としてカメラ本体に設置されたモニタに表示し、撮影指示に応じて前記撮影レンズを通して前記撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録するデジタルカメラにおいて、前記モニタを前記カメラ本体に水平に設置するとともに、前記モニタの表示を拡大する拡大鏡を前記モニタの上方に着脱自在に設けたことを特徴とするデジタルカメラを提供する。
【0009】
請求項1に係る発明によれば、モニタをカメラ本体に水平に設置することにより、ユーザがモニタを見る際、ユーザはカメラ本体を上から見下ろすかたちとなり、光路長を確保しつつカメラ本体を十分に体に引き寄せて構えることができる。これにより、確実にカメラ本体をホールドでき、手振れ等の発生を抑制できる。特にウエスト位置でカメラ本体を体に押し付けながら両手で保持することにより、カメラ本体を三点で保持することができ、より確実にカメラ本体を保持できる。また、必要に応じて拡大鏡を設置することにより、モニタを眼から離しても、ピント状態を詳細に確認することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記カメラ本体が、水平部と垂直部とからなるL字状に形成され、前記垂直部の前面に前記撮影レンズが設置されるとともに、前記水平部の上面に前記モニタが設置されることを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラを提供する。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、カメラ本体が水平部と垂直部とからなるL字状に形成され、垂直部の前面に撮影レンズが設置される。そして、水平部の上面にモニタが設置される。
【0012】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記水平部と前記垂直部とがヒンジを介して連結され、前記水平部が前記垂直部に対して開閉自在に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラを提供する。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、水平部と垂直部とがヒンジを介して連結され、水平部が垂直部に対して開閉自在に設けられている。これにより、カメラ本体を折り畳むことができ、携帯性が向上する。
【0014】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記拡大鏡が前記垂直部の背面にヒンジを介して折り畳み可能に設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載のデジタルカメラを提供する。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、拡大鏡が垂直部の背面にヒンジを介して折り畳み可能に設けられている。これにより、拡大鏡をカメラ本体に折り畳んで持ち運ぶことができ、携帯性が向上する。
【0016】
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記モニタの周囲を覆って前記モニタへの不要な光の入射をカットする遮光板を前記垂直部の背面又は前記水平部の上面にヒンジを介して折り畳み可能に設けたことを特徴とする請求項2、3又は4に記載のデジタルカメラを提供する。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、モニタの周囲を覆う遮光板が折り畳み可能に設けられている。これにより、モニタへの不要な光の入射をカットでき、モニタの視認性を向上させることができる。また、遮光板は折り畳み可能に設けられているため、携帯性を損ねることがない。
【0018】
請求項6に係る発明は、前記目的を達成するために、前記垂直部の前面に設置され、撮影指示を入力する第1レリーズボタンと、前記垂直部の上面に設置され、撮影指示を入力する第2レリーズボタンと、前記水平部の開閉を検出する開閉検出手段と、前記開閉検出手段で前記水平部が開かれたことが検出されると、前記第1レリーズボタンからの入力のみが有効になるように制御する入力制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項3、4又は5に記載のデジタルカメラを提供する。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、カメラ本体に第1レリーズボタンと第2レリーズボタンとが設けられており、カメラ本体の水平部が開かれると、垂直部の前面に設置された第1レリーズボタンからの入力のみが有効になる。これにより、水平部を開いて持ったときのレリーズ操作の確実性が向上する。
【0020】
請求項7に係る発明は、前記目的を達成するために、縦横比が異なる前記撮像素子と、前記撮像素子を横位置又は縦位置に90度回転させる回転駆動手段と、横位置又は縦位置での撮影を指示する指示手段と、前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子が横位置又は縦位置に回転するように前記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、前記撮像素子の回転に連動して前記撮像素子から得られた画像が横位置又は縦位置で前記モニタに表示されるように前記モニタの表示を制御する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラを提供する。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、撮像素子を回転させることができ、カメラ本体を持つ姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行うことができる。
【0022】
請求項8に係る発明は、前記目的を達成するために、撮像素子から得られた画像から所定の縦長の第1領域又は横長の第2領域を切り出す画像切り出し手段と、第1領域又は第2領域での切り出しを指示する指示手段と、前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子から得られた画像が第1領域又は第2領域で切り出されるように制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラを提供する。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、撮像素子から得られる画像を切り出す領域を変えることができ、カメラ本体を持つ姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るデジタルカメラによれば、ホールド性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面に従って本発明に係るデジタルカメラを実施するための最良の形態について詳説する。
【0026】
図1、図2は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0027】
同図に示すように、このデジタルカメラ1のカメラ本体10は、水平部10Aと垂直部10BとからなるL字状に形成されており、両手で把持して操作するように構成されている。この水平部10Aと垂直部10Bとは、共に矩形の平板状に形成されており、水平部10Aの先端に垂直部10Bの下端が直交するように連結されている。
【0028】
垂直部10Bは、その前面がカメラ本体10の正面を構成する。この垂直部10Bの前面には、図1に示すように、撮影レンズ12、ストロボ14、レリーズボタン16等が設けられており、上面の両端部には、ストラップ取り付け部18が設けられている。また、垂直部10Bの背面には、モードダイヤル20、コマンドダイヤル22、拡大鏡24等が設けられており、左側面には電源スイッチ26が設けられている。
【0029】
一方、水平部10Aは、その下面がカメラ本体10の底面を構成する。この水平部10Aの上面には、モニタ28、ズームレバー30、十字ボタン32、メニュー/OKボタン34、キャンセルボタン36、フォトモードボタン38等が設けられている。
【0030】
なお、図示されていないが、水平部10Aの底面には、バッテリ装着部、メモリカード装着部、三脚穴等が設けられている。
【0031】
撮影レンズ12は、沈胴式のズームレンズで構成されており、その撮影光軸が垂直部10Bの前面と直交するように設けられている。
【0032】
ストロボ14は、撮影レンズ12の上部に設置されており、必要に応じて被写体に向けて発光される。
【0033】
レリーズボタン16は、垂直部10Bの前面の左下隅に設置されており、カメラ本体10を両手で把持した際、左手の人指し指で操作可能に配置されている。このレリーズボタン16は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されており、「半押し」でAE(Automatic Exposure)、AF(Auto Focus)、AWB(Automatic White Balance)の実行指示が入力され、「全押し」で撮影(記録)の実行指示が入力される。
【0034】
ストラップ取り付け部18には、図示しないネックストラップが取り付けられる。デジタルカメラ1は、このストラップ取り付け部18に取り付けられたネックストラップを利用することにより、カメラ本体10を首から吊り下げて、ウエスト位置で保持できるようにされている。
【0035】
モードダイヤル20は、デジタルカメラ1のモード切り替えに使用される。デジタルカメラ1は、このモードダイヤル20を「撮影位置」に合わせることにより「撮影モード」に設定され、「再生位置」に合わせることにより「再生モード」に設定される。そして、「撮影モード」に設定されることにより、画像の撮影が可能になり、「再生モード」に設定されることにより、撮影済み画像の再生が可能になる。
【0036】
コマンドダイヤル22には、モードに応じた機能が割り当てられており、たとえば、撮影モードの下では絞り値の設定やシャッタ速度の設定が行われ、再生モードの下では画像のコマ送りなどが行われる。
【0037】
拡大鏡24は、モニタ28の表示を拡大させる場合に使用される。この拡大鏡24は、フレーム24Aとレンズ24Bとで構成されている。フレーム24は、矩形の薄板状に形成されており、その中心部にレンズ24Bが設けられている。フレーム24Aは、垂直部10Bの背面にヒンジ40を介して連結されており、図2(a)に示す使用位置(垂直部10Bの背面に対して直角に起立した位置)と図2(b)に示す収納位置(垂直部10Bの背面に寝かされた位置)との間を揺動自在に設けられている。
【0038】
拡大鏡24を使用する場合は、フレーム24Aを使用位置まで回転させ、垂直部10Bの背面から直角に起立させる。これにより、レンズ24Bがモニタ28の上方位置で水平に保持され、レンズ24Bを介してモニタ28の表示を拡大させて視認することができるようになる。
【0039】
拡大鏡24を使用しない場合は、フレーム24Aを退避位置まで回転させ、垂直部10Bの背面に押し倒す。これにより、レンズ24Bがモニタ28の上方から退避し、モニタ28の表示をそのまま視認できるようになる。
【0040】
電源スイッチ26は、デジタルカメラ1の電源をオン、オフするスイッチとして機能する。
【0041】
モニタ28は、カラー表示が可能な液晶モニタで構成されている。このモニタ28は、撮影済み画像の表示画面として利用されるとともに、各種設定時にユーザインターフェースとして利用される。また、撮影時には、本撮影前に撮像素子から連続的に出力された画像がスルー画像として表示され、画角確認用の電子ファインダとして利用される。
【0042】
ズームレバー30は、前後方向に揺動自在に設けられている。このズームレバー30は、撮影時にズーミングを指示するレバーとして機能するとともに、再生時に再生画像の拡大縮小を指示するレバーとして機能する。
【0043】
十字ボタン32は、前後左右四方向に押圧操作可能に形成されており、メニュー画面等において、前後左右四方向の指示を入力するボタンとして機能する。
【0044】
MENU/OKボタン34は、メニュー画面を呼び出すボタンとして機能するとともに(MENUボタンの機能)、選択内容の確定、処理の実行等を指示するボタンとして機能する(OKボタンの機能)。
【0045】
キャンセルボタン36は、入力操作のキャンセル等を指示するボタンとして機能する。
【0046】
フォトモードボタン38は、撮影モード等の設定画面をモニタ28に呼び出すボタンとして機能する。ユーザは、このフォトモードボタン38を押すことによってモニタ28に表示される設定画面で撮影画像の記録画素数の設定、感度の設定、色調や階調の設定、プリント予約の設定等を行うことができる。
【0047】
図3は、本実施の形態のデジタルカメラ1の電気的構成を示すブロック図である。
【0048】
同図に示すように、デジタルカメラ1のカメラ本体10は、撮影レンズ12、撮像素子100、アナログ信号処理部102、A/D変換器104、画像入力コントローラ106、デジタル信号処理部108、圧縮伸張処理部110、メディア制御部112、メモリカード114、表示制御部116、モニタ28、操作部(レリーズボタン16、モードダイヤル20、コマンドダイヤル22、電源スイッチ26、ズームレバー30、十字ボタン32、メニュー/OKボタン34、キャンセルボタン36、フォトモードボタン38等)118、CPU120、RAM122、ROM124、EEPROM126等で構成されている。
【0049】
デジタルカメラ1は、全体の動作をCPU120によって統括制御されており、CPU120は、操作部118からの入力に基づきRAM122を作業領域として使用しながら、所定の制御プログラムに従ってデジタルカメラ1の各部を制御する。ROM124には、このCPU120が実行する制御プログラムや制御に必要な各種データ等が記録されている。また、EEPROM126には、ユーザ設定情報等が記録されている。
【0050】
撮像素子100は、カラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオードが配列されている。撮影レンズ12を介して撮像素子100の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換され、この各フォトダイオードに蓄積された信号電荷が、電圧信号(画像信号)として順次出力される。
【0051】
アナログ信号処理部102は、撮像素子100から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅し、A/D変換器104は、このアナログ信号処理部102から出力されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。A/D変換器104から出力されたデジタルの画像信号は、CPU120の制御の下、画像入力コントローラ106を介してRAM122に取り込まれる。
【0052】
デジタル信号処理部108は、同時化回路、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、CPU120からの指令に従って入力された画像信号に所要の信号処理を施し、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)からなる画像データ(YUVデータ)を生成する。
【0053】
圧縮伸張処理部110は、CPU120からの指令に従い、入力されたYUVデータに所要の圧縮処理を施し、所定フォーマットの圧縮画像データを生成する。また、入力された圧縮画像データに所要の伸張処理を施し、非圧縮のYUVデータを生成する。
【0054】
メディア制御部112は、CPU120からの指令に従いカメラ本体に備えられたメディアスロットに装填されたメモリカード114へのデータの読み書きを制御する。
【0055】
表示制御部116は、CPU120からの指令に従いカメラ本体に備えられたモニタ28への表示を制御する。
【0056】
以上のように構成されたデジタルカメラ1の作用は、次のとおりである。
【0057】
まず、撮影時の動作について説明する。撮影時はカメラ本体10に備えられたモードダイヤル20を撮影位置に合わせて、カメラのモードを撮影モードに設定する。
【0058】
撮影モードに設定されると、撮像素子100で画像が連続的に撮像され、その撮像素子100から連続的に得られた画像が処理されて、モニタ28にスルー画像として表示される。撮影者は、このモニタ28に表示されたスルー画像を確認しながら構図を決め、ピント調整を行う。
【0059】
この際、撮影者はカメラ本体10を両手で把持し、カメラ本体10の上から見下ろすようにしてモニタ28を確認する。好ましくは、ウエスト位置でカメラ本体10を把持し、カメラ本体10を体に押し上げながら(水平部10Aの後端を体に押し当てながら)両方の手で把持する。より好ましくは、ネックストラップを取り付け、カメラ本体10を首から吊り下げながら体に押し付けて、両方の手で把持する。
【0060】
このように、カメラ本体10を体に押し当てながら、両方の手で把持することにより、カメラ本体10を三点で支持することができ、安定した状態でカメラ本体10を支えることができるようになる。
【0061】
また、ピント状態を詳細に確認したいときは、拡大鏡24を使用する。拡大鏡24は、フレーム24Aを使用位置まで回転させ、垂直部10Bの背面に起立させる。これにより、レンズ24Bがモニタ28の上方に位置し、モニタ28の表示を拡大して詳細に視認することができる。
【0062】
なお、拡大鏡24が不要な場合は、フレーム24Aを収納位置まで回転させ、垂直部10Bの背面に折り畳む。
【0063】
ピント調整は、レリーズボタン16の半押しによって行われ、このレリーズボタン16が半押しされると、CPU120にS1ON信号が入力される。CPU120は、このS1ON信号に応動して、AE、AF、AWB制御を実行する。
【0064】
構図が決まり、主要被写体にピントが合わせられると、撮影者はレリーズボタン16を全押しする。レリーズボタン16が全押しされると、CPU120にS2ON信号が入力され、このS2ON信号がCPU120に入力されると、CPU120は記録処理を実行する。
【0065】
まず、AE処理の結果決定された露出値で撮像素子100が露光され、1コマ分の画像が撮像される。撮像素子100から出力された画像信号は、アナログ信号処理部102、A/D変換器104、画像入力コントローラ106を介してRAM122に取り込まれる。RAM122に取り込まれた画像信号は、デジタル信号処理部108に加えられ、YUVデータに変換される。デジタル信号処理部108で生成されたYUVデータは、圧縮伸張処理部110に加えられ、所定の圧縮フォーマット(たとえばJPEG)に従って圧縮されたのち、所定の画像ファイル(たとえばExif)として、メディア制御部112を介してメモリカード114に記録される。
【0066】
以上のようにしてメモリカード114に記録された画像データは、デジタルカメラ1のモードを再生モードに設定することにより、モニタ上に再生表示させることができる。
【0067】
すなわち、モードダイヤル20を再生位置に合わせ、デジタルカメラ1のモードを再生モードに設定すると、メモリカード114から最後に撮影された画像の圧縮画像データが読み出され、圧縮伸張処理部110に加えられる。圧縮伸張処理部110は、入力された圧縮画像データに所要の伸張処理を施し、YUVデータを生成する。生成されたYUVデータは、表示制御部116を介してモニタ28に出力され、これにより、最後に撮影された画像がモニタ28に再生表示される。
【0068】
画像のコマ送りは、十字ボタン32の左右のボタン又はコマンドダイヤル22によって行われ、この十字ボタン32又はコマンドダイヤル22が操作されると、次又は前の画像の圧縮画像データがメモリカード114から読み出されて、モニタ28に再生表示される。
【0069】
なお、この画像再生時においても、ピント状態等を詳細に確認したいときは、拡大鏡24を使用する。
【0070】
以上説明したように、本実施の形態のデジタルカメラ1によれば、カメラ本体10を体に近づけて両方の手で保持することができるので、カメラ本体10を安定して構えることができる。これにより、手振れ等を発生させることなく、画像を撮影することができる。
【0071】
また、拡大鏡24が備えられているので、カメラ本体10を眼から離して構えた場合であっても、ピント状態等を詳細に確認することができる。また、この拡大鏡24は、折り畳むことができるので、携帯性も損なうことがない。
【0072】
なお、本実施の形態では、拡大鏡24をカメラ本体10に折り畳み可能に設置しているが、カメラ本体10に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。すなわち、たとえば垂直部10Bの背面に拡大鏡24の装着部を設け、その装着部に拡大鏡24を着脱自在に設置するようにしてもよい。
【0073】
また、本実施の形態で示した各種操作ボタンのレイアウトは一例であり、これに限定されるものではない。ただし、カメラ本体10を両手で把持した際、無理なく操作できる位置に各種操作ボタンをレイアウトすることが好ましい。
【0074】
なお、本実施の形態のようにレリーズボタン16をカメラ本体10の垂直部10Bの前面に配置することにより、カメラ本体10を両手で把持して、安定した状態でレリーズ操作を行うことができ、手振れ等の発生を効果的に抑制できる。
【0075】
また、本実施の形態では、カメラ本体10の形状を水平部10Aと垂直部10BとからなるL字状に形成しているが、正面に撮影レンズが配置され、水平にモニタが配置される構造であれば、カメラ本体の構造は、特に限定されるものではない。たとえば、立方体状に形成し、正面に撮影レンズを配置するとともに、上面にモニタを配置する構成としてもよい。
【0076】
図4、図5は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0077】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ2は、モニタ28が折り畳み可能に設けられている点で上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1と相違している。したがって、ここでは、このモニタ28を折り畳む構成についてのみ説明し、他の構成については、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じ符号を付して、その説明は省略する。
【0078】
図4及び図5に示すように、モニタ28が設置されたカメラ本体10の水平部10Aは、ヒンジ42を介して垂直部10Bに連結されており、ヒンジ42は、水平部10Aを図5(a)に示す「開位置」と図5(b)に示す「閉位置」との間(約90度の範囲)で揺動自在に支持する。
【0079】
なお、このヒンジ42は、摩擦の作用で水平部10Aを開位置と閉位置との間の任意の位置で保持可能に構成されており、また、水平部10Aを開位置まで開くと、それ以上開かないように図示しないストッパに係止される。
【0080】
以上のように構成された本実施の形態のデジタルカメラ2によれば、モニタ28が設置された水平部10Aが折り畳み可能に形成されているため、携帯性を向上させることができる。
【0081】
また、モニタ28の設置面を内側にして折り畳むように構成されているため、モニタ28の表示面を保護することができる。
【0082】
なお、本実施の形態では、モニタ28が設置された水平部10Aを約90度の範囲で揺動可能に支持するようにしているが、水平部10Aの揺動範囲は、これに限定されるものではなく、90度以上の範囲、たとえば、180度や270度の範囲で揺動可能に支持するようにしてもよい。これにより、撮影状況に応じて適宜モニタ28の姿勢を変えることができ、操作性が向上する。
【0083】
また、本実施の形態では、ヒンジ42の摩擦の作用で水平部10Aを任意の角度位置で開くことができるようにされているが、カメラ本体10を体に押し付けながら撮影する関係上、垂直部10Bから開いた水平部10Aをロックする機構を設けることが好ましい。特に垂直部10Bに対して90度の位置でロックする機構を設けることが好ましい。
【0084】
また、上記第1の実施の形態と同様に拡大鏡24は、カメラ本体10に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。また、本実施の形態で示した各種操作ボタンのレイアウトは一例であり、これに限定されるものではない。
【0085】
図6、図7は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0086】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ3は、遮光板44A、44Bが設けられている点で上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と相違している。したがって、ここでは、この遮光板44A、44Bの構成についてのみ説明し、他の構成については、上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と同じ符号を付して、その説明は省略する。なお、本実施の形態のデジタルカメラ3では、遮光板44A、44Bの使用時にモニタ28の周囲が遮光板44A、44Bによって覆われる関係上、各種操作ボタンのレイアウトが、上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と相違している。
【0087】
図6、図7に示すように、遮光板44A、44Bは、それぞれ矩形の板状に形成されている。この遮光板44A、44Bは、それぞれカメラ本体10の垂直部10Bの背面にヒンジ46A、46Bを介して連結されており、ヒンジ46A、46Bは、遮光板44A、44Bを図7(a)に示す「収納位置」と、図7(b)に示す「使用位置」との間で揺動自在に支持する。
【0088】
遮光板44A、44Bは、図7(a)に示すように、収納位置で垂直部10Bの背面に折り畳まれて収納される。そして、その収納位置から使用位置まで揺動されると、図7(b)に示すように、カメラ本体10の垂直部10Bと共にモニタ28の周囲を覆い、モニタ28への不要な光の入射をカットする。これにより、周囲が明るい環境においても、モニタ28の表示を明瞭することができるようになる。
【0089】
また、この遮光板44A、44Bを開いた状態で拡大鏡24を開くと、図6に示すように、拡大鏡24によって遮光板44A、44Bの上方が覆われる。これにより、拡大鏡24を使用した際、モニタ28の表示をより明瞭にすることができるようになる。
【0090】
このように、本実施の形態のデジタルカメラ3によれば、遮光板44A、44Bが備えられていることにより、周囲が明るい環境の場合であっても、容易にモニタ28の表示を確認できるようになる。
【0091】
また、遮光板44A、44Bは、折り畳み可能に形成されているため、携帯性を損なうことがない。
【0092】
なお、本実施の形態では、カメラ本体10を体に押し付けながら撮影する関係上、モニタ28の両サイドのみを遮光板44A、44Bで覆うようにしているが、モニタ28の全周を遮光板で覆うようにしてもよい。
【0093】
また、本実施の形態では、遮光板44A、44Bを垂直部10Bの背面に取り付けるようにしているが、水平部10Aの上面に取り付けるようにしてもよい。また、その取り付け方法も、カメラ本体10に折り畳む方式ではなく、着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
【0094】
さらに、本実施の形態では、カメラ本体10の水平部10Aが折り畳み可能なデジタルカメラに遮光板44A、44Bを取り付ける場合を例に説明したが、遮光板44A、44Bは、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ1のように、水平部10Aが固定されたデジタルカメラにも同様に取り付けることができる。
【0095】
図8、図9は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0096】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ4は、光学式ファインダが設けられている点、及び、レリーズボタンが二カ所に設置されている点で上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ2と相違している。したがって、ここでは上述した第2の実施の形態のデジタルカメラ1との相違点についてのみ説明し、他の構成については第2の実施の形態のデジタルカメラ2と同じ符号を付して、その説明は省略する。
【0097】
本実施の形態のデジタルカメラ4では、モニタ28を用いずに撮影ができるように光学式ファインダが設けられている。図6、図7に示す符号48は、この光学式ファインダのファインダ窓48であり、符号50は、ファインダ接眼部50である。
【0098】
光学式ファインダで撮影する場合は、図7(b)に示すように、水平部10Aを折り畳んだ状態で撮影する。このため、レリーズ操作がしやすいように、カメラ本体10の垂直部10Bの上面に第2のレリーズボタン52が設置されている。
【0099】
このように、本実施の形態のデジタルカメラ4によれば、光学式ファインダを備えることにより、カメラ本体10の水平部10Aを折り畳んだ状態でも使用することができるようになり、撮影時の利便性が向上する。
【0100】
また、レリーズボタンを二カ所に設置することにより、カメラ本体10の使用形態に応じて適宜使用するレリーズボタンを選択することができ、操作性を向上させることができる。
【0101】
なお、水平部10Aを折り畳んだ状態でカメラ本体10をグリップすると、誤って垂直部10Bの前面に設けられたレリーズボタン16を押してしまうおそれがあるので、前面のレリーズボタン16は、水平部10Aを開いたときのみ有効に作動するようにしてもよい。
【0102】
この場合、たとえば、図9(a)に示すように、水平部10Aの上面に水平部10Aが折り畳まれると、垂直部10Bの背面に押されてオフになる開閉検出スイッチ54を設置し、この開閉検出スイッチ54のオン/オフに連動して、垂直部10Bの前面のレリーズボタン16の有効/無効を切り換えるようにする。すなわち、CPU120は、開閉検出スイッチ54がオンすると、レリーズボタン16からの入力を有効にし、開閉検出スイッチ54がオフすると、レリーズボタン16からの入力を無効にする。
【0103】
同様に水平部10Aが閉じられたときのみ、垂直部10Bの上面に設けられた第2のレリーズボタン52からの入力を有効にするようにしてもよい。
【0104】
これにより、誤操作を有効に防止でき、撮影時におけるデジタルカメラの操作性をさらに向上させることができる。
【0105】
さて、上記一連の実施の形態で説明したように、モニタをカメラ本体に水平に設置することにより、カメラ本体を体に押し当てながら構えることができ、ブレなく安定した状態で撮影することができるが、モニタをカメラ本体に水平に設置すると、カメラ本体を構える姿勢を変えることができず、いわゆる縦位置での撮影ができなくなるという不具合が生じうる。
【0106】
そこで、カメラ本体の姿勢を変えずに、縦位置での撮影を行う場合の実施の形態を以下に説明する。
【0107】
図10は、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第1の実施の形態の概念図である。
【0108】
同図に示すように、本実施の形態では、縦横比が異なる撮像素子100を回転させることにより、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を可能にしている。なお、同図において、(a)は横位置撮影時、(b)は縦位置撮影時の状態を示している。
【0109】
撮像素子100は、たとえば縦横比が3:4で形成されており、円盤状に形成された回転板60の中心に取り付けられている。回転板60は、その裏面の中心部に回転軸60Aが固着されており、この回転軸60Aがカメラ本体内に設置された軸受62に軸支されて、回転自在に設けられている。また、この回転板60の外周には、ギア60Bが一体成形されており、ギア60Bは駆動ギア64に噛合されている。この駆動ギア64は、カメラ本体内に設置されたモータ66の出力軸68に固着されている。このモータ66を駆動すると、駆動ギア64が回転し、その駆動ギア64の回転がギア60Bに伝達されて、回転板60が回転する。そして、この回転板60が回転することにより、撮像素子100が回転する。
【0110】
なお、モータ66は、ドライバ70を介してCPU120に駆動を制御されており、CPU120は、操作部118からの入力に応じてドライバ70にコマンドを出力し、撮像素子100の姿勢を制御する。以下、CPU120の制御動作について説明する。
【0111】
横位置撮影と縦位置撮影の選択は、メニュー画面で行われ、横位置撮影が選択されると、CPU120は、必要に応じてモータ66の駆動を制御し、回転板60を回転させて、撮像素子100の長辺が水平になるように、撮像素子100の姿勢を制御する。
【0112】
一方、縦位置撮影が選択されると、CPU120は、必要に応じてモータ66の駆動を制御し、回転板60を回転させて、撮像素子100の短辺が水平になるように、撮像素子100の姿勢を制御する。
【0113】
このように、撮像素子100を回転させることにより、カメラ本体の姿勢を変えずに、撮影方向のみを変えることができる。
【0114】
なお、撮像素子100を回転させることにより、モニタ28に表示される画像も回転することとなるので、常に一定方向でモニタ28を確認できるようにするために、撮像素子100の回転に連動させて、モニタ28に表示される画像も回転させて表示させることが好ましい。すなわち、CPU120は、撮像素子100が回転駆動されると、表示制御部116にコマンドを出力し、撮像素子100の向きとモニタ28に表示される画像の向きが一致するように制御する。
【0115】
また、本例では、縦位置と横位置のみを選択できるようにしているが、撮像素子100を任意の角度位置に回転させて撮影できるようにしてもよい。この場合も撮像素子100の回転に連動させて、モニタ28に表示される画像も回転させることが好ましい。
【0116】
また、本実施の形態では、横位置撮影と縦位置撮影の選択をメニュー画面で行うようにしているが、専用の切り替えスイッチをカメラ本体に設置し、このスイッチで縦位置撮影と横位置撮影の切り替えを行うようにしてもよい。
【0117】
図11は、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第2の実施の形態の概念図である。
【0118】
同図に示すように、本実施の形態では、撮像素子100から横位置撮影用の画像と縦位置撮影用の画像を切り出すことにより、カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を可能にしている。なお、同図において、(a)は横位置撮影時、(b)は縦位置撮影時の状態を示している。
【0119】
撮像素子100は、たとえば縦横比が1:1の正方形に形成されており、この撮像素子100から得られた画像から必要な範囲を切り出して横位置撮影用の画像と縦位置撮影用の画像を取得する。
【0120】
横位置撮影用画像は、図11(a)示すように、撮像素子100から得られた画像の上下(図中ハッチング部)を所定量切り取って、所定の縦横比(たとえば、3:4)の画像を取得する。
【0121】
一方、縦位置撮影用画像は、図11(b)に示すように、撮像素子100から得られた画像の左右(図中ハッチング部)を所定量切り取って、所定の縦横比(たとえば、4:3)の画像を取得する。
【0122】
横位置撮影と縦位置撮影の選択はメニュー画面で行われ、CPU120は、選択に応じてデジタル信号処理部108にコマンドを出力し、選択に応じた画像の切り出し処理を行わせる。モニタ28には、このように切り出された画像が表示され、メモリカード114にも切り出された画像が記録される。
【0123】
このように、撮像素子100で得られた画像から切り出す範囲を変えることにより、カメラ本体の姿勢を変えずに、撮影方向のみを変えることができる。
【0124】
なお、本実施の形態では、撮像素子の縦横比を1:1としたが、使用する撮像素子は、これに限定されるものではない。たとえば、図12に示すように、縦横比3:4の撮像素子を使用し、縦位置撮影時のみ画像の切り出しを行うようにしてもよい。すなわち、横位置撮影時は、図12(a)に示すように、切り出しを行わずに撮像素子100から得られた画像をそのまま使用し、縦位置撮影時は、図12(b)に示すように、撮像素子から得られた画像の左右(図中ハッチング部)を所定量切り取って縦位置撮影用画像を取得するようにしてもよい。同様に、縦横比4:3の撮像素子を使用し、縦位置撮影時は切り出しを行わず、横位置撮影時のみ画像の切り出しを行うようにしてもよい。
【0125】
また、本実施の形態では、横位置撮影と縦位置撮影の選択をメニュー画面で行うようにしているが、専用の切り替えスイッチをカメラ本体に設置し、このスイッチで縦位置撮影と横位置撮影の切り替えを行うようにしてもよい。
【0126】
また、本実施の形態では、切り出した後の画像をモニタ28に表示するようにしているが、モニタ28の表示は、切り出す前の画像を表示し、切り出す範囲を示す枠等をモニタ28に表示された画像に重ねて表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図2】本発明が適用されたデジタルカメラの第1の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図3】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図
【図4】本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図5】本発明が適用されたデジタルカメラの第2の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図6】本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図7】本発明が適用されたデジタルカメラの第3の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図8】本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の構成を示す正面斜視図
【図9】本発明が適用されたデジタルカメラの第4の実施の形態の構成を示す背面斜視図
【図10】カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第1の実施の形態の概念図
【図11】カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の第2の実施の形態の概念図
【図12】カメラ本体の姿勢を変えずに縦位置撮影と横位置撮影を行う場合の他の実施の形態の概念図
【符号の説明】
【0128】
1、2、3、4…デジタルカメラ、10…カメラ本体、10A…水平部、10B…垂直部、12…撮影レンズ、14…ストロボ、16…レリーズボタン、18…ストラップ取り付け部、20…モードダイヤル、22…コマンドダイヤル、24…拡大鏡、26…電源スイッチ、30…ズームレバー、32…十字ボタン、34…メニュー/OKボタン、36…キャンセルボタン、38…フォトモードボタン、40…ヒンジ、42…ヒンジ、44A、44B…遮光板、46A、46B…ヒンジ、48…ファインダ窓、50…ファインダ接眼部、52…レリーズボタン、54…開閉検出スイッチ、60…回転板、60A…回転軸、60B…ギア、62…軸受、64…駆動ギア、66…モータ、68…出力軸、70…ドライバ、100…撮像素子、102…アナログ信号処理部、104…A/D変換器、106…画像入力コントローラ、108…デジタル信号処理部、110…圧縮伸張処理部、112…メディア制御部、114…メモリカード、116…表示制御部、118…操作部、120…CPU、122…RAM、124…ROM、126…EEPROM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本撮影前に撮影レンズを通して撮像素子から連続的に得られた画像をスルー画像としてカメラ本体に設置されたモニタに表示し、撮影指示に応じて前記撮影レンズを通して前記撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録するデジタルカメラにおいて、
前記モニタを前記カメラ本体に水平に設置するとともに、前記モニタの表示を拡大する拡大鏡を前記モニタの上方に着脱自在に設けたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
前記カメラ本体が、水平部と垂直部とからなるL字状に形成され、前記垂直部の前面に前記撮影レンズが設置されるとともに、前記水平部の上面に前記モニタが設置されることを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
【請求項3】
前記水平部と前記垂直部とがヒンジを介して連結され、前記水平部が前記垂直部に対して開閉自在に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
【請求項4】
前記拡大鏡が前記垂直部の背面にヒンジを介して折り畳み可能に設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載のデジタルカメラ。
【請求項5】
前記モニタの周囲を覆って前記モニタへの不要な光の入射をカットする遮光板を前記垂直部の背面又は前記水平部の上面にヒンジを介して折り畳み可能に設けたことを特徴とする請求項2、3又は4に記載のデジタルカメラ。
【請求項6】
前記垂直部の前面に設置され、撮影指示を入力する第1レリーズボタンと、
前記垂直部の上面に設置され、撮影指示を入力する第2レリーズボタンと、
前記水平部の開閉を検出する開閉検出手段と、
前記開閉検出手段で前記水平部が開かれたことが検出されると、前記第1レリーズボタンからの入力のみが有効になるように制御する入力制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3、4又は5に記載のデジタルカメラ。
【請求項7】
縦横比が異なる前記撮像素子と、
前記撮像素子を横位置又は縦位置に90度回転させる回転駆動手段と、
横位置又は縦位置での撮影を指示する指示手段と、
前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子が横位置又は縦位置に回転するように前記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、
前記撮像素子の回転に連動して前記撮像素子から得られた画像が横位置又は縦位置で前記モニタに表示されるように前記モニタの表示を制御する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラ。
【請求項8】
撮像素子から得られた画像から所定の縦長の第1領域又は横長の第2領域を切り出す画像切り出し手段と、
第1領域又は第2領域での切り出しを指示する指示手段と、
前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子から得られた画像が第1領域又は第2領域で切り出されるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラ。
【請求項1】
本撮影前に撮影レンズを通して撮像素子から連続的に得られた画像をスルー画像としてカメラ本体に設置されたモニタに表示し、撮影指示に応じて前記撮影レンズを通して前記撮像素子から得られた画像を記憶メディアに記録するデジタルカメラにおいて、
前記モニタを前記カメラ本体に水平に設置するとともに、前記モニタの表示を拡大する拡大鏡を前記モニタの上方に着脱自在に設けたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
前記カメラ本体が、水平部と垂直部とからなるL字状に形成され、前記垂直部の前面に前記撮影レンズが設置されるとともに、前記水平部の上面に前記モニタが設置されることを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
【請求項3】
前記水平部と前記垂直部とがヒンジを介して連結され、前記水平部が前記垂直部に対して開閉自在に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
【請求項4】
前記拡大鏡が前記垂直部の背面にヒンジを介して折り畳み可能に設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載のデジタルカメラ。
【請求項5】
前記モニタの周囲を覆って前記モニタへの不要な光の入射をカットする遮光板を前記垂直部の背面又は前記水平部の上面にヒンジを介して折り畳み可能に設けたことを特徴とする請求項2、3又は4に記載のデジタルカメラ。
【請求項6】
前記垂直部の前面に設置され、撮影指示を入力する第1レリーズボタンと、
前記垂直部の上面に設置され、撮影指示を入力する第2レリーズボタンと、
前記水平部の開閉を検出する開閉検出手段と、
前記開閉検出手段で前記水平部が開かれたことが検出されると、前記第1レリーズボタンからの入力のみが有効になるように制御する入力制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3、4又は5に記載のデジタルカメラ。
【請求項7】
縦横比が異なる前記撮像素子と、
前記撮像素子を横位置又は縦位置に90度回転させる回転駆動手段と、
横位置又は縦位置での撮影を指示する指示手段と、
前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子が横位置又は縦位置に回転するように前記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、
前記撮像素子の回転に連動して前記撮像素子から得られた画像が横位置又は縦位置で前記モニタに表示されるように前記モニタの表示を制御する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラ。
【請求項8】
撮像素子から得られた画像から所定の縦長の第1領域又は横長の第2領域を切り出す画像切り出し手段と、
第1領域又は第2領域での切り出しを指示する指示手段と、
前記指示手段からの入力に応じて前記撮像素子から得られた画像が第1領域又は第2領域で切り出されるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のデジタルカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−6241(P2007−6241A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−185168(P2005−185168)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]