説明

一眼レフレックス型の電子撮像装置

【課題】電子ファインダモードから光学ファインダモードに選択切換えされた場合に直前の電子ファインダモードで取得された被写体に関する情報を有効活用できるとともに、電子ファインダモードの継続による撮像素子のノイズ増加を防止して画像データの劣化を防止する。
【解決手段】 電子ファインダモード中に撮像素子の温度が所定値を超えた場合は、光学ファインダモードに選択切換えし、電子ファインダモードで認識手段が認識した被写体位置の情報を継承し該被写体位置が適正露光条件になるよう露光条件の設定を制御したり、継承した被写体位置に基づき検出エリアを選択して位相差方式の焦点調整動作を制御することで(ステップS303〜S308)、電子ファインダモードから光学ファインダモードに選択切換えされた場合に直前の電子ファインダモードで取得された被写体に関する情報を有効活用できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体像を光学ファインダを介して光学的に観察できる第1の観察形態と、被写体像を撮像素子で撮像しモニタを介して電気的に観察できる第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された撮像装置は、CCD等の撮像素子から得られた画像データから被写体である人物の顔の位置を検出し、この位置を測距エリアとして選択して自動焦点調整動作(AF動作)を行うようにしている。また、特許文献2に開示された撮像装置は、CCD等の撮像素子から得られた画像データから被写体である人物の顔の位置を検出し、この位置を測光エリアとして選択して露光条件を決定する自動露光調整動作(AF動作)を行うようにしている。
【0003】
また、特許文献3に開示された撮像装置は、CCD等の撮像素子から得られる画像データから顔の属性データ(位置、向き、スケール、ポーズ等)を検出し、画像データとともに属性データを記録媒体に記録し、属性データの利用を可能にしている。
【0004】
さらに、特許文献4に開示された一眼レフレックス型の電子カメラ(DSLR:Disital Single Lens Reflex Camera)は、光学ファインダを利用して被写体を観察できる第1の観察形態と、撮像素子から得られた画像データを表示モニタを介して観察できる第2の観察形態との2つの観察形態を備える。
【0005】
【特許文献1】特開2003−107335号公報
【特許文献2】特開2003−107555号公報
【特許文献3】特開2001−309225号公報
【特許文献4】特開2000−333064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献4中に示されるような第2の観察形態は、一般に、ライブビュー表示或いはスルー画表示と呼ばれ、DSLR以外のデジタルカメラであるコンパクトカメラでは、標準的に装備されている機能である。DSLRにおいては、ライブビュー表示は標準的な機能ではないが、今後、コンパクトカメラと同様に標準的な機能になるものと思われる。
【0007】
また、特許文献1,2等に開示されるように、ライブビュー表示中に画像認識アルゴリズムを用いて、人物の特徴点(顔)を検出し、その検出結果に基きAF動作、AE動作等の制御を行うコンパクトカメラも既に市販されている。このような機能を搭載することにより、カメラ操作に不慣れなユーザであっても、人物にピントが合い、露出も合った写真を撮ることが可能となる。
【0008】
ところで、特許文献4等に示されるように、DSLRでライブビュー表示が可能になると、ライブビュー中にもコンパクトカメラの場合と同様の機能の搭載が望まれるのは必然的である。すなわち、ライブビュー表示中は、画像認識アルゴリズムで人物を検出しAF動作とAE動作との制御を行わせることである。
【0009】
しかしながら、ライブビュー表示中は、撮像素子を連続して駆動するため、撮像素子の温度上昇を招く。撮像素子の温度上昇は、ダークノイズ或いは固定パターンノイズと称されるノイズの増加を招き、高画質な画像データを得る際の障害となってしまう。このような障害を防止するには、画像データが劣化すると思われる状況に際してライブビュー表示を禁止させればよいといえる。しかし、単にライブビュー表示動作を禁止させてしまうと、ライブビュー表示中に実行された画像認識動作は全く無駄となってしまい、カメラの利便性を著しく損なうものである。
【0010】
また、DSLRにおいて2つの観察形態を搭載する上で、光学ファインダ利用による観察形態とライブビュー表示による観察形態とのいずれの観察形態で撮影動作を行うかは、カメラユーザによって選択可能であることが望ましい。一般に、ライブビュー表示を見ながらの撮影動作ではカメラユーザはカメラを顔から離して保持するためカメラの保持が不安定になりやすい一方、光学ファインダを覗きながらの撮影動作ではカメラの保持が安定するので、カメラユーザは、使用する撮影レンズの焦点距離や三脚の利用の有無などを考慮して光学ファインダ利用による観察形態とライブビュー表示による観察形態とのいずれかを選択するものと思われる。
【0011】
したがって、所定のスイッチを操作することで観察形態を選択切換え可能にすることが望ましいが、カメラユーザによってライブビュー表示から光学ファインダ利用に観察形態が切換えられた場合であっても、ライブビュー表示中に画像認識動作で得られた情報を無駄にしないことが望まれる。逆の場合も同様である。
【0012】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な環境下で、観察形態が選択切換えされた場合に直前の観察形態で取得された被写体に関する情報を無駄にすることなく有効活用することができる一眼レフレックス型の電子撮像装置を提供することを目的とする。
【0013】
特に、本発明は、第2の観察形態から第1の観察形態に選択切換えされた場合に直前の第2の観察形態で取得された被写体に関する情報を有効活用することができるとともに、第2の観察形態の継続による撮像素子のノイズ増加を防止して撮像素子により撮像される画像データの劣化を防止できる一眼レフレックス型の電子撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、前記第1の観察形態による観察中に撮影条件を設定する第1の撮影条件設定手段と、前記第2の観察形態による観察中に前記画像データから被写体を認識し認識された該被写体が適正に撮影されるように前記画像データに基づき撮影条件を設定する第2の撮影条件設定手段と、を備え、一方の前記観察形態による観察中に他方の前記観察形態による観察に選択切換えされると、一方の前記観察形態で取得した被写体に関する情報を継承して他方の前記観察形態に対応する他方の前記撮影条件設定手段による撮影条件の設定を制御するようにしたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、前記第1の観察形態による観察中に撮影条件を設定する第1の撮影条件設定手段と、前記第2の観察形態による観察中に前記画像データから被写体を認識し認識された該被写体が適正に撮影されるように前記画像データに基づき撮影条件を設定する第2の撮影条件設定手段と、を備え、前記第2の観察形態による観察中に前記第1の観察形態による観察に選択切換えされると、前記第2の観察形態で取得した前記画像データから認識された被写体に関する情報を継承し該被写体が適正に撮影されるように前記第1の撮影条件設定手段による撮影条件の設定を制御するようにしたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、前記第1の観察形態による観察中に前記光学ファインダを介して被写体輝度を測定し露光条件を設定する第1の撮影条件設定手段と、前記第2の観察形態による観察中に前記撮像素子の画像データに基づき被写体位置を認識する認識手段と、前記第2の観察形態による観察中に前記撮像素子の画像データから輝度データを取得し前記認識手段が認識した被写体位置が適正露光条件となるように撮影条件を設定する第2の撮影条件設定手段と、前記撮像素子のノイズレベルを検出する検出手段と、を備え、前記第2の観察形態による観察中に前記検出手段により前記撮像素子のノイズレベルが所定値を超えたことが検出されると、前記第1の観察形態による観察に選択切換えし、前記第2の観察形態で前記認識手段が認識した被写体位置の情報を継承し該被写体位置が適正露光条件になるように前記第1の撮影条件設定手段による露光条件の設定を制御するようにしたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、前記第1の観察形態による観察中に複数の検出エリアでデフォーカス量を求めて位相差方式の焦点調整動作を行う第1の撮影条件設定手段と、前記撮像素子の画像データに基づき被写体位置を認識する認識手段と、前記第2の観察形態による観察中に前記撮像素子の画像データからコントラスト情報を取得し前記認識手段が認識した被写体位置に合焦するようにコントラスト方式の焦点調整動作を行う第2の撮影条件設定手段と、前記撮像素子のノイズレベルを検出する検出手段と、を備え、前記第2の観察形態による観察中に前記検出手段により前記撮像素子のノイズレベルが所定値を超えたことが検出されると、前記第1の観察形態による観察に選択切換えし、前記第2の観察形態で前記認識手段が認識した被写体位置の情報を継承し該被写体位置に基づき検出エリアを選択して前記第1の撮影条件設定手段による位相差方式の焦点調整動作を制御するようにしたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、上記発明において、前記検出手段は、前記撮像素子の温度を検出する温度検出手段であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、上記発明において、前記検出手段は、前記撮像素子中のオプティカルブラック画素の出力レベルを検出する手段であることを特徴とする。
【0020】
また、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、上記発明において、前記第2の観察形態から前記第1の観察形態への選択切換え時に、前記第2の観察形態で被写体に関する情報とともに取得した属性データに基づき前記被写体に関する情報の継承の適否を判定する継承適否判定手段を備えることを特徴とする。
【0021】
また、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、上記発明において、前記第2の観察形態から前記第1の観察形態への選択切換えに伴う構図の変化量を検出する構図変化量検出手段を備え、検出された構図の変化量に応じて継承する被写体位置情報を補正するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な環境下で、一方の観察形態による観察中に他方の観察形態による観察に選択切換えされると、一方の観察形態で取得した被写体に関する情報を継承して他方の観察形態に対応する他方の撮影条件設定手段による撮影条件の設定を制御するようにしたので、観察形態が選択切換えされた場合に直前の観察形態で取得された被写体に関する情報を今回の観察形態の撮影条件の設定に反映させることで有効利用することができ、2つの観察形態を有する電子撮像装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0023】
特に、本発明にかかる一眼レフレックス型の電子撮像装置は、撮像素子のノイズレベルを検出する検出手段を備え、第2の観察形態による観察中に検出手段により撮像素子のノイズレベルが所定値を超えたことが検出されると、第1の観察形態による観察に選択切換えし、第2の観察形態で認識手段が認識した被写体位置の情報を継承し該被写体位置が適正露光条件になるように第1の撮影条件設定手段による露光条件の設定を制御したり、継承した被写体位置に基づき検出エリアを選択して第1の撮影条件設定手段による位相差方式の焦点調整動作を制御するようにしたので、第2の観察形態から第1の観察形態に選択切換えされた場合に直前の第2の観察形態で取得された被写体に関する情報を有効活用することができるとともに、第2の観察形態の継続による撮像素子のノイズ増加を防止して撮像素子が撮像する画像データの劣化を防止することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、本発明の一眼レフレックス型の電子撮像装置である電子カメラの実施の形態を詳述する。本発明は、実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。
【0025】
図1は、本実施の形態の一眼レフレックス型電子カメラの概略構成例を示すブロック図である。本実施の形態の一眼レフレックス型電子カメラ(以下、単に「一眼レフカメラ」という)は、概略的には、ボディシステム100と、このボディシステム100に対して着脱交換自在な交換レンズシステム10とからなる。
【0026】
まず、ボディシステム100側の概略構成および作用について説明する。ボディシステム100は、一眼レフカメラ全体の制御を司るシステムコントローラ50を備える。このシステムコントローラ50は、CPU51と複数の回路ブロック、例えば画像処理回路52、圧縮伸張回路53、画像認識回路54、外部メモリIF回路55、汎用I/O回路56、割込み制御回路57、タイマカウンタ58、A/Dコンバータ59等により構成されている。CPU51と各回路ブロック52〜59とは制御ラインやバスラインで接続されている。
【0027】
画像処理回路52は、CCD等の撮像素子20で撮像されて撮像素子インターフェイス回路72から取り込んだ画像データに対してγ補正、色変換、画素変換、ホワイトバランス処理等の所定の処理を施す。圧縮伸張回路53は、画像処理回路52で画像処理された画像データの圧縮処理やメモリカード70から読み出された圧縮画像データの伸張処理を行う。画像認識回路54は、撮像素子20で撮像された画像データから所定の画像認識アルゴリズムを用いて被写体である人物の顔の特徴点を検出する際に必要な画像処理を実行するもので、認識手段の機能を実現する。外部メモリIF回路55は、メモリカード70、SDRAM71、FlashRom68とシステムコントローラ50内部のデータバスとのブリッジ機能を果す。ここで、FlashRom68には、全体の動作を制御するための制御プログラム、温度ログデータ、制御パラメータ等が記録されている。システムコントローラ50は、CPU51がFlashRom68に格納されている制御プログラムを読み出して実行することにより、カメラの動作を制御する。SDRAM71は、撮像素子インターフェイス回路72を介して得られた画像データの一時格納用に用いられたり、システムコントローラ50のワークエリアとして用いられる。メモリカード70は、半導体の不揮発性メモリや小型HDD等の着脱可能な記録媒体である。
【0028】
また、汎用I/O回路56は、システムコントローラ50に接続された操作SW(スイッチ)67の読込み端子、周辺回路を制御する制御信号の出力端子として使用される。割込み制御は、操作SW67による割込み信号、タイマカウンタ58による割込み信号などを生成する。タイマカウンタ58は、クロックをカウントしてシステム制御に必要なタイミング信号を発生させる。A/Dコンバータ59は、一眼レフカメラが備える測光センサ31、温度センサ81等の各種センサの検出出力をA/D変換する。
【0029】
また、時計回路(リアルタイムクロック)69は、年月日時分秒の時間データを生成し、システムコントローラ50へ出力する。撮像素子20は、CCD、CMOSイメージセンサ等からなり、撮影レンズ1により結像された被写体像をアナログ電気信号に光電変換する。撮像素子インターフェイス回路72は、撮像素子20を駆動するタイミングパルスを生成し、撮像素子20が光電変換したアナログ電気信号を読み出し、A/D変換して画像データとしてシステムコントローラ50へ転送する。
【0030】
温度センサ81は、温度測定回路82とともに温度検出手段を構成し、撮像素子20の近傍に配設されて撮像素子20の温度を検出するためのものである。温度センサ81としては、温度に応じて抵抗値が変化する素子や、半導体温度センサを用いればよい。より正確な温度を測定するために撮像素子20を構成する回路内部に半導体温度センサを形成するようにしてもよい。
【0031】
振動検出センサ(ジャイロスコープ)83は、一眼レフカメラに生じた振動を検出するためのものであり、構図変化量検出手段としても用いられる。この振動検出センサ83の出力を用いて2つのぶれ補正動作が実行される。第1のぶれ補正動作は、ライブビュー表示中に行われる。すなわち、CPU51は、所定のフレームレートで取得された画像データ上の読出し位置を振動検出センサ83の出力に応じて変更し、読出し位置が変更された画像データを液晶モニタ64へ出力させることで、液晶モニタ64上で画像をぶれなく表示させることができる。
【0032】
第2のぶれ補正動作は、撮影動作中(すなわち、静止画データ取得中)に行われる。振動検出センサ83の出力に応じて撮像素子変位機構22を駆動させて撮像素子20を撮影レンズ1の光軸に垂直な平面上を変位させる。この補正動作によって静止画に発生するぶれを補正する。撮像素子変位機構22中のアクチュエータに対する駆動電力は、アクチュエータ駆動回路23から供給される。
【0033】
シャッタ19は、撮像素子20の露光面側の前面に配設されてシャッタ駆動機構21により開閉されることで撮像素子20を遮光・露光制御する。シャッタ駆動機構21中のアクチュエータに対する駆動電力も、アクチュエータ駆動回路23から供給される。また、クイックリターンミラー(QRミラー)11は、撮像素子20の露光面側の前面に配設されて、Down位置とUp位置との間で可動自在な光路切換部材である。QRミラー11のDown位置は、撮影レンズ1の光路中にあり、撮影レンズ1の形成する被写体像をフォーカスマット13(ペンタプリズム14)側へ導く位置であり、Up位置は、撮影レンズ1の形成する被写体像を撮像素子20側へ導くために撮影レンズ1の光路から退避した位置である。QRミラー11は、ミラー駆動機構18によって変位駆動される。ミラー駆動機構18中のアクチュエータに対する駆動電力も、アクチュエータ駆動回路23から供給される。ここで、QRミラー11がDown位置にある場合に、フォーカスマット13上の被写体像は、ペンタプリズム14と接眼レンズ15とからなる光学ファインダにより観察可能である。
【0034】
測光回路32は、光学ファインダ(ペンタプリズム14)を介して被写体像の明るさを測定する測光センサ31の出力を増幅し、輝度に応じた電気信号をシステムコントローラ50へ出力する。CPU51は、測光回路32の出力に応じて撮影条件中の露光条件を決定する。ここで、ライブビュー動作中は、QRミラー11がUp位置にあるため、測光回路32は利用できない。そこで、ライブビュー動作中は、CPU51は、撮像素子20から得られた画像データ出力に基づき被写体輝度を検出し、静止画像の撮影条件中の露光条件を決定する。
【0035】
また、QRミラー11は、中央部に半透過な領域を有し、Down位置にある場合に、中央の半透過な領域を透過した撮影レンズ1の光束の一部はサブミラー12で反射されてAF(Auto Forcus)センサ16へ導かれる。このAFセンサ16としては、周知の位相差方式のAFセンサが用いられている。AFセンサ16は、焦点検出回路17によって制御される。CPU51は、撮影レンズ1が形成する被写体像の位置と撮像素子20の受光面とのずれ量であるデフォーカス量を焦点検出回路17の出力に基づき検出する。このデフォーカス量は、交換レンズシステム10側に設けられたレンズ制御マイクロコンピュータ8へ送信される。撮像素子20から得られた画像データから画像データの鮮鋭度(コントラスト)を検出することで、撮影レンズ1の被写体像を撮像素子20の受光面へ合焦状態で結像させることもできる。鮮鋭度は、画像処理回路52によって検出され、この鮮鋭度に応じて撮影レンズ1を駆動し、鮮鋭度が最大となる位置に撮影レンズ1を位置付けることで合焦状態とする。ライブビュー動作中は、このようないわゆるコントラスト方式のAF動作で焦点調整が行われる。
【0036】
電力回路61は、バッテリ62の電圧をシステムコントローラ50とその周辺回路に、必要な駆動電圧に変換して供給する。電力の分配は、CPU51の指令に基づき制御される。液晶モニタ駆動回路63は、液晶モニタ64を駆動する。液晶モニタ64は、液晶モニタ駆動回路63からの駆動信号に応じてライブビュー動作時の画像データを表示したり、各種メニュー等を表示する。バックライト駆動回路66は、液晶モニタ64の背面に設けられたLED等によるバックライト65を駆動点灯させる。
【0037】
また、操作SW67は、一眼レフカメラを操作するためのスイッチであり、レリーズSW、モード設定SW、ファインダモード選択SW、電源SW等を含む。
【0038】
つぎに、交換レンズシステム10側の概略構成および作用について説明する。交換レンズシステム10は、レンズ制御マイクロコンピュータ8によって制御される。交換レンズシステム10がボディシステム100に装着されることにより、レンズ制御マイクロコンピュータ8とシステムコントローラ50は通信ラインによって接続される。そして、システムコントローラ50からの指令に応じてレンズ制御マイクロコンピュータ8は所定の動作を行う。変倍レンズ駆動機構6は、撮影レンズ1の焦点距離を変化させるための機構であり、変倍レンズ2を可動変位させる。変倍レンズ駆動機構6中にはアクチュエータが配設され、アクチュエータ駆動回路7からの供給電力によって駆動される。レンズ制御マイクロコンピュータ8は、アクチュエータ駆動回路7を介して焦点距離を変更できる。また、撮影レンズ1の光束を制限する絞り4は、絞り駆動機構5によって駆動される。絞り駆動機構5中にはアクチュエータが配設され、アクチュエータ駆動回路7からの供給電力によって駆動される。レンズ制御マイクロコンピュータ8は、アクチュエータ駆動回路7を介して絞りを所定値に設定できる。フォーカスレンズ駆動機構3は、撮影レンズ1を変位させるための機構である。フォーカスレンズ駆動機構3にはアクチュエータが配設され、アクチュエータ駆動回路7からの供給電力によって駆動される。レンズ制御マイクロコンピュータ8は、アクチュエータ駆動回路7を介して撮影レンズ1を変位させることができる。システムコントローラ50から転送されるデフォーカス量に応じてレンズ制御マイクロコンピュータ8は撮影レンズ1の位置を制御する。
【0039】
図2に、位相差方式のAFセンサ16の構成例を示す。撮影レンズ1の光束は、QRミラー13とサブミラー12で反射されてAFセンサ16の近傍の1次結像面161に被写体像を形成する。この被写体像は、コンデンサレンズ162、ミラー163を介してセパレータレンズ164へ導かれる。セパレータレンズ164は、レンズ164a1,164a2とレンズ164b1,164b2との2ペアのレンズから構成され、各レンズが形成する像が光電変換素子165上の対応するセンサ群165a1,165a2,165b1,165b2上に形成される。ここで、水平方向で対をなすセンサ群165a1,165a2の出力と、垂直方向で対をなすセンサ群165b1,165b2の出力に対して、像の位相差を求める演算を行うことで、デフォーカスを求めることができる。
【0040】
図3は、AFセンサ16がデフォーカス量を検出する領域を示すマップである。撮影範囲内のFA1〜FA11で示された11箇所のマークがデフォーカス量を検出する位置を示している。光電変換素子165の積分動作、その出力の増幅、その出力のA/D変換、デフォーカス量の算出等に関する制御は、焦点検出回路17によって行われる。
【0041】
また、図4および図5に測光センサ31の構成例を示す。接眼レンズ15の近傍にてペンタプリズム14の後段に配置された測光センサ31は、検出レンズ311とフォトダイオードアレイ312とからなる。フォーカシングマット13上に形成された被写体像は、ペンタプリズム14と検出レンズ311を介して2次元に配置されたフォトダイオードアレイ312上に結像される。例えば、7×7個のセグメントから形成されたフォトダイオードアレイ312は、図5に示すように、撮影エリアの所定の測光領域EA1〜EA49にそれぞれ対応する。フォトダイオードアレイ312の出力は、測光回路32において増幅されA/D変換される。
【0042】
ここで、本実施の形態の一眼レフカメラは、撮影時のファインダモード(観察形態)として、撮影レンズ1の形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態である光学ファインダ(OPT)モードと、撮影レンズ1の形成した被写体像を撮像素子20からの画像データとして取得し取得された該画像データを液晶モニタ64を介して観察する第2の観察形態である電子ファインダ(EVF)モードとが自動/手動で選択可能である。以下、ファインダモードに応じた動作制御例について、図6〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0043】
図6は、システムコントローラ50中のCPU51により実行される動作制御例の一つとして、操作SW67中の図示しないファインダモード選択SWが操作された場合の動作制御例を示すフローチャートである。ファインダモード選択SWが操作された場合、まず、現在のファインダモードが光学ファインダ(OPT)モードであるか電子ファインダ(EVF)モードであるかを判定する(ステップS100)。
【0044】
現在のファインダモードが光学ファインダ(OPT)モードであれば、電子ファインダ(EVF)モードをセットし、光学ファインダ(OPT)モードをクリアする(ステップS101)。ついで、QRミラー11をDown位置からUp位置へ駆動し(ステップS102)、シャッタ19をOpen状態に設定する(ステップS103)。これにより、撮影レンズ1の形成する被写体像は撮像素子20に結像可能となり、電子ファインダ(EVF)モードに従い撮像素子20が取得した画像データを液晶モニタ64に表示することによりライブビュー動作が開始される(ステップS104)。
【0045】
ライブビュー動作の開始と並行して、画像認識動作(顔位置検出動作)を開始する(ステップS105)。すなわち、CPU51は、ライブビュー動作中は、画像認識回路54を制御して公知の画像認識アルゴリズムをリアルタイムで実行させる。この処理で、被写体の特徴点、例えば、顔の特徴を示す輪郭、目、口、鼻などを検出し、被写体の位置情報や被写体の大きさ情報を取得する。
【0046】
また、ライブビュー動作の開始と並行して、撮像素子20のノイズレベルを間接的に検出するために、温度センサ81によって撮像素子20の温度測定動作を開始し、ライブビュー動作中は所定周期で温度測定動作を継続する(ステッフS106)。例えば、タイマカウンタ58を利用して所定のインタバルで割込み信号を発生させる。この割込み信号に同期させて撮像素子20の温度を温度センサ81で測定し、例えばFiashRom68に温度ログデータとして記憶させる。
【0047】
一方、現在のファインダモードが電子ファインダ(EVF)モードであった場合には、振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力によって構図変化の測定(振れ角度の測定)を開始する(ステップS109)。すなわち、現在の一眼レフカメラの位置を基準に、ファインダモード選択SW操作に伴う構図の変化を測定するために振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力の積分を開始する。振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力は角速度に比例しているので、所定時間積分することで、所定時間中に一眼レフカメラの光軸の振れた角度が求まる。これにより、所定時間中に発生した構図の変化量を検出できる。この構図の変化量に関する情報は、後述のアルゴリズム継承時に利用される。
【0048】
そして、光学ファインダ(OPT)モードをセットし、電子ファインダ(EVF)モードをクリアする(ステップS110)。ついで、QRミラー11をUp位置からDown位置へ駆動し(ステップS111)、シャッタ19をClose状態に設定する(ステップS112)。これにより、撮影レンズ1の形成する被写体像はフォーカスマット13側に結像可能となり、光学ファインダ(OPT)モードに従い光学ファインダを介して被写体像の観察が可能となる。そこで、ライブビュー動作の停止処理を行う(ステップS113)とともに、画像認識動作も停止させる(ステップS114)。
【0049】
ここで、電子ファインダ(EVF)モードから光学ファインダ(OPT)モードへの選択切換えに際して、直前の電子ファインダ(EVF)モードの画像認識動作で取得した画像認識情報(被写体情報)をSDRAM71等のメモリに記憶させる(ステップS115)。この際、画像認識動作で取得した被写体の情報として被写体の位置や大きさの情報を格納させるとともに、属性情報も併せてSDRAM71等のメモリに記憶させる。属性情報は、例えばファインダモードを切換えた時刻、撮影レンズ1の種類、撮影レンズ1の焦点距離などのデータや動作モード情報などである。これら属性情報は、後述するように、光学ファインダ(OPT)モードにおける焦点検出動作、露光条件設定動作において被写体情報の継承の適否を判定するために利用され、さらには、被写体の情報の補正にも利用される。そして、温度センサ81による撮像素子20の温度測定動作も停止させる(ステップS116)。
【0050】
つづいて、図7および図8は、システムコントローラ50中のCPU51により実行される動作制御例の一つとして、電子ファインダ(EVF)モード選択中の撮影動作制御例を示すフローチャートである。まず、操作SW67中の図示しない1stレリーズSWがONされたか否かを判定する(ステップS200)。ONされていなければ(ステップS200;No)、温度センサ81で検出される撮像素子20の温度データが予め設定された判定値を超えているか否かを判定する(ステップS210)。温度データが判定値を超えていなければ(ステップS210;No)、1stレリーズSWがONされるまで待機する。
【0051】
一方、1stレリーズSWがONされた場合には(ステップS200;Yes)、画像認識処理で抽出された顔の位置(被写体の位置)を焦点検知エリアとして設定する(ステップS211)。そして、温度センサ81で検出される撮像素子20の温度データが予め設定された判定値を超えているか否かを判定する(ステップS212)。温度データが判定値を超えていなければ(ステップS212;No)、設定された焦点検知エリアの画像データからコントラスト値を算出し(ステップS213)、算出されたコントラスト値がMAX値であるか否かを判定し(ステップS214)、MAX値でなければ(ステップS214:No)、被写体位置で合焦状態となってコントラスト値がMAX値になるまで撮影レンズ1を駆動させる(ステップS215)。これらステップS213〜S215の処理が、コントラスト方式の焦点調整動作として実行される。さらに、合焦状態で画像データから輝度データを取得し顔の位置(被写体の位置)が適正露光条件となるように撮影条件(絞り、シャッタ速度、色補正、γ補正等)が設定され、撮影可能とする(ステップS216)。これらステップS213〜S216の処理が、第2の撮影条件設定手段として実行される。
【0052】
次いで、2ndレリーズSWがONされるまで待機し(ステップS217)、2ndレリーズSWがONされたら(ステップS217:Yes)、ライブビュー動作を停止させるとともに(ステップS218)、振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力を用いてぶれ補正動作を開始する(ステップS219)。そして、決定された露出条件で撮像素子20を露光し、画像データを取得する(ステップS220)。画像データを取得したら、ぶれ補正動作を停止させるとともに(ステップS221)、取得した画像データに対して画像処理回路52で所定の画像処理を実行した後、画像ファイルを作成してカードメモリ70へ記憶させる(ステップS222)。そして、ライブビュー動作の開始処理を行い、ライブビュー動作に復帰させる(ステップS223)。
【0053】
一方、電子ファインダ(EVF)モード選択中において、ステップS210またはステップS212の判定処理で、撮像素子20の温度データが判定値を超える状況であると判定された場合には(ステップS210;YesまたはステップS212;Yes)、強制的に、電子ファインダ(EVF)モードから光学ファインダ(OPT)モードへ選択切換えする処理を実行する。この処理は、ステップS109〜S116の場合の処理と同様である。
【0054】
まず、振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力によって構図変化の測定(振れ角度の測定)を開始する(ステップS230)。そして、強制的に光学ファインダ(OPT)モードをセットし、電子ファインダ(EVF)モードをクリアする(ステップS231)。ついで、QRミラー11をUp位置からDown位置へ駆動し(ステップS232)、シャッタ19をClose状態に設定する(ステップS233)。これにより、撮影レンズ1の形成する被写体像はフォーカスマット13側に結像可能となり、光学ファインダ(OPT)モードに従い光学ファインダを介して被写体像の観察が可能となる。そこで、ライブビュー動作の停止処理を行う(ステップS234)とともに、画像認識動作も停止させる(ステップS235)。
【0055】
ここで、電子ファインダ(EVF)モードから光学ファインダ(OPT)モードへの強制的な選択切換えに際して、直前の電子ファインダ(EVF)モードの画像認識動作で取得した画像認識情報(被写体情報)をSDRAM71等のメモリに記憶させる(ステップS236)。そして、温度センサ81による撮像素子20の温度測定動作も停止させる(ステップS237)。
【0056】
なお、電子ファインダ(EVF)モードから光学ファインダ(OPT)モードへの強制的な選択切換えに際しては、カメラユーザの意思によるものではないので、液晶モニタ64上にモード変更の警告表示を行う必要がある。この警告表示は、モード変更時にいきなり行うことは好ましくなく、温度センサ81により検出される撮像素子20の温度上昇の程度に基づき、モード変更の必要性を予測し、事前に警告表示を開始させることが望ましい。例えば、モード変更動作を行う10秒前から警告表示を開始し、警告表示とともに実際にモード変更が開始されるまでの時間をカウントダウン形式で表示するような態様を採ればよい。
【0057】
また、図9および図10は、システムコントローラ50中のCPU51により実行される動作制御例の一つとして、光学ファインダ(OPT)モード選択中の撮影動作制御例を示すフローチャートである。まず、操作SW67中の図示しない1stレリーズSWがONされたか否かを判定し(ステップS300、ONされていなければ(ステップS300;No)、1stレリーズSWがONされるまで待機する。
【0058】
1stレリーズSWがONされると、直前の電子ファインダ(EVF)モードで取得された被写体に関する情報の継承の適否を判定するためのアルゴリズム継承処理を行う(ステップS301)。このアルゴリズム継承処理について、図11に示すサブルーチンを参照して説明する。まず、ステップS115やステップS236で記憶させた画像認識情報(属性情報を含む)を読出し(ステップS400)、当該画像認識情報は信頼性があるか否かを判定する(ステップ401)。すなわち、画像認識情報とともに記憶された属性情報に基づいて、記憶されている画像認識情報(被写体の情報)が今回の光学ファインダ(OPT)モードで利用可能か否かを判定する。例えば、属性情報として記憶された時刻と現在の時刻とが所定値以上ずれた時刻である場合には当該画像認識情報は利用できず、継承すべきでないと判定する。また、属性情報として記憶された動作モードと現在の動作モードとが異なる場合には当該画像認識情報は利用できず、継承すべきでないと判定する。さらに、属性情報として記憶された撮影レンズ1の種類と現在装着されている撮影レンズ1の種類が異なる場合には当該画像認識情報は利用できず、継承すべきでないと判定する。ステップS401の処理が、継承適否判定手段の機能としてCPU51により実行される。
【0059】
画像認識情報が信頼性ないと判定された場合には(ステップS401;No)、継承可能フラグをクリアすることで(ステップS411)、当該画像認識情報は利用できず、継承すべきでないものとする。
【0060】
一方、属性情報に基づき画像認識情報が信頼性あると判定された場合には(ステップS401;Yes)、振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力の積分値から構図の変化量(カメラ振れ角度θ)を算出し(ステップS402)、画像認識情報(位置)の補正が可能であるか否かを判定する(ステップS403)。この処理は、ファインダモードによってユーザのカメラの保持状態が異なることから実行される。すなわち、電子ファインダ(EVF)モードでは、液晶モニタ64を見ながら撮影するためユーザは顔から離した状態でカメラを保持するのに対して、光学ファインダ(OPT)モードでは光学ファインダを覗きながら撮影するためユーザは必然的に顔をカメラに近づけた状態で保持する。よって、ファインダモードの変化に伴うカメラ保持状態の変化によって、カメラが振れて構図にも変化が生ずる。構図の変化は、撮影エリアを基準とした被写体位置の変化を生ずる。
【0061】
例えば、図12は、ファインダモードの変化に伴う構図の変化の様子を模式的に示す説明図である。図中、実線は電子ファインダ(EVF)モードから光学ファインダ(OPT)モードへ変化する直前の撮影エリアを示し、破線は、ユーザが光学ファインダ(OPT)モードで観察を始めたときの撮影エリアを示している。ここで、一眼レフカメラの振れ量θ(構図の変化量)は、振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力を積分することで検出できる。振れ量θが所定値を超えると、画像認識で検出された直前の被写体の位置は、撮影エリア外に出てしまい、画像認識で得られた被写体の位置情報は利用できなくなる。そこで、ステップS402,S403の処理で、ファインダモード切換えに伴う構図の変化量(振れ角度θ)を算出して、この振れ角度θが所定値を超える場合には、画像認識情報の位置補正は不可で、継承すべきでないと判定し(ステップS403;No)、継承可能フラグをクリアする(ステップS411)。
【0062】
一方、振れ角度θが所定値以下で画像認識情報の補正が可能な場合には(ステップS403;Yes)、顔位置情報を振れ角度θに基づき補正する(ステップト404)。これにより、検出された構図の変化量に応じて継承する被写体位置情報(顔位置情報)が補正されることとなる。
【0063】
次いで、撮影レンズ1の焦点距離情報fを取得し(ステップS405)、画像認識情報(サイズ)の補正が可能であるか否かを判定する(ステップS406)。この処理は、ファインダモードの変更後にユーザが撮影レンズ1をズーミングする可能性があることから実行される。すなわち、ズーミングによって撮影レンズ1の焦点距離が変化すると、撮影エリアに対しての被写体のサイズが変化する。ズーミングによってレンズ焦点距離を伸ばすと撮影倍率が大きくなり撮影エリアに対する被写体のサイズが大きくなり、サイズが大きくなりすぎると撮影エリアから被写体がはみ出すこととなる。このような状況においては、直前に得られた画像認識で得られた被写体のサイズ情報は利用できず、継承すべきではない。
【0064】
逆に、ズーミングによってレンズ焦点距離を縮めると撮影倍率が小さくなり、撮影エリアに対する被写体のサイズが小さくなる。換言すれば、画角が広がり新たな被写体が撮影エリアに入り込む可能性がある。このような状況では、直前に画像認識された被写体のみに露出条件を設定することは必ずしも適正とならないので、この場合も、直前に得られた画像認識で得られた被写体のサイズ情報は利用できず、継承すべきではない。
【0065】
そこで、ステップS405,S406の処理で、ファインダモード切換え時における焦点距離情報fの変化から画像認識情報のサイズが補正可能であるか否かを判定し、サイズ補正が不可の場合には、継承すべきでないと判定し(ステップS406;No)、継承可能フラグをクリアする(ステップS411)。一方、サイズ補正が可能な場合には(ステップS406;Yes)、顔の大きさ情報を焦点距離情報fに基づき補正する(ステップト407)。
【0066】
この後、補正された顔の位置と大きさとの情報に基づき、位相差方式のAFセンサ16における焦点検出エリアを選択する(ステップS408)。同様に、補正された顔の位置と大きさとの情報に基づき、測光センサ31における測光エリアを選択し(ステップS409)、継承可能フラグをセットする(ステップS410)。
【0067】
ステップS408、S409の処理について、図13−1〜図13−3を参照して説明する。図13−1は、電子ファインダ(EVF)モード選択中(ライブビュー動作中)に撮像素子20から取得した画像データ例を示す。この画像データ中には、被写体である人物の顔が存在すると仮定する。CPU51は、画像認識回路54を利用して顔の特徴点から破線で示すように顔の存在する領域を検出する。そして、検出した顔エリアのサイズと位置(画像の取得される領域の中心に仮想の座標軸(X,Y)を設定して位置を定義すればよい)を決定する。
【0068】
そして、ステップS408では、図13−2に示すように、検出された顔エリアのサイズと位置との情報に基づき、AFセンサ16の焦点検出エリアとして例えばFA1を選択する。CPU51は、この焦点検出エリアFA1に対応するデフォーカス量を取得して焦点調整動作を行わせる。なお、検出された顔エリアのサイズと位置とにより選択される領域がAFセンサ16の複数の焦点検出エリアに跨る場合には、例えばその中央に属する焦点検出エリアを選択する等して、1つの焦点検出エリアを選択するようにすればよい。逆に、検出された顔のサイズと位置とに対応する焦点検出エリアが存在しないような場合には、その位置に最も近い焦点検出エリアを選択するようにすればよい。
【0069】
また、ステップS409では、図13−3に示すように、検出された顔エリアのサイズと位置との情報に基づき測光センサ31の測光エリアとして例えばEA3,EA9,EA10,EA11,EA16,EA17,EA18,EA19,EA24を選択する。CPU51は、例えばフォトダイオード312の出力に測光エリア毎に重み付けの係数を掛け、平均値を求め、平均値をもとに撮影条件を決定する。平均値を求める際に、選択された測光エリアに付与する重み付け係数は、選択されない測光エリアに対する重み付け係数よりも大きく設定される。このような動作によって、認識されたエリアが適正な撮影条件で撮影可能となる。
【0070】
次に、図9に戻り、光学ファインダ(OPT)モード選択中の撮影動作制御について説明する。上述のステップS301のアルゴリズム継承処理の結果、継承可能フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS302)。ステップS410により継承可能フラグがセットされていれば(1であれば)、ステップS408で選択された焦点検出エリアを継承された焦点検出エリアとして焦点検出が出来るように焦点検出回路17を設定する(ステップS303)。そして、位相差方式のAFセンサ16の出力に基づき継承された焦点検出エリアを対象にデフォーカス量の検出を行い(ステップS304)、検出されるデフォーカス量が所定値以下に収まる合焦状態となるまで撮影レンズ1を駆動させる焦点調整動作を行うように制御する(ステップS305,S306)。
【0071】
撮影レンズ1が合焦状態に制御されたら(ステップS305;Yes)、測光回路32から輝度データを取得し(ステップS307)、ステップS409で選択された測光エリアを継承された測光エリアとして該測光エリアが適正露光条件となるように絞り、シャッタ速度、色補正、γ補正等の露光条件が決定される(ステップS308)。これらステップS303〜S308の処理が、継承時の第1の撮影条件設定手段として実行される。
【0072】
撮影レンズ1が合焦状態に制御され、露光条件が設定されると、撮影動作に移行する。まず、2ndレリーズSWがONされるまで待機し(ステップS309)、2ndレリーズSWがONされると(ステップS309;Yes)、QRミラー11をDown位置からUp位置へ駆動し(ステップS310)、振動検出センサ(ジャイロスコープ)83の出力を用いてぶれ補正動作を開始する(ステップS311)。そして、決定された露出条件で撮像素子20を露光し、画像データを取得する(ステップS312)。画像データを取得したら、ぶれ補正動作を停止させるとともに(ステップS313)、取得した画像データに対して画像処理回路52で所定の画像処理を実行した後、画像ファイルを作成してカードメモリ70へ記憶させる(ステップS314)。撮影後、QRミラー11をUp位置からDown位置へ駆動し(ステップS315)、光学ファインダ(OPT)モードの待機状態に戻す。
【0073】
一方、上述のステップS301のアルゴリズム継承処理の結果、継承可能フラグがセットされていなければ(ステップS411により継承可能フラグがクリアされていれば)、直前の電子ファインダ(EVF)モードで取得した被写体の情報は利用できないので、通常通りの光学ファインダ(OPT)モードによる処理を行う。まず、AFセンサ16の全検出エリア(FA1〜FA11)で焦点検出が出来るように焦点検出回路17を設定する(ステップS320)。そして、AFセンサ16の出力に基づき全ての焦点検出エリアを対象にデフォーカス量の検出を行い(ステップS321)、その中から一つの焦点検出エリアを選択し(ステップS322)、選択された焦点検出エリアのデフォーカス量が所定値以下に収まる合焦状態となるまで撮影レンズ1を駆動させる焦点調整動作を行うように制御する(ステップS323〜S325)。
【0074】
撮影レンズ1が合焦状態に制御されたら(ステップS324;Yes)、測光回路32から輝度データを取得し(ステップS326)、ステップS322で選択された焦点検出エリアに対応する測光エリアが適正露光条件となるように絞り、シャッタ速度、色補正、γ補正等の露光条件が決定される(ステップS327)。これらステップS320〜S327の処理が、継承を伴わない通常時の第1の撮影条件設定手段として実行される。撮影レンズ1が合焦状態に制御され、露光条件が設定されると、ステップS309〜S315の場合と同様に撮影動作に移行する。
【0075】
このように、本実施の形態の一眼レフカメラによれば、撮像素子20のノイズレベルを温度によって間接的に検出する温度センサ81等を備え、電子ファインダ(EVF)モード選択中に温度センサ81を通じて撮像素子20のノイズレベルが所定値を超えたことが間接的に検出されると、強制的に光学ファインダ(OPT)モードに選択切換えするので、電子ファインダ(EVF)モードの継続による撮像素子20のノイズ増加を防止して撮像素子20が撮像する画像データの劣化を防止することができる。また、このようなファインダモードの選択切換え時には、電子ファインダ(EVF)モードで認識した被写体位置の情報を継承し該被写体位置が適正露光条件になるように露光条件の設定を制御したり、継承した被写体位置に基づき検出エリアを選択して位相差方式の焦点調整動作を制御するようにしたので、電子ファインダ(EVF)モードから光学ファインダ(OPT)モードに選択切換えされた場合に直前の電子ファインダ(EVF)モードで取得された被写体に関する情報を有効活用することができ、露光条件設定や焦点調整動作における負担を軽減させることができるとともに短時間の処理で済ませることができる。
【0076】
なお、本実施の形態では、撮像素子20の温度が上昇するとノイズレベルが高くなって画像データが劣化することから、撮像素子20のノイズレベルを間接的に検出する手段として、温度センサ81等を用い、検出される温度が所定値を超える場合には、電子ファインダ(EVF)モードから強制的に光学ファインダ(OPT)モードに選択切換えすることで、撮像素子20が撮像する画像データの劣化を防止するようにした。このようなファインダモードの自動切換えを行わせるための検出手段としては、温度センサ81を用いる方法に限らない。望ましくは、撮像素子20のノイズレベルを直接的に検出することであり、厳密には、実際に画像データを取得する有効な画素を遮光してその画素からノイズレベルを検出することが望ましいが、ライブビュー動作中に有効な画素を遮光してしまうと液晶モニタ64上の表示画像が途切れてしまう。したがって、現実的な方法としては、CCD等の撮像素子20が有するオプティカルブラック画素(OB画素)を利用し、このオプティカルブラック画素の出力レベルを監視することで、ノイズノベルが所定値を超える状態にあるかを判定し、所定値を超えると判定された場合に電子ファインダ(EVF)モードから強制的に光学ファインダ(OPT)モードに選択切換えするようにしてよい。
【0077】
また、本実施の形態では、電子ファインダ(EVF)モードによるライブビュー動作中に取得した被写体の情報を、光学ファインダ(OPT)モードへの移行時に実行される位相差方式の焦点検出動作や測光動作に継承させて反映させるようにしたが、逆のモード変更の場合にも適用できる。すなわち、光学ファインダ(OPT)モード選択中に実行される位相差方式の焦点検出や測光動作で得られた被写体の情報を、電子ファインダ(EVF)モードによるライブビュー動作中の被写体の認識処理に継承させて反映させるようにしてもよい。位相差方式のAFセンサ16や測光回路32から得られる被写体の位置情報の精度は、画像データから被写体の特徴点を抽出しその位置を特定する方法に比べると落ちる。しかしながら、被写体の特徴点を抽出する画像認識アルゴリズムを実行させるために必要な処理は、ハードウエアおよびソフトウエアに負担のかかるものであり、精度は低めでも、既知の位相差方式のAFセンサ16や測光回路32から得られる大よその被写体の位置情報を継承させて反映させることで、最初から全領域を対象とする場合よりも、画像認識アルゴリズムの実行時間を短縮させて負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施の形態の一眼レフレックス型電子カメラの概略構成例を示すブロック図である。
【図2】AFセンサの構成例を示す概略斜視図である。
【図3】AFセンサがデフォーカス量を検出する領域を示すマップである。
【図4】測光センサの構成例を示す概略斜視図である。
【図5】フォトダイオードアレイの測光エリアを示す説明図である。
【図6】ファインダモード選択SWが操作された場合の動作制御例を示すフローチャートである。
【図7】電子ファインダ(EVF)モード選択中の撮影動作制御例を示すフローチャートである。
【図8】電子ファインダ(EVF)モード選択中の図7の続きの撮影動作制御例を示すフローチャートである。
【図9】光学ファインダ(OPT)モード選択中の撮影動作制御例を示すフローチャートである。
【図10】光学ファインダ(OPT)モード選択中の図9の続きの撮影動作制御例を示すフローチャートである。
【図11】アルゴリズム継承処理例のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】ファインダモードの変化に伴う構図の変化の様子を模式的に示す説明図である。
【図13−1】電子ファインダ(EVF)モード選択中に取得した画像データ例を示す説明図である。
【図13−2】焦点検出エリアの選択例を示す説明図である。
【図13−3】測光エリアの選択例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0079】
1 撮影レンズ
14 ペンタプリズム
15 接眼レンズ
16 AFセンサ
17 焦点検出回路
20 撮像素子
31 測光センサ
32 測光回路
50 システムコントローラ
54 画像認識回路
64 液晶モニタ
81 温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、
前記第1の観察形態による観察中に撮影条件を設定する第1の撮影条件設定手段と、
前記第2の観察形態による観察中に前記画像データから被写体を認識し認識された該被写体が適正に撮影されるように前記画像データに基づき撮影条件を設定する第2の撮影条件設定手段と、
を備え、
一方の前記観察形態による観察中に他方の前記観察形態による観察に選択切換えされると、一方の前記観察形態で取得した被写体に関する情報を継承して他方の前記観察形態に対応する他方の前記撮影条件設定手段による撮影条件の設定を制御するようにしたことを特徴とする一眼レフレックス型の電子撮像装置。
【請求項2】
撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、
前記第1の観察形態による観察中に撮影条件を設定する第1の撮影条件設定手段と、
前記第2の観察形態による観察中に前記画像データから被写体を認識し認識された該被写体が適正に撮影されるように前記画像データに基づき撮影条件を設定する第2の撮影条件設定手段と、
を備え、
前記第2の観察形態による観察中に前記第1の観察形態による観察に選択切換えされると、前記第2の観察形態で取得した前記画像データから認識された被写体に関する情報を継承し該被写体が適正に撮影されるように前記第1の撮影条件設定手段による撮影条件の設定を制御するようにしたことを特徴とする一眼レフレックス型の電子撮像装置。
【請求項3】
撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、
前記第1の観察形態による観察中に前記光学ファインダを介して被写体輝度を測定し露光条件を設定する第1の撮影条件設定手段と、
前記第2の観察形態による観察中に前記撮像素子の画像データに基づき被写体位置を認識する認識手段と、
前記第2の観察形態による観察中に前記撮像素子の画像データから輝度データを取得し前記認識手段が認識した被写体位置が適正露光条件となるように撮影条件を設定する第2の撮影条件設定手段と、
前記撮像素子のノイズレベルを検出する検出手段と、
を備え、
前記第2の観察形態による観察中に前記検出手段により前記撮像素子のノイズレベルが所定値を超えたことが検出されると、前記第1の観察形態による観察に選択切換えし、前記第2の観察形態で前記認識手段が認識した被写体位置の情報を継承し該被写体位置が適正露光条件になるように前記第1の撮影条件設定手段による露光条件の設定を制御するようにしたことを特徴とする一眼レフレックス型の電子撮像装置。
【請求項4】
撮影レンズの形成した被写体像を光学ファインダを介して観察する第1の観察形態と、前記撮影レンズの形成した被写体像を撮像素子からの画像データとして取得し取得された該画像データをモニタを介して観察する第2の観察形態とが選択可能な一眼レフレックス型の電子撮像装置において、
前記第1の観察形態による観察中に複数の検出エリアでデフォーカス量を求めて位相差方式の焦点調整動作を行う第1の撮影条件設定手段と、
前記撮像素子の画像データに基づき被写体位置を認識する認識手段と、
前記第2の観察形態による観察中に前記撮像素子の画像データからコントラスト情報を取得し前記認識手段が認識した被写体位置に合焦するようにコントラスト方式の焦点調整動作を行う第2の撮影条件設定手段と、
前記撮像素子のノイズレベルを検出する検出手段と、
を備え、
前記第2の観察形態による観察中に前記検出手段により前記撮像素子のノイズレベルが所定値を超えたことが検出されると、前記第1の観察形態による観察に選択切換えし、前記第2の観察形態で前記認識手段が認識した被写体位置の情報を継承し該被写体位置に基づき検出エリアを選択して前記第1の撮影条件設定手段による位相差方式の焦点調整動作を制御するようにしたことを特徴とする一眼レフレックス型の電子撮像装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記撮像素子の温度を検出する温度検出手段であることを特徴とする請求項3または4に記載の一眼レフレックス型の電子撮像装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記撮像素子中のオプティカルブラック画素の出力レベルを検出する手段であることを特徴とする請求項3または4に記載の一眼レフレックス型の電子撮像装置。
【請求項7】
前記第2の観察形態から前記第1の観察形態への選択切換え時に、前記第2の観察形態で被写体に関する情報とともに取得した属性データに基づき前記被写体に関する情報の継承の適否を判定する継承適否判定手段を備えることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の一眼レフレックス型の電子撮像装置。
【請求項8】
前記第2の観察形態から前記第1の観察形態への選択切換えに伴う構図の変化量を検出する構図変化量検出手段を備え、検出された構図の変化量に応じて継承する被写体位置情報を補正するようにしたことを特徴とする請求項3〜7のいずれか一つに記載の一眼レフレックス型の電子撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図13−3】
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【公開番号】特開2008−199486(P2008−199486A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−34919(P2007−34919)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】