蓄電装置
【課題】太陽電池の破損や電力変換装置の故障等の場合には、電路の開閉を行うスイッチを操作して容易に太陽電池から切り離すことが可能となる蓄電装置を提供する。
【解決手段】太陽電池からの直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの直流電力が流れる電力線に接続されて直流電力の充電と放電とを可能にした蓄電装置1Aにおいて、所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、筺体10の本体部10A内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、天板11にスイッチボックスを設け、電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を本体部10A内部の上部側に設け、防水機能を有して覆うカバー10Bをスイッチボックスに着脱自在に取付け、本体部10Aの天板11から突出し直流電力を制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチSWを備える。
【解決手段】太陽電池からの直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの直流電力が流れる電力線に接続されて直流電力の充電と放電とを可能にした蓄電装置1Aにおいて、所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、筺体10の本体部10A内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、天板11にスイッチボックスを設け、電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を本体部10A内部の上部側に設け、防水機能を有して覆うカバー10Bをスイッチボックスに着脱自在に取付け、本体部10Aの天板11から突出し直流電力を制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチSWを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池で発電された電力を系統に連系させる電力変換装置と共に用いられる蓄電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽電池で発電された直流電力を交流電力に変換して系統に重畳する電力変換装置が用いられている。この電力変換装置だけでは、太陽電池が発電を行っていない夜間には交流電力を出力して系統へ重畳させることができず、特に夜間に停電が起きた場合には全く電力供給がなされなくなるものである。
【0003】
そこで、このような問題に対処したものとしては、例えば特許文献1に記載されたような蓄電装置を備えたものが知られている。このような蓄電装置には、蓄電池を付設しているものであって、昼間は太陽電池で発電された電力を蓄電池へ供給して充電し、夜間は系統からの電力で蓄電池を充電するものであり、昼夜を問わない交流電力の出力に対応したものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3181423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような蓄電装置を備えた電力変換装置にあっては、例えば太陽電池の破損、電力変換装置の故障、或いはメンテナンス等を行うようなときには、安全のため蓄電装置を太陽電池から切り離す必要がある。その場合、蓄電装置の筺体内部を開いて、例えば筐体内に設けた所定のスイッチを手動で操作するような面倒な作業が必要であった。
【0006】
ところが、このように筺体を開いて内部の基板や回路を露出させて上記のような操作を行う場合には、通常、サービスマンなどの専門の担当者が行うが、このサービスマンが蓄電装置を設置している場所へ到着するには時間を有する場合が多く、地震や台風などのような災害による太陽電池の破損等による緊急時には、サービスマンではなく蓄電装置の利用者がスイッチの手動操作を行わなければならない場合がある。操作に不慣れな利用者には上述のようなスイッチ操作が困難でもあった。また、このような電路の開放操作を行う際には、このスイッチの近くの回路上などに、コンデンサ、トランス、抵抗、トランジスタ、その他の電子部品などが設置されているので、これらの部品に誤って接触すると、部品によっては発熱による火傷や危険な感電事故をもたらす虞もある。
【0007】
従って、本発明の目的は、太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンス等のような作業が必要な場合には、誰でも簡単に、電路の開閉を行うスイッチを確実に操作して太陽電池から切り離すことが可能となる蓄電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の請求項1に係る蓄電装置は、
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の一部にスイッチボックスを突出させ又は窪ませて設け、
防水機能を有して覆うカバーを前記スイッチボックスに着脱自在に取り付け、
前記筺体の前記スイッチボックスの底面から突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える、ことを特徴とする。
(2)また、本発明の請求項2に係る蓄電装置は、請求項1に記載の蓄電装置において、
前記スイッチは、前記筺体の天板又は側板の少なくとも一部に形成して前記カバーで覆われた専用のスイッチボックス内にこのスイッチのみを設けるとともに、
前記スイッチボックスと前記カバーとの間は、雨水が侵入しないような防水構造を有する、ことを特徴とする。
(3)また、本発明の請求項3に係る蓄電装置は、請求項1又は2に記載の蓄電装置において、
電池モジュールを固定する前記固定手段は、搭載すべき電池モジュールの形状に合わせてその電池モジュールを取付け可能とするように構成された、ことを特徴する。
(4)また、本発明の請求項4に係る蓄電装置は、
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の天板を防水機能を有して覆うカバーを着脱自在に取り付け、
前記天板から操作部が前記カバー内に突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える、ことを特徴する。
【発明の効果】
【0009】
(1)本発明の請求項1に係る蓄電装置によれば、例えば太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンスを行う等のような作業が必要な場合に、誰でも簡単に、電路の開閉を行うスイッチを確実に操作して運転動作を停止させることが可能となる。
(2)本発明の請求項2に係る蓄電装置によれば、専用のスイッチボックス内に手動スイッチのみが設置されているので、誤って別のスイッチや別の部品に触れる虞がなく、安全かつ確実な手動によるスイッチ操作が行える。しかも、別の部品に触れて火傷や感電事故を起こすことも防止できる。
(3)本発明の請求項3に係る蓄電装置によれば、形状の異なる各種のタイプの電池モジュールへの交換が可能であり、別言すれば、共通の構成の蓄電装置を使用して各種形状の蓄電池を搭載可能になるので、その分、汎用性も高まり製造コストの低下にもつながる。
(4)本発明の請求項4に係る蓄電装置によれば、例えば太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンスを行う等のような作業が必要な場合に、誰でも簡単に、電路の開閉を行うスイッチを確実に操作して運転動作を停止させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。
【図2】その蓄電装置を含む電源システムの全体構成を示す説明図である。
【図3】その蓄電装置の筺体における手動スイッチの設置位置を示す分解斜視図である。
【図4】その蓄電装置の筺体の本体部での内部構造を示す説明図である。
【図5】その蓄電装置を含む電源システムの電気的な全体構成を示す回路図である。
【図6】その蓄電装置に電池モジュールとしてリチウム電池を搭載させた状態を示す要部斜視図である。
【図7】その蓄電装置に電池モジュールとして大型の別のリチウム電池を搭載させた状態を示す要部斜視図である。
【図8】(A)は本発明の第2の実施形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図、(B)はその要部を示す分解斜視図である。
【図9】(A)は本発明の第3の実施形態に係る蓄電装置の筺体上部側の外観を示す斜視図、(B)はその要部を示す分解斜視図である。
【図10】(A)は本発明の第4の実施形態に係る蓄電装置の筺体全体を示す斜視図、(B)はその要部を示す分解斜視図、(C)は(B)の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る蓄電装置1を示すものである。この蓄電装置1は、図2に示すように、入力が太陽電池2に接続された接続箱3に接続されているとともに、出力が電力変換装置(以下、「パワコン」とよぶ)4の入力に接続されており、図3に示すように、筺体10内の最上部に設けたスイッチボックスには手動スイッチSWを備えている。なお、図2において、符号5が蓄電装置1の操作用リモコン、符号6が分電盤を示す。
【0012】
太陽電池2は、複数の太陽電池セルを直列及び並列に接続して所定の定格電圧及び/並列接続したものであり、例えば、定格電圧300V、出力2.4KW、出力4.8KWなどである。
【0013】
接続箱3は、太陽光発電モジュールのストリングとパワコン4とを接続するためのものである。
【0014】
パワコン4は、再生可能エネルギー源である太陽光から太陽電池2を介して得られる直流電力を交流電力へ変換して系統からの交流電力に家屋内で重畳するものである。一方、蓄電装置1は、搭載の蓄電池に対して直流電力を充放電させるものである。この蓄電装置1は、太陽電池2から集電箱3を介して供給される直流電力の流れる電力線に接続されており、太陽電池2を介して得られる直流電力を電池モジュールB(図4,5参照)への充電と、この電池モジュールBからの放電と、を適宜に行うようになっている。
【0015】
電池モジュールBは、複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成したものであり、この電池モジュールBが、後述する筺体10下部のバッテリ室に、交換可能な状態で堅固に固定され搭載されている。なお、本実施形態の場合、蓄電用のバッテリとして、図4に示すように、鉛タイプの蓄電池(例えば、12V,20Ahのものを直列に4個接続して、DC48Vの定格電圧としている。)B1を用いているが、これに限るものではなく、定格電圧は任意の電圧であってもよい。また、時間当たりの出力は、要求に応じて蓄電池を並列に接続する数を変更させればよく、また、リチウムイオン電池等を使用してもよいものであって蓄電池の種類を限定するものではない。
【0016】
本実施形態の蓄電装置1は、筺体10が、本体部10Aと、この本体部10Aの天板11に覆うようにして本体部10Aの上部に防水機能を有して螺着して固定するカバー10Bと、で構成されている。
【0017】
本体部10Aは、蓄電池Bの交換等を容易かつ確実に行えるようにするため、前面(フロント)に大きく開口させた開口部13(図4参照)にフロントパネル12を着脱可能に螺着させている。また、本体部10Aの内部空間は、間仕切板S(筺体の強度が確保できれば省略可能)を境界として、その下部に電池モジュールである蓄電池Bを収容するバッテリ室と、またその上部に制御部20となる各種の電子部品等を実装させた回路基板Pを収容する基板室と、に2分割されている。また、この本体部10Aは、基板室の上の天板11にカバー10Bを上から覆うように防水用のパッキン(図示せず)を介して螺着して取り付けると、天板11とカバー10Bとの間に、スイッチボックスと成る一定の大きな空間が形成される。なお、この空間には、手動スイッチSWの操作部のみが設置される専用空間として構成されている。
【0018】
また、本体部10Aは、正面に大きく開口する開口部13に、図示外のゴムパッキンなどのシール部材を介して前述のフロントパネル12を取付けることで水密状態に閉止されており、バッテリB及び回路基板Pの交換作業或いはメンテナンス作業などの際には取り外して必要作業を行えるようになっている。また、この本体部10Aは、必要時に手動操作によって蓄電装置1と太陽電池からの直流電力との電路の開放を行うため、天板11に前述の手動スイッチSWの操作部を突設させている。なお、この蓄電装置1は、雨水にさらされる虞のある屋外に設置されており、筺体10からカバー10Bを外して屋外でのスイッチSWの開閉操作を行っても、本体部10Aの内部に雨水などが侵入するのを防止するため、この天板12を含む本体部10B自体が防水機能を有する構造となっている。
【0019】
このカバー10Bは、手動スイッチSWを操作させるときにのみ本体部10Aから取り外して手動スイッチSWの操作部を露出させるようになっており、普段は、本体部10Aと一体となるように止め付けてある。即ち、このカバー10Bは、通常、筺体10の本体部10Aに図示外のゴムパッキン等のシール部材を介して上から被せるようにして、本体部10Aに対して水密状態で固定されている。
【0020】
回路基板Pは、シャーシ30に一体に組付けられているとともに、バッテリ室と基板室とを間仕切る間仕切板Sの上面にシャーシ30を介して固定されており、制御部20となる各種の電子部品が実装されている。
【0021】
制御部20は、蓄電装置1の運転制御を行うものであり、本実施形態の場合には、例えば図5に示すような回路構成となっている。即ち、この制御部20は、4個のスイッチング素子をブリッジ状に結線した2組の単層インバータ回路21,22と、トランス23とによって充放電回路を構成している。なお、コンデンサ24,25及び抵抗26は、
それぞれ、昇圧時の平滑用のコンデンサであり、保護用の抵抗である。また、電流検出器27,28は、太陽電池2の発電電流及びパワコン4へ供給される電流を検出させるためのものであって、接続点Vでの電位を検出することによって、上記検出電流値と電圧値との積からそれぞれの電力値を具体的に求めることができる。
【0022】
手動スイッチSWは、太陽電池2とパワコン4とをつなぐ直電力線につながる電路を開閉する手動のスイッチ部を構成するものであり、例えば太陽電池2の破損やパワコン4の故障、必要なメンテナンスなどの際に蓄電装置1を太陽電池2から切り離すものである。本実施形態の手動スイッチSWの操作部は、前述したように、天板11とカバー10Bとの間の全面に亙る空間であるバッテリボックスの端部寄りに突出して設置されており、確実な運転停止動作を行わせるために、ロータリースイッチで構成されているが、同様な効果が得られるものであれば、特にこのスイッチに限らなくてもよい。
【0023】
次に、本実施形態に係る筺体10内部のバッテリ室の構造について、図4、6、7を参照しながら説明する。
筺体10内部の下部を占有するバッテリ室は、搭載する電池モジュールに応じた部材に取り換え可能な構成とするために、電池モジュールの固定手段を構成するスペーサ40及びラック50を設けている。
【0024】
このうち、スペーサ40は、バッテリ室の床面の左右の側壁面間に全体に亙り、奥行き方向に沿って互いに平行な状態で、柱状を呈する丈夫な部材(以下、直方部材)41を等間隔で5本固設した構成となっており、この直方部材41の間である隙間に電池モジュールを構成する各バッテリ、特に鉛タイプの蓄電池(4連)を固定させるようになっている。
【0025】
また、このスペーサ40を構成する直方部材41には、単一のリチウムイオンバッテリを直方部材41の上面に不動状態で搭載させるために、図7に示すL字金具43の底面側の丸孔に通して一体にねじ止めさせるねじ孔42が設けられている(必ずしも全てに設置させる必要はないが、任意のものを選択できるようにするために、5つ全てに開口させておいてもよい)。
【0026】
一方、ラック50については、縦方向に等間隔で開口した丸穴52を有し、バッテリ室の床面と天井面(間仕切板Sの下面)との間の前後左右の四隅に突っ張り棒として配置した4本の柱51と、これらの柱51の丸穴52の中でそれぞれ同一高さの部分にねじ等による止め付け部材で複数高さに、かつ、互いに等間隔で固定させて所定の加重に耐えるように堅固な状態で設けた支持棚53と、で構成されている。
【0027】
この支持棚53には、上方に起立した壁面部分に電池モジュールを構成する各バッテリを固定させるためのねじ孔54を設けている。また、この支持棚53は、手前側の側面53Aに設けたねじ孔54とは別に、柱51止着専用に設けたねじ孔によって柱51に螺着させることで、使用するバッテリの高さ寸法及び設置台数に応じて、柱51における設置高さ及び設置数を適宜に変更させることができる。
【0028】
本実施形態では、図4に示すように、電池モジュールBに用いるバッテリとして所定の規格寸法を有する鉛タイプのバッテリB1を4個使用している。このため、このバッテリサイズに合わせて予め位置決めされて固設されているスペーサ40の間の空間を利用して、このスペーサ40間に隙間なくバッテリB1を設置することができる。
このように、鉛タイプのバッテリB1は、ある程度の自重を有しており、しかも、筺体10の本体部10A内部の下部側に設けてあるバッテリ室の床面に設置することで低重心化を図ることができるので、安定した状態での収納が可能となる。
【0029】
なお、本実施形態では、上述のような鉛タイプのバッテリB1を搭載しているが、搭載する電池モジュールBのタイプは特にこれに限定されるものではない。このように、搭載するバッテリの形状が各種異なるものであってもこれに対応してバッテリを搭載可能とするために、上述のスペーサ40のみならずラック50も設けてある。
【0030】
例えば図6に示すような、比較的扁平な形状を呈するリチウムイオンタイプのバッテリB2を搭載させる場合には、柱51に所要の等間隔で設置させた左右一対の支持棚53に対して支承させるとともに、支持棚53の手前側の側面53Aに設けたねじ孔54と、このねじ孔54に位置合わせされた状態で上記バッテリB2のハウジングに設けられたねじ孔55と、の間をねじで一体に固定させる。
【0031】
さらに、例えば図7に示すように、所定の容量を1台ものもので完備できる別の大型リチウムイオンタイプのバッテリB3でも搭載可能である。なお、このバッテリB3では、正面の所定位置にねじ孔56を設けてある。
【0032】
従って、このバッテリB3のものでは、支持棚53を柱51から取り外し(特に邪魔でなければ、勿論そのまま残しておいてもよい。)、スペーサ40の上面を利用してその上に搭載させる。また、この搭載させたバッテリB3に対して、専用の留め具43等を利用して、スペーサ40上面に設けたねじ孔42と、バッテリB3の正面に設けてあるねじ孔56との間を、留め具であるL字金具43の孔(この孔の内周面には雌ねじが切ってなくてよい)を貫通させる状態でねじを差し入れて、双方の間のねじ孔に一体に止め付ける。
【0033】
ところで、商用電源の代替手段として、再生可能エネルギー源である太陽光から太陽電池2を介して得られる直流電力を交流電力へ変換して系統へつながる屋内配線へ重畳することで、一般家庭内の各種負荷へ電力を供給する電源システムに付帯可能に構成された蓄電装置において、例えば太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンスを行う等のような場合に、蓄電装置1を電源システムから切り離す必要があった。ところが、従来は、例えば蓄電装置の筺体内部を開いて、内部のスイッチで電路を開くような作業が必要であった。
【0034】
一方、本実施形態によれば、所望のスイッチをオフさせて蓄電装置を太陽電池から切り離すために、態々、筺体10の内部を開いて回路基板Pを露出させるような、サービスマンによる専門性を有する作業を行わなくても済む。即ち、図1に示す状態の筺体10から、ねじを外してカバー10Bを筺体10の本体部10Aから取り外すと、図3に示すように本体部10Aの天板11から突出するスイッチSWが露出するので、この状態で簡単にスイッチSWの手動による電路の開放操作が行える。このように、回路基板P上の高電圧部品や発熱量の多い素子などに手を触れる可能性を排除し蓄電装置の一般の使用者でも安全にスイッチSWのオン/オフ操作が行える。
【0035】
また、回路基板Pを露出することが必要ないので、危険な感電事故を招くこともない。さらに、本実施形態によれば、電気的な知識がなくても、カバー10Bの取り外しだけで比較的短時間でスイッチ操作が行えるので、地震や台風などの災害による太陽電池の破損等による緊急の場合での運転停止作業について、対応が迅速かつ確実に行える。
【0036】
[第2の実施形態]
図8は本発明の第2の実施形態に係る蓄電装置1Bを示すものである。この第2の実施形態の蓄電装置1Bでは、筺体60の天面60Aの一部(一端部寄りの部分)に、スイッチカバー62で覆われたスイッチボックス61を突出させた状態で一体に設け、このスイッチボックス61内部に前述の第1の実施形態のものと同じ手動スイッチSWを設けている点が、第1の実施形態の蓄電装置1Aと異なる。
【0037】
スイッチボックス61には、これを上から覆うスイッチカバー62がねじで取外し可能に取付けられている。また、本実施形態の蓄電装置1Bも、雨水にさらされる虞のある屋外に設置されているので、スイッチカバー62には、図示外の内周面にゴムパッキンなどのシール部材を取付けてあり、防水構造が確保されている。この蓄電装置1Bでも、手動スイッチSWの専用空間であるスイッチボックス61内のスイッチSWの操作を行う場合以外には、スイッチカバー62を取り外すことはない。
【0038】
従って、本実施形態によれば、スイッチSWが筺体60の天面60Aに設けたスイッチボックス61内に突設してあるので、スイッチSWの手動操作が無理な姿勢を要せずに行いやすい。
【0039】
[第3の実施形態]
図9は本発明の第3の実施形態に係る蓄電装置1Cを示すものである。この第3の実施形態の蓄電装置1Cでは、筺体70の側面70A側の一部に、スイッチボックス71を窪ませた状態で一体に設け、このスイッチボックス71に前述の第1の実施形態のものと同じ手動スイッチSWを設けている点が、第1、第2の実施形態の蓄電装置1A,1Bと異なる。また、この蓄電装置1Cでは、筺体70の上部両側方が外方に向けて突出した庇状に形成されており、多少の降雨であれば、この庇70Bの部分でスイッチボックス71を雨水から保護することも可能となっている。
【0040】
この蓄電装置1Cも、雨水にさらされる虞のある屋外に設置されているので、スイッチボックス71には、図示外の内周面にゴムパッキンなどのシール部材を取り付けてあるスイッチカバー72がねじで取り外し可能に取り付けられており、防水状態が確保されている。なお、この蓄電装置1Cでも、手動スイッチSWの専用空間であるスイッチボックス71内のスイッチSWの操作を行う場合以外には、スイッチカバー72を取り外すことはない。
【0041】
スイッチカバー72は、各辺がスイッチボックス71よりも大きな略方形状に形成されており、スイッチボックス71を囲むような状態で、周辺の側面70Aに設けたねじ孔に螺着させるようになっている。このスイッチカバー72は、スイッチボックス71に対面する内面側に略ロ字形に突出したシール壁に、ゴムパッキン72Aが周設されている。
【0042】
従って、本実施形態によれば、筺体70の側面70Aから内側に窪ませて設け、かつ、スイッチカバー72で覆われたスイッチボックス72内に、スイッチSWが突出して設けてあるが、スイッチボックス72内への雨水の差し込みが庇70Bによってある程度回避できるので、便宜である。
【0043】
[第4の実施形態]
図10は本発明の第4の実施形態に係る蓄電装置1Dを示すものである。この第4の実施形態の蓄電装置1Dでは、筺体80の側面80Aの一部に窪ませた状態で一体に設けたスイッチボックス81を取り囲むように、このスイッチボックス81の全周縁部分に沿って一段立ち上がった段部81Aを設けており、スイッチカバー82がこの段部81Aに埋設する状態で、段部81Aに設けたねじ孔に螺着される。
【0044】
また、この蓄電装置1Dでも、第3の実施形態と同様、筺体80の上部両側方が外方に向けて突出した庇状に形成されており、多少の降雨であれば、この庇80Bの部分でスイッチボックス81を雨水から保護することも可能となっている。
【0045】
この蓄電装置1Dでも、スイッチカバー82は、各辺がスイッチボックス81の窪みと同一大きさの略方形状に形成されており、手動スイッチSWの専用空間であるスイッチボックス81の窪みに隙間なく嵌合されてスイッチカバー82の外面が側面80Aと面一状態となっている。また、このスイッチカバー82にも、スイッチボックス81に対面する内面側の、略ロ字形に突出したシール壁にゴムパッキン82Aが周設されている。
【0046】
従って、本実施形態によれば、スイッチカバー82が筺体80の側面80Aに面一の状態で取り付けられているので、見栄えの点で好都合であるだけでなく、雨水の侵入も効果的に防止できる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨を逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0048】
1A〜1D 蓄電装置
2 太陽電池
3 接続箱
4 電力変換装置(パワコン)
5 蓄電装置の操作用リモコン
6 分電盤
10,60,70,80 筺体
10A 本体部
10B カバー
11 天板
12 フロントパネル
13 開口部
20 制御部
30 シャーシ
40 スペーサ(固定手段)
41 直方部材
42 ねじ孔
43 L字金具
50 ラック(固定手段)
51 柱
52 丸穴
53 支持棚
53A,70A,80A 側面
54,55,56 ねじ孔
60A 天面
61,71,81 スイッチボックス
62,72,82 スイッチカバー
70B 庇
72A、82A ゴムパッキン
80B 庇
81A 段部
B 電池モジュール(蓄電池)
B1 鉛タイプの蓄電池
B2 リチウムイオンタイプのバッテリ
B3 大型リチウムイオンタイプのバッテリ
P 回路基板
S 間仕切板
SW 手動スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池で発電された電力を系統に連系させる電力変換装置と共に用いられる蓄電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽電池で発電された直流電力を交流電力に変換して系統に重畳する電力変換装置が用いられている。この電力変換装置だけでは、太陽電池が発電を行っていない夜間には交流電力を出力して系統へ重畳させることができず、特に夜間に停電が起きた場合には全く電力供給がなされなくなるものである。
【0003】
そこで、このような問題に対処したものとしては、例えば特許文献1に記載されたような蓄電装置を備えたものが知られている。このような蓄電装置には、蓄電池を付設しているものであって、昼間は太陽電池で発電された電力を蓄電池へ供給して充電し、夜間は系統からの電力で蓄電池を充電するものであり、昼夜を問わない交流電力の出力に対応したものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3181423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような蓄電装置を備えた電力変換装置にあっては、例えば太陽電池の破損、電力変換装置の故障、或いはメンテナンス等を行うようなときには、安全のため蓄電装置を太陽電池から切り離す必要がある。その場合、蓄電装置の筺体内部を開いて、例えば筐体内に設けた所定のスイッチを手動で操作するような面倒な作業が必要であった。
【0006】
ところが、このように筺体を開いて内部の基板や回路を露出させて上記のような操作を行う場合には、通常、サービスマンなどの専門の担当者が行うが、このサービスマンが蓄電装置を設置している場所へ到着するには時間を有する場合が多く、地震や台風などのような災害による太陽電池の破損等による緊急時には、サービスマンではなく蓄電装置の利用者がスイッチの手動操作を行わなければならない場合がある。操作に不慣れな利用者には上述のようなスイッチ操作が困難でもあった。また、このような電路の開放操作を行う際には、このスイッチの近くの回路上などに、コンデンサ、トランス、抵抗、トランジスタ、その他の電子部品などが設置されているので、これらの部品に誤って接触すると、部品によっては発熱による火傷や危険な感電事故をもたらす虞もある。
【0007】
従って、本発明の目的は、太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンス等のような作業が必要な場合には、誰でも簡単に、電路の開閉を行うスイッチを確実に操作して太陽電池から切り離すことが可能となる蓄電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の請求項1に係る蓄電装置は、
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の一部にスイッチボックスを突出させ又は窪ませて設け、
防水機能を有して覆うカバーを前記スイッチボックスに着脱自在に取り付け、
前記筺体の前記スイッチボックスの底面から突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える、ことを特徴とする。
(2)また、本発明の請求項2に係る蓄電装置は、請求項1に記載の蓄電装置において、
前記スイッチは、前記筺体の天板又は側板の少なくとも一部に形成して前記カバーで覆われた専用のスイッチボックス内にこのスイッチのみを設けるとともに、
前記スイッチボックスと前記カバーとの間は、雨水が侵入しないような防水構造を有する、ことを特徴とする。
(3)また、本発明の請求項3に係る蓄電装置は、請求項1又は2に記載の蓄電装置において、
電池モジュールを固定する前記固定手段は、搭載すべき電池モジュールの形状に合わせてその電池モジュールを取付け可能とするように構成された、ことを特徴する。
(4)また、本発明の請求項4に係る蓄電装置は、
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の天板を防水機能を有して覆うカバーを着脱自在に取り付け、
前記天板から操作部が前記カバー内に突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える、ことを特徴する。
【発明の効果】
【0009】
(1)本発明の請求項1に係る蓄電装置によれば、例えば太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンスを行う等のような作業が必要な場合に、誰でも簡単に、電路の開閉を行うスイッチを確実に操作して運転動作を停止させることが可能となる。
(2)本発明の請求項2に係る蓄電装置によれば、専用のスイッチボックス内に手動スイッチのみが設置されているので、誤って別のスイッチや別の部品に触れる虞がなく、安全かつ確実な手動によるスイッチ操作が行える。しかも、別の部品に触れて火傷や感電事故を起こすことも防止できる。
(3)本発明の請求項3に係る蓄電装置によれば、形状の異なる各種のタイプの電池モジュールへの交換が可能であり、別言すれば、共通の構成の蓄電装置を使用して各種形状の蓄電池を搭載可能になるので、その分、汎用性も高まり製造コストの低下にもつながる。
(4)本発明の請求項4に係る蓄電装置によれば、例えば太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンスを行う等のような作業が必要な場合に、誰でも簡単に、電路の開閉を行うスイッチを確実に操作して運転動作を停止させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。
【図2】その蓄電装置を含む電源システムの全体構成を示す説明図である。
【図3】その蓄電装置の筺体における手動スイッチの設置位置を示す分解斜視図である。
【図4】その蓄電装置の筺体の本体部での内部構造を示す説明図である。
【図5】その蓄電装置を含む電源システムの電気的な全体構成を示す回路図である。
【図6】その蓄電装置に電池モジュールとしてリチウム電池を搭載させた状態を示す要部斜視図である。
【図7】その蓄電装置に電池モジュールとして大型の別のリチウム電池を搭載させた状態を示す要部斜視図である。
【図8】(A)は本発明の第2の実施形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図、(B)はその要部を示す分解斜視図である。
【図9】(A)は本発明の第3の実施形態に係る蓄電装置の筺体上部側の外観を示す斜視図、(B)はその要部を示す分解斜視図である。
【図10】(A)は本発明の第4の実施形態に係る蓄電装置の筺体全体を示す斜視図、(B)はその要部を示す分解斜視図、(C)は(B)の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る蓄電装置1を示すものである。この蓄電装置1は、図2に示すように、入力が太陽電池2に接続された接続箱3に接続されているとともに、出力が電力変換装置(以下、「パワコン」とよぶ)4の入力に接続されており、図3に示すように、筺体10内の最上部に設けたスイッチボックスには手動スイッチSWを備えている。なお、図2において、符号5が蓄電装置1の操作用リモコン、符号6が分電盤を示す。
【0012】
太陽電池2は、複数の太陽電池セルを直列及び並列に接続して所定の定格電圧及び/並列接続したものであり、例えば、定格電圧300V、出力2.4KW、出力4.8KWなどである。
【0013】
接続箱3は、太陽光発電モジュールのストリングとパワコン4とを接続するためのものである。
【0014】
パワコン4は、再生可能エネルギー源である太陽光から太陽電池2を介して得られる直流電力を交流電力へ変換して系統からの交流電力に家屋内で重畳するものである。一方、蓄電装置1は、搭載の蓄電池に対して直流電力を充放電させるものである。この蓄電装置1は、太陽電池2から集電箱3を介して供給される直流電力の流れる電力線に接続されており、太陽電池2を介して得られる直流電力を電池モジュールB(図4,5参照)への充電と、この電池モジュールBからの放電と、を適宜に行うようになっている。
【0015】
電池モジュールBは、複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成したものであり、この電池モジュールBが、後述する筺体10下部のバッテリ室に、交換可能な状態で堅固に固定され搭載されている。なお、本実施形態の場合、蓄電用のバッテリとして、図4に示すように、鉛タイプの蓄電池(例えば、12V,20Ahのものを直列に4個接続して、DC48Vの定格電圧としている。)B1を用いているが、これに限るものではなく、定格電圧は任意の電圧であってもよい。また、時間当たりの出力は、要求に応じて蓄電池を並列に接続する数を変更させればよく、また、リチウムイオン電池等を使用してもよいものであって蓄電池の種類を限定するものではない。
【0016】
本実施形態の蓄電装置1は、筺体10が、本体部10Aと、この本体部10Aの天板11に覆うようにして本体部10Aの上部に防水機能を有して螺着して固定するカバー10Bと、で構成されている。
【0017】
本体部10Aは、蓄電池Bの交換等を容易かつ確実に行えるようにするため、前面(フロント)に大きく開口させた開口部13(図4参照)にフロントパネル12を着脱可能に螺着させている。また、本体部10Aの内部空間は、間仕切板S(筺体の強度が確保できれば省略可能)を境界として、その下部に電池モジュールである蓄電池Bを収容するバッテリ室と、またその上部に制御部20となる各種の電子部品等を実装させた回路基板Pを収容する基板室と、に2分割されている。また、この本体部10Aは、基板室の上の天板11にカバー10Bを上から覆うように防水用のパッキン(図示せず)を介して螺着して取り付けると、天板11とカバー10Bとの間に、スイッチボックスと成る一定の大きな空間が形成される。なお、この空間には、手動スイッチSWの操作部のみが設置される専用空間として構成されている。
【0018】
また、本体部10Aは、正面に大きく開口する開口部13に、図示外のゴムパッキンなどのシール部材を介して前述のフロントパネル12を取付けることで水密状態に閉止されており、バッテリB及び回路基板Pの交換作業或いはメンテナンス作業などの際には取り外して必要作業を行えるようになっている。また、この本体部10Aは、必要時に手動操作によって蓄電装置1と太陽電池からの直流電力との電路の開放を行うため、天板11に前述の手動スイッチSWの操作部を突設させている。なお、この蓄電装置1は、雨水にさらされる虞のある屋外に設置されており、筺体10からカバー10Bを外して屋外でのスイッチSWの開閉操作を行っても、本体部10Aの内部に雨水などが侵入するのを防止するため、この天板12を含む本体部10B自体が防水機能を有する構造となっている。
【0019】
このカバー10Bは、手動スイッチSWを操作させるときにのみ本体部10Aから取り外して手動スイッチSWの操作部を露出させるようになっており、普段は、本体部10Aと一体となるように止め付けてある。即ち、このカバー10Bは、通常、筺体10の本体部10Aに図示外のゴムパッキン等のシール部材を介して上から被せるようにして、本体部10Aに対して水密状態で固定されている。
【0020】
回路基板Pは、シャーシ30に一体に組付けられているとともに、バッテリ室と基板室とを間仕切る間仕切板Sの上面にシャーシ30を介して固定されており、制御部20となる各種の電子部品が実装されている。
【0021】
制御部20は、蓄電装置1の運転制御を行うものであり、本実施形態の場合には、例えば図5に示すような回路構成となっている。即ち、この制御部20は、4個のスイッチング素子をブリッジ状に結線した2組の単層インバータ回路21,22と、トランス23とによって充放電回路を構成している。なお、コンデンサ24,25及び抵抗26は、
それぞれ、昇圧時の平滑用のコンデンサであり、保護用の抵抗である。また、電流検出器27,28は、太陽電池2の発電電流及びパワコン4へ供給される電流を検出させるためのものであって、接続点Vでの電位を検出することによって、上記検出電流値と電圧値との積からそれぞれの電力値を具体的に求めることができる。
【0022】
手動スイッチSWは、太陽電池2とパワコン4とをつなぐ直電力線につながる電路を開閉する手動のスイッチ部を構成するものであり、例えば太陽電池2の破損やパワコン4の故障、必要なメンテナンスなどの際に蓄電装置1を太陽電池2から切り離すものである。本実施形態の手動スイッチSWの操作部は、前述したように、天板11とカバー10Bとの間の全面に亙る空間であるバッテリボックスの端部寄りに突出して設置されており、確実な運転停止動作を行わせるために、ロータリースイッチで構成されているが、同様な効果が得られるものであれば、特にこのスイッチに限らなくてもよい。
【0023】
次に、本実施形態に係る筺体10内部のバッテリ室の構造について、図4、6、7を参照しながら説明する。
筺体10内部の下部を占有するバッテリ室は、搭載する電池モジュールに応じた部材に取り換え可能な構成とするために、電池モジュールの固定手段を構成するスペーサ40及びラック50を設けている。
【0024】
このうち、スペーサ40は、バッテリ室の床面の左右の側壁面間に全体に亙り、奥行き方向に沿って互いに平行な状態で、柱状を呈する丈夫な部材(以下、直方部材)41を等間隔で5本固設した構成となっており、この直方部材41の間である隙間に電池モジュールを構成する各バッテリ、特に鉛タイプの蓄電池(4連)を固定させるようになっている。
【0025】
また、このスペーサ40を構成する直方部材41には、単一のリチウムイオンバッテリを直方部材41の上面に不動状態で搭載させるために、図7に示すL字金具43の底面側の丸孔に通して一体にねじ止めさせるねじ孔42が設けられている(必ずしも全てに設置させる必要はないが、任意のものを選択できるようにするために、5つ全てに開口させておいてもよい)。
【0026】
一方、ラック50については、縦方向に等間隔で開口した丸穴52を有し、バッテリ室の床面と天井面(間仕切板Sの下面)との間の前後左右の四隅に突っ張り棒として配置した4本の柱51と、これらの柱51の丸穴52の中でそれぞれ同一高さの部分にねじ等による止め付け部材で複数高さに、かつ、互いに等間隔で固定させて所定の加重に耐えるように堅固な状態で設けた支持棚53と、で構成されている。
【0027】
この支持棚53には、上方に起立した壁面部分に電池モジュールを構成する各バッテリを固定させるためのねじ孔54を設けている。また、この支持棚53は、手前側の側面53Aに設けたねじ孔54とは別に、柱51止着専用に設けたねじ孔によって柱51に螺着させることで、使用するバッテリの高さ寸法及び設置台数に応じて、柱51における設置高さ及び設置数を適宜に変更させることができる。
【0028】
本実施形態では、図4に示すように、電池モジュールBに用いるバッテリとして所定の規格寸法を有する鉛タイプのバッテリB1を4個使用している。このため、このバッテリサイズに合わせて予め位置決めされて固設されているスペーサ40の間の空間を利用して、このスペーサ40間に隙間なくバッテリB1を設置することができる。
このように、鉛タイプのバッテリB1は、ある程度の自重を有しており、しかも、筺体10の本体部10A内部の下部側に設けてあるバッテリ室の床面に設置することで低重心化を図ることができるので、安定した状態での収納が可能となる。
【0029】
なお、本実施形態では、上述のような鉛タイプのバッテリB1を搭載しているが、搭載する電池モジュールBのタイプは特にこれに限定されるものではない。このように、搭載するバッテリの形状が各種異なるものであってもこれに対応してバッテリを搭載可能とするために、上述のスペーサ40のみならずラック50も設けてある。
【0030】
例えば図6に示すような、比較的扁平な形状を呈するリチウムイオンタイプのバッテリB2を搭載させる場合には、柱51に所要の等間隔で設置させた左右一対の支持棚53に対して支承させるとともに、支持棚53の手前側の側面53Aに設けたねじ孔54と、このねじ孔54に位置合わせされた状態で上記バッテリB2のハウジングに設けられたねじ孔55と、の間をねじで一体に固定させる。
【0031】
さらに、例えば図7に示すように、所定の容量を1台ものもので完備できる別の大型リチウムイオンタイプのバッテリB3でも搭載可能である。なお、このバッテリB3では、正面の所定位置にねじ孔56を設けてある。
【0032】
従って、このバッテリB3のものでは、支持棚53を柱51から取り外し(特に邪魔でなければ、勿論そのまま残しておいてもよい。)、スペーサ40の上面を利用してその上に搭載させる。また、この搭載させたバッテリB3に対して、専用の留め具43等を利用して、スペーサ40上面に設けたねじ孔42と、バッテリB3の正面に設けてあるねじ孔56との間を、留め具であるL字金具43の孔(この孔の内周面には雌ねじが切ってなくてよい)を貫通させる状態でねじを差し入れて、双方の間のねじ孔に一体に止め付ける。
【0033】
ところで、商用電源の代替手段として、再生可能エネルギー源である太陽光から太陽電池2を介して得られる直流電力を交流電力へ変換して系統へつながる屋内配線へ重畳することで、一般家庭内の各種負荷へ電力を供給する電源システムに付帯可能に構成された蓄電装置において、例えば太陽電池の破損や、電力変換装置の故障、或いはメンテナンスを行う等のような場合に、蓄電装置1を電源システムから切り離す必要があった。ところが、従来は、例えば蓄電装置の筺体内部を開いて、内部のスイッチで電路を開くような作業が必要であった。
【0034】
一方、本実施形態によれば、所望のスイッチをオフさせて蓄電装置を太陽電池から切り離すために、態々、筺体10の内部を開いて回路基板Pを露出させるような、サービスマンによる専門性を有する作業を行わなくても済む。即ち、図1に示す状態の筺体10から、ねじを外してカバー10Bを筺体10の本体部10Aから取り外すと、図3に示すように本体部10Aの天板11から突出するスイッチSWが露出するので、この状態で簡単にスイッチSWの手動による電路の開放操作が行える。このように、回路基板P上の高電圧部品や発熱量の多い素子などに手を触れる可能性を排除し蓄電装置の一般の使用者でも安全にスイッチSWのオン/オフ操作が行える。
【0035】
また、回路基板Pを露出することが必要ないので、危険な感電事故を招くこともない。さらに、本実施形態によれば、電気的な知識がなくても、カバー10Bの取り外しだけで比較的短時間でスイッチ操作が行えるので、地震や台風などの災害による太陽電池の破損等による緊急の場合での運転停止作業について、対応が迅速かつ確実に行える。
【0036】
[第2の実施形態]
図8は本発明の第2の実施形態に係る蓄電装置1Bを示すものである。この第2の実施形態の蓄電装置1Bでは、筺体60の天面60Aの一部(一端部寄りの部分)に、スイッチカバー62で覆われたスイッチボックス61を突出させた状態で一体に設け、このスイッチボックス61内部に前述の第1の実施形態のものと同じ手動スイッチSWを設けている点が、第1の実施形態の蓄電装置1Aと異なる。
【0037】
スイッチボックス61には、これを上から覆うスイッチカバー62がねじで取外し可能に取付けられている。また、本実施形態の蓄電装置1Bも、雨水にさらされる虞のある屋外に設置されているので、スイッチカバー62には、図示外の内周面にゴムパッキンなどのシール部材を取付けてあり、防水構造が確保されている。この蓄電装置1Bでも、手動スイッチSWの専用空間であるスイッチボックス61内のスイッチSWの操作を行う場合以外には、スイッチカバー62を取り外すことはない。
【0038】
従って、本実施形態によれば、スイッチSWが筺体60の天面60Aに設けたスイッチボックス61内に突設してあるので、スイッチSWの手動操作が無理な姿勢を要せずに行いやすい。
【0039】
[第3の実施形態]
図9は本発明の第3の実施形態に係る蓄電装置1Cを示すものである。この第3の実施形態の蓄電装置1Cでは、筺体70の側面70A側の一部に、スイッチボックス71を窪ませた状態で一体に設け、このスイッチボックス71に前述の第1の実施形態のものと同じ手動スイッチSWを設けている点が、第1、第2の実施形態の蓄電装置1A,1Bと異なる。また、この蓄電装置1Cでは、筺体70の上部両側方が外方に向けて突出した庇状に形成されており、多少の降雨であれば、この庇70Bの部分でスイッチボックス71を雨水から保護することも可能となっている。
【0040】
この蓄電装置1Cも、雨水にさらされる虞のある屋外に設置されているので、スイッチボックス71には、図示外の内周面にゴムパッキンなどのシール部材を取り付けてあるスイッチカバー72がねじで取り外し可能に取り付けられており、防水状態が確保されている。なお、この蓄電装置1Cでも、手動スイッチSWの専用空間であるスイッチボックス71内のスイッチSWの操作を行う場合以外には、スイッチカバー72を取り外すことはない。
【0041】
スイッチカバー72は、各辺がスイッチボックス71よりも大きな略方形状に形成されており、スイッチボックス71を囲むような状態で、周辺の側面70Aに設けたねじ孔に螺着させるようになっている。このスイッチカバー72は、スイッチボックス71に対面する内面側に略ロ字形に突出したシール壁に、ゴムパッキン72Aが周設されている。
【0042】
従って、本実施形態によれば、筺体70の側面70Aから内側に窪ませて設け、かつ、スイッチカバー72で覆われたスイッチボックス72内に、スイッチSWが突出して設けてあるが、スイッチボックス72内への雨水の差し込みが庇70Bによってある程度回避できるので、便宜である。
【0043】
[第4の実施形態]
図10は本発明の第4の実施形態に係る蓄電装置1Dを示すものである。この第4の実施形態の蓄電装置1Dでは、筺体80の側面80Aの一部に窪ませた状態で一体に設けたスイッチボックス81を取り囲むように、このスイッチボックス81の全周縁部分に沿って一段立ち上がった段部81Aを設けており、スイッチカバー82がこの段部81Aに埋設する状態で、段部81Aに設けたねじ孔に螺着される。
【0044】
また、この蓄電装置1Dでも、第3の実施形態と同様、筺体80の上部両側方が外方に向けて突出した庇状に形成されており、多少の降雨であれば、この庇80Bの部分でスイッチボックス81を雨水から保護することも可能となっている。
【0045】
この蓄電装置1Dでも、スイッチカバー82は、各辺がスイッチボックス81の窪みと同一大きさの略方形状に形成されており、手動スイッチSWの専用空間であるスイッチボックス81の窪みに隙間なく嵌合されてスイッチカバー82の外面が側面80Aと面一状態となっている。また、このスイッチカバー82にも、スイッチボックス81に対面する内面側の、略ロ字形に突出したシール壁にゴムパッキン82Aが周設されている。
【0046】
従って、本実施形態によれば、スイッチカバー82が筺体80の側面80Aに面一の状態で取り付けられているので、見栄えの点で好都合であるだけでなく、雨水の侵入も効果的に防止できる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨を逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0048】
1A〜1D 蓄電装置
2 太陽電池
3 接続箱
4 電力変換装置(パワコン)
5 蓄電装置の操作用リモコン
6 分電盤
10,60,70,80 筺体
10A 本体部
10B カバー
11 天板
12 フロントパネル
13 開口部
20 制御部
30 シャーシ
40 スペーサ(固定手段)
41 直方部材
42 ねじ孔
43 L字金具
50 ラック(固定手段)
51 柱
52 丸穴
53 支持棚
53A,70A,80A 側面
54,55,56 ねじ孔
60A 天面
61,71,81 スイッチボックス
62,72,82 スイッチカバー
70B 庇
72A、82A ゴムパッキン
80B 庇
81A 段部
B 電池モジュール(蓄電池)
B1 鉛タイプの蓄電池
B2 リチウムイオンタイプのバッテリ
B3 大型リチウムイオンタイプのバッテリ
P 回路基板
S 間仕切板
SW 手動スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の一部にスイッチボックスを突出させ又は窪ませて設け、
防水機能を有して覆うカバーを前記スイッチボックスに着脱自在に取り付け、
前記筺体の前記スイッチボックスの底面から突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える
ことを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記スイッチは、前記筺体の天板又は側板の少なくとも一部に形成して前記カバーで覆われた専用のスイッチボックス内にこのスイッチのみを設けるとともに、
前記スイッチボックスと前記カバーとの間は、雨水が侵入しないような防水構造を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
電池モジュールを固定する前記固定手段は、搭載すべき電池モジュールの形状に合わせてその電池モジュールを取付け可能とするように構成された
ことを特徴する請求項1又は2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の天板を防水機能を有して覆うカバーを着脱自在に取り付け、
前記天板から操作部が前記カバー内に突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える
ことを特徴とする蓄電装置。
【請求項1】
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の一部にスイッチボックスを突出させ又は窪ませて設け、
防水機能を有して覆うカバーを前記スイッチボックスに着脱自在に取り付け、
前記筺体の前記スイッチボックスの底面から突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える
ことを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記スイッチは、前記筺体の天板又は側板の少なくとも一部に形成して前記カバーで覆われた専用のスイッチボックス内にこのスイッチのみを設けるとともに、
前記スイッチボックスと前記カバーとの間は、雨水が侵入しないような防水構造を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
電池モジュールを固定する前記固定手段は、搭載すべき電池モジュールの形状に合わせてその電池モジュールを取付け可能とするように構成された
ことを特徴する請求項1又は2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
太陽電池を介して再生可能エネルギー源から得られる直流電力を交流電力へ変換して負荷へ供給する電源システムの前記直流電力の流れる電力線に接続されて前記直流電力の充電と放電とを可能に構成した蓄電装置において、
複数のセルを接続して所望の定格電圧及び充電容量が得られるように構成した電池モジュールを、所定の防水性能を有する筺体内部の下部側に固定手段を介して着脱可能な状態で固定し、
前記電池モジュールの充電と放電とを制御する制御部を、前記筺体内部の上部側に固定して設け、
前記筺体の天板を防水機能を有して覆うカバーを着脱自在に取り付け、
前記天板から操作部が前記カバー内に突出し、前記直流電力を前記制御部に導く電路を開閉する手動のスイッチを備える
ことを特徴とする蓄電装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−77466(P2013−77466A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217076(P2011−217076)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(591052055)島根三洋電機株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(591052055)島根三洋電機株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
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