説明

半導体装置

【課題】消費電力が小さく抑えられ、出力される電位の振幅が小さくなるのを防ぐことができる、単極性のトランジスタを用いた半導体装置。
【解決手段】第1電位を有する第1配線、第2電位を有する第2配線、及び第3電位を有する第3配線と、極性が同じである第1トランジスタ及び第2トランジスタと、第1トランジスタ及び第2トランジスタのゲートに第1電位を与えるか、第1トランジスタ及び第2トランジスタのゲートに第3電位を与えるかを選択し、なおかつ、第1トランジスタ及び第2トランジスタのドレイン端子に、1電位を与えるか否かを選択する複数の第3トランジスタと、を有し、第1トランジスタのソース端子は、第2配線に接続され、第2トランジスタのソース端子は、第3配線に接続されている半導体装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単極性のトランジスタを用いた回路、上記回路を用いた半導体表示装置などの、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置、EL表示装置などの半導体表示装置は、バックプレーン(回路基板)のコストを下げるために、CMOSよりも、単極性の半導体で構成されている方が望ましい。以下の特許文献1及び特許文献2では、半導体表示装置の駆動回路に用いられる、インバータやシフトレジスタなどの各種回路を、単極性のトランジスタで構成する技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−325798号公報
【特許文献2】特開2010−277652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、非晶質シリコンや酸化物半導体を有するトランジスタで構成された半導体表示装置は、第5世代(横1200mm×縦1300mm)以上のガラス基板に対応できるため、生産性が高く、コストが低いという利点を有する。しかし、非晶質シリコンや酸化物半導体を有するトランジスタは、一般的には単極性であり、なおかつ、ノーマリオンになりやすい傾向を有する。そして、単極性のトランジスタで構成された回路では、トランジスタがノーマリオンだと、消費電力が増大する、或いは、出力される電位の振幅が小さくなるなどの不具合が生じる。
【0005】
例えば、特許文献2の図10に記載されている回路において、トランジスタQ2は、そのソース端子が低電位VSSに固定されている。トランジスタQ2がノーマリオフであるならば、トランジスタQ2は、そのゲートに低電位VSSが与えられると非導通状態(オフ)になる。しかし、トランジスタQ2がノーマリオンだと、トランジスタQ2は、そのゲートに低電位VSSが与えられても、ソース端子の電位を基準としたときのゲートとソース端子間の電圧であるゲート電圧が、トランジスタQ2の閾値電圧よりも高いままである。そのため、トランジスタQ2はオフにはならず、導通状態(オン)となる。
【0006】
トランジスタQ2がオフであるべきところ、オンになってしまうと、回路内に不要な電流が流れ、消費電流が大きくなる。さらには、上記不要な電流によって、回路に電位(例えば、特許文献2の図10の場合、ローレベルの電位VSS、或いはクロック信号CLKAのハイレベルの電位VDD及びローレベルの電位VSS)の供給を行うための配線に流れる電流が増加する。そして、上記配線が有する抵抗により、電位VDDが供給される配線の電位が下降、電位VSSが供給される配線の電位が上昇する。その結果、回路から出力される電位の振幅が、理想的な電位差である、電位VDDと電位VSSの電位差よりも、小さくなってしまう。
【0007】
特に、半導体表示装置の画素部において、複数の画素に接続されたバスラインと呼ばれる配線、例えば走査線や信号線などに、回路から出力される電位を供給する場合、回路からの電位の出力を制御するトランジスタ(例えば、特許文献2の図10の場合、トランジスタQ2)には、大きな電流供給能力が求められる。そのため、当該トランジスタのチャネル幅Wは、回路内の他のトランジスタのチャネル幅Wよりも、大きい値に設計されることが多い。しかし、トランジスタのドレイン電流は、チャネル幅Wに比例する。よって、ノーマリオンであるトランジスタのチャネル幅Wを大きくすると、オフとすべきときに当該トランジスタに流れる電流が、他のトランジスタよりも大きくなる。従って、回路に流れる不要な電流が増大し、消費電力が増大する、或いは、出力される電位の振幅が小さくなる、といった上述したような現象が、顕著に起こりやすい。
【0008】
上述したような技術的背景のもと、本発明では、消費電力が小さく抑えられる半導体装置の提供を、課題の一つとする。或いは、本発明では、出力される電位の振幅が小さくなるのを防ぐことができる半導体装置の提供を、課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る半導体装置は、複数のトランジスタを有し、上記複数のトランジスタをそれぞれオンまたはオフにすることで、高電位及び低電位のいずれか一方の電位を選択して出力する回路である。そして、本発明の一態様では、上記複数のトランジスタのうち、出力側のトランジスタのソース端子に電位を与える配線と、他のトランジスタのソース端子に電位を供給する配線とを、異ならせる構成とする。さらに、他のトランジスタのソース端子に電位を供給する配線から、当該他のトランジスタを介して出力側のトランジスタのゲートに電位が与えられることで、出力側のトランジスタがオフになるような構成を有するものとする。
【0010】
上記構成により、出力側のトランジスタのゲートと、ソース端子とを電気的に分離することができる。よって、出力側のトランジスタがノーマリオンであったとし、それにより、当該トランジスタのソース端子に電位を供給するための配線の電位が変動したとしても、当該トランジスタのゲートに電位を供給するための配線の電位は、上記変動とは無関係である。よって、出力側のトランジスタのドレイン電流により、当該トランジスタのソース端子の電位が変動していくと、当該トランジスタのゲート電圧が閾値電圧に近づく構成、すなわち負帰還がかかる構成とすることができる。従って、出力側のトランジスタがノーマリオンであっても、当該トランジスタをオフにすべきときに、オフにすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様では、消費電力が小さく抑えられる、単極性のトランジスタを用いた半導体装置を提供することができる。或いは、本発明の一態様では、出力される電位の振幅が小さくなるのを防ぐことができる半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】半導体装置の構成を示す図。
【図2】パルス発生回路の構成を示す図。
【図3】パルス発生回路のタイミングチャート。
【図4】シフトレジスタの構成を示す図。
【図5】シフトレジスタのタイミングチャート。
【図6】第jのパルス発生回路200_jを、模式的に示した図。
【図7】比較例のパルス発生回路の構成と、電位GROUTの波形について説明する図。
【図8】パルス発生回路の構成を示す図。
【図9】パルス発生回路の構成を示す図。
【図10】パルス発生回路の構成を示す図。
【図11】インバータの構成を示す図。
【図12】駆動回路と画素の断面図。
【図13】トランジスタの断面図。
【図14】パネルの構成を示す図。
【図15】電子機器の図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0014】
なお本発明は、マイクロプロセッサ、画像処理回路、DSP(Digital Signal Processor)、マイクロコントローラなどの集積回路や、RFタグ、半導体表示装置等、ありとあらゆる半導体装置の作製に用いることができる。半導体表示装置には、液晶表示装置、有機発光素子(OLED)に代表される発光素子を各画素に備えたEL表示装置、電子ペーパー、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)等や、半導体膜を用いた回路素子を駆動回路に有しているその他の半導体表示装置がその範疇に含まれる。
【0015】
なお、本明細書において半導体表示装置とは、液晶素子や発光素子などの表示素子が各画素に形成されたパネルと、該パネルにコントローラを含むIC等を実装した状態にあるモジュールとを、その範疇に含む。
【0016】
(実施の形態1)
図1(A)に、本発明の一態様に係る半導体装置の、回路構成の一例を示す。図1(A)に示す半導体装置100は、複数のトランジスタで構成された回路101と、トランジスタ102と、トランジスタ103とを有する。図1(A)に示した半導体装置100において、少なくともトランジスタ102とトランジスタ103は、同じ極性を有する。図1(A)では、トランジスタ102と、トランジスタ103とが、共にnチャネル型である場合を例示している。
【0017】
回路101には、配線104及び配線105を介して、ハイレベルの電位VDD、或いはローレベルの電位VSSが与えられている。図1(A)では、配線104を介して電位VDDが回路101に与えられ、配線105を介して電位VSSが回路101に与えられている場合を例示している。また、回路101には、配線107を介して信号の電位Vinが与えられる。
【0018】
トランジスタ102のゲートとドレイン端子とは、回路101に接続されている。回路101は、電位VDDと電位VSSのいずれか一方を、電位Vinに従って選択し、トランジスタ102のゲート或いはドレイン端子に与える。配線105の電位VSSは、トランジスタ102のソース端子に与えられる。
【0019】
なお、トランジスタのソース端子とは、活性層の一部であるソース領域、或いは活性層に接続されたソース電極を意味する。同様に、トランジスタのドレイン端子とは、活性層の一部であるドレイン領域、或いは活性層に接続されたドレイン電極を意味する。
【0020】
また、トランジスタ103のゲートとドレイン端子とは、回路101に接続されている。回路101は、電位VDDと電位VSSのいずれか一方を、電位Vinに従って選択し、トランジスタ103のゲート或いはドレイン端子に与える。トランジスタ103のソース端子には、配線106を介して電位VEEが与えられる。電位VEEは電位VDDよりも低いローレベルの電位である。そして、電位VEEは、電位VSSと同じ電位であるか、それより高い電位であることが望ましい。
【0021】
なお、トランジスタが有するソース端子とドレイン端子は、トランジスタの極性及び各電極に与えられる電位の高低によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる電極がソース端子と呼ばれ、高い電位が与えられる電極がドレイン端子と呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる電極がドレイン端子と呼ばれ、高い電位が与えられる電極がソース端子と呼ばれる。本明細書では、便宜上、ソース端子とドレイン端子とが固定されているものと仮定して、トランジスタの接続関係を説明する場合があるが、実際には上記電位の関係に従ってソース端子とドレイン端子の呼び方が入れ替わる。
【0022】
また、本明細書において接続とは電気的な接続を意味しており、電流、電圧又は電位が、供給可能、或いは伝送可能な状態に相当する。従って、接続している状態とは、直接接続している状態を必ずしも指すわけではなく、電流、電圧又は電位が、供給可能、或いは伝送可能であるように、配線、導電膜、抵抗、ダイオード、トランジスタなどの素子を介して間接的に接続している状態も、その範疇に含む。
【0023】
また、回路図上は独立している構成要素どうしが接続されている場合であっても、実際には、例えば配線の一部が電極として機能する場合など、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。本明細書において接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
【0024】
また、回路101からトランジスタ102のゲートに与えられる電位と、回路101からトランジスタ103のゲートに与えられる電位とは、同じ電位であるものとする。図1(A)では、トランジスタ102のゲートと、トランジスタ103のゲートとが接続されている場合を例示している。
【0025】
図1(A)に示す半導体装置100は、上記信号の電位Vinに従って、回路101内の複数のトランジスタと、トランジスタ102及びトランジスタ103とを、それぞれオンまたはオフにすることで、電位VDD及び電位VEEのいずれか一方を選択し、電位Voutとして配線108に出力する。具体的には、回路101により配線104と配線108とが接続されると、配線104の電位が電位Voutとして出力される。また、トランジスタ103により配線106と配線108とが接続されると、配線106の電位が電位Voutとして出力される。
【0026】
複数の画素に接続されたバスラインと呼ばれる配線、例えば走査線や信号線などに、半導体装置100から出力される電位Voutを供給する場合、上記電位Voutの出力を制御するトランジスタ103には、大きな電流供給能力が求められる。そのため、当該トランジスタ103のチャネル幅Wは、回路101内のトランジスタ、或いはトランジスタ102のチャネル幅Wよりも、大きい値に設計することが望ましい。
【0027】
なお、トランジスタ102がnチャネル型である場合、トランジスタ102は、そのゲートに回路101から電位VDDが与えられるとオンになる。また、トランジスタ102は、そのゲートに回路101から電位VSSが与えられると、ゲート電圧Vgsが0Vとなる。よって、トランジスタ102がノーマリオフ、すなわち閾値電圧Vthが0Vより高ければ、トランジスタ102はオフになる。しかし、トランジスタ102がノーマリオン、すなわち閾値電圧Vthが0V以下であれば、トランジスタ102はオフせずにオンとなる。
【0028】
トランジスタ103も、トランジスタ102と同様の動作を行う。具体的に、トランジスタ103がnチャネル型である場合、トランジスタ103は、そのゲートに回路101から電位VDDが与えられるとオンになる。また、トランジスタ103は、そのゲートに回路101から電位VSSが与えられると、ゲート電圧Vgs=VSS−VEEとなるため、ゲート電圧Vgsは0V以下となる。よって、トランジスタ103がノーマリオフ、すなわち閾値電圧Vthが0Vより高ければ、トランジスタ103はオフになる。しかし、トランジスタ103がノーマリオン、すなわち閾値電圧Vthが0V以下であれば、トランジスタ103はオフせずにオンとなる場合もある。
【0029】
以下、トランジスタ102及びトランジスタ103がノーマリオンである場合における、図1(A)に示す半導体装置100の動作について、詳しく説明する。
【0030】
VSS−VEE>Vthである場合、トランジスタ103のゲートに電位VSSが与えられると、トランジスタ103のゲート電圧Vgsは、Vgs=VSS−VEE>Vthとなる。よって、トランジスタ103はオンとなる。また、上述したように、トランジスタ102は、そのゲートに電位VSSが与えられると、電位VEEの値に依らずにオンとなる。
【0031】
そして、トランジスタ102及びトランジスタ103がオフであるべきところ、オンになってしまうと、トランジスタ102及びトランジスタ103のドレイン端子に回路101から電位VDDが与えられたときに、トランジスタ102を介して配線105に電流が流れ、トランジスタ103を介して配線106に電流が流れる。よって、配線105の電位は、電位VSSから電位VSS+Vαまで上昇する。また、配線106の電位も同様に、電位VEEから電位VEE+Vβまで上昇する。
【0032】
なお、上述したように、トランジスタ103のチャネル幅Wがトランジスタ102のチャネル幅Wよりも大きい場合、ゲート電圧Vgsが同じであっても、トランジスタ102を介して配線105に流れる電流より、トランジスタ103を介して配線106に流れる電流の方が大きくなる。よって、トランジスタ103のチャネル幅Wがトランジスタ102のチャネル幅Wよりも大きい場合、配線106の電位の上昇が、配線105の電位の上昇より大きくなり、最終的には電位VSS+Vα=電位VEE+Vβ+Vthとなる。よって、トランジスタ103は、そのゲート電圧Vgsが閾値電圧Vthに達するまで低くなるため、オフに近い状態となる。従って、トランジスタ103がノーマリオンであっても、当該トランジスタ103をオフにすべきときに、オフに近い状態にすることができる。
【0033】
一方、VSS−VEE≦Vthである場合、トランジスタ103のゲートに電位VSSが与えられると、ゲート電圧Vgs=VSS−VEE≦Vthとなる。よって、この場合、トランジスタ103は、ノーマリオンであってもオフにすることができる。
【0034】
なお、トランジスタ102は、そのゲートに電位VSSが与えられると、電位VEEの値に依らずにオンとなる。よって、配線105の電位は、電位VSSから電位VSS+Vαまで上昇する。配線105の電位は、回路101によりトランジスタ103のゲートに与えられるため、配線105の電位の上昇により、トランジスタ103のゲートに与えられる電位も電位VSSから電位VSS+Vαまで上昇する。
【0035】
トランジスタ103のゲートに与えられる電位が上昇しても、ゲート電圧Vgs=VSS+Vα−VEE≦Vthであれば、トランジスタ103はオフのままである。ゲート電圧Vgs=VSS+Vα−VEE>Vthだと、トランジスタ103はオンになってしまう。しかし、この場合、トランジスタ103を介して配線106に電流が流れることで、配線106の電位が上昇し、最終的には電位VSS+Vα=電位VEE+Vγ+Vthとなる。よって、トランジスタ103は、そのゲート電圧Vgsが閾値電圧Vthに達するまで低くなるため、オフに近い状態となる。
【0036】
この様に、本発明の一態様に係る半導体装置100では、出力側に位置するトランジスタ103のソース端子に電位を与える配線106と、トランジスタ103以外のトランジスタ(例えばトランジスタ102)のソース端子に電位を供給する配線105とを、異ならせる構成とすることで、トランジスタ103のドレイン電流が大きいと、トランジスタ103のゲート電圧が閾値電圧に近づくように、負帰還をかけることができる。従って、トランジスタ103がノーマリオンであっても、トランジスタ103をオフにすることができる。よって、各配線が有する抵抗により、配線104の電位が下降、配線105の電位が上昇しても、半導体装置100の消費電力を小さく抑えることができる。また、半導体装置100から出力される電位Voutの振幅が小さくなるのを防ぐことができる。
【0037】
なお、図1(A)では、トランジスタ102と、トランジスタ103とが、共にnチャネル型である場合を例示しているが、トランジスタ102と、トランジスタ103とは、共にpチャネル型であっても良い。ただし、この場合、トランジスタ102のソース端子に接続された配線105と、トランジスタ103のソース端子に接続された配線106とには、配線104よりも高い電位が与えられる構成とする。
【0038】
また、図1(A)に示す半導体装置では、配線106が有する電位の出力を制御する、出力側のトランジスタ103がノーマリオンの場合について説明した。しかし、本発明の一態様では、配線104が有する電位の出力を制御する、出力側のトランジスタがノーマリオンであっても、当該トランジスタをオフにすべきときに、オフにすることができる。以下、配線104が有する電位の出力を制御する、出力側のトランジスタに着目し、本発明の一態様に係る半導体装置の動作について説明する。
【0039】
図1(B)に、本発明の一態様に係る半導体装置の、回路構成の別の一例を示す。図1(B)に示す半導体装置100は、複数のトランジスタで構成された回路101と、トランジスタ102と、トランジスタ103と、トランジスタ109と、容量素子110とを有する。半導体装置100において、少なくともトランジスタ102、トランジスタ103、及びトランジスタ109は、同じ極性を有する。図1(B)では、トランジスタ102、トランジスタ103、及びトランジスタ109が、共にnチャネル型である場合を例示している。
【0040】
そして、図1(B)に示す半導体装置100では、図1(A)の場合とは異なり、トランジスタ103のゲートが、回路101に接続され、トランジスタ103のドレイン端子は、トランジスタ109のソース端子及び配線108に接続されている。また、トランジスタ109のゲートは回路101に接続されている。回路101は、電位Vinに従って、電位VDDと電位VSSのいずれか一方をトランジスタ103のゲートに与え、他方をトランジスタ109のゲートに与える。トランジスタ103のソース端子には、配線106を介して電位VEEが与えられる。トランジスタ109のドレイン端子には、配線104を介して電位VDDが与えられる。
【0041】
容量素子110は、トランジスタ109のゲート電圧を保持する機能を有する。ただし、トランジスタ109のゲートが有する寄生容量が大きい場合など、容量素子110を設けずともそのゲート電圧を保持できる場合は、必ずしも容量素子110を設ける必要はない。
【0042】
次いで、トランジスタ102、トランジスタ103、及びトランジスタ109がノーマリオンである場合における、半導体装置100の動作について、詳しく説明する。
【0043】
VSS−VEE>Vthである場合、トランジスタ102及びトランジスタ103のゲートに電位VDDが与えられると、トランジスタ102及びトランジスタ103はオンになる。一方、トランジスタ102及びトランジスタ103のゲートに電位VDDが与えられているとき、トランジスタ109のゲートには電位VSSが与えられる。よって、トランジスタ109は、そのゲート電圧VgsがVgs=VSS−VEE>Vthとなるため、本来ならばオフであるべきところ、オンとなる。そのため、トランジスタ109及びトランジスタ103を介して配線106と配線104の間に電流が流れ、配線104の電位は下降し、配線105の電位は上昇する。
【0044】
しかし、本発明の一態様では、配線106の電位が電位VEEから電位VEE+Vaまで上昇することで、トランジスタ109のゲート電圧Vgsが閾値電圧Vthに達するまで低くなり、最終的にトランジスタ109はオフに近い状態となる。具体的には、電位VSS=電位VEE+Vα+Vthとなると、トランジスタ109はオフになる。従って、トランジスタ109がノーマリオンであっても、当該トランジスタ109をオフにすべきときに、オフに近い状態にすることができる。
【0045】
一方、VSS−VEE≦Vthである場合、トランジスタ109のゲートに電位VSSが与えられると、ゲート電圧Vgs=VSS−VEE≦Vthとなる。よって、この場合、トランジスタ109は、ノーマリオンであってもオフにすることができる。
【0046】
この様に、本発明の一態様に係る半導体装置100では、出力側に位置するトランジスタ103のソース端子に電位を与える配線106と、トランジスタ103以外のトランジスタ(例えばトランジスタ102)のソース端子に電位を供給する配線105とを、異ならせる構成とすることで、トランジスタ109のドレイン電流が大きいと、トランジスタ109のゲート電圧が閾値電圧に近づくように、負帰還をかけることができる。従って、トランジスタ109がノーマリオンであっても、トランジスタ109をオフにすることができる。よって、各配線が有する抵抗により、配線104の電位が下降、配線105の電位が上昇しても、半導体装置100の消費電力を小さく抑えることができる。また、半導体装置100から出力される電位Voutの振幅が小さくなるのを防ぐことができる。
【0047】
なお、図1(B)では、トランジスタ102、トランジスタ103、及びトランジスタ109が、共にnチャネル型である場合を例示しているが、トランジスタ102、トランジスタ103、及びトランジスタ109は、共にpチャネル型であっても良い。ただし、この場合、トランジスタ102のソース端子に接続された配線105と、トランジスタ103のソース端子に接続された配線106とには、配線104よりも高い電位が与えられる構成とする。
【0048】
次いで、本発明の一態様に係る半導体装置の一つである、パルス発生回路について説明する。図2に、本発明の一態様に係るパルス発生回路の一例を示す。
【0049】
図2に示すパルス発生回路200は、回路201と、トランジスタ202乃至トランジスタ204とを有する。回路201は、図1(A)にて示した回路101に相当する。トランジスタ202及びトランジスタ203は、図1(A)にて示したトランジスタ102に相当する。トランジスタ204は、図1(A)にて示したトランジスタ103に相当する。また、パルス発生回路200は、配線205乃至配線212から各種電位が与えられ、配線213及び配線214に電位を出力する構成を、有している。
【0050】
上記パルス発生回路200を複数段接続させることで、シフトレジスタを構成することができる。
【0051】
トランジスタ202及びトランジスタ203がnチャネル型である場合、具体的に、配線205には電位VDDが与えられ、配線206には電位VSSが与えられ、配線207には電位VEEが与えられる。また、配線208には電位LINが与えられ、配線209には電位RINが与えられる。電位LIN及び電位RINは、図1(A)に示す半導体装置100における電位Vinに相当する。
【0052】
また、配線210乃至配線212には、クロック信号CL1乃至クロック信号CL4のうち、いずれか3つのクロック信号の電位が、それぞれが与えられる。図2では、配線210にクロック信号CL1の電位が、配線211にクロック信号CL2の電位が、配線212にクロック信号CL3の電位が、それぞれ与えられている場合を例示している。
【0053】
トランジスタ202は、そのゲートがトランジスタ203及びトランジスタ204のゲートに接続され、そのソース端子が配線206に接続され、そのドレイン端子が回路201に接続されている。トランジスタ203は、そのソース端子が配線206に接続され、そのドレイン端子が回路201に接続されている。トランジスタ204は、そのソース端子が配線207に接続され、そのドレイン端子が回路201及び配線213に接続されている。
【0054】
また、回路201は、トランジスタ215乃至トランジスタ223と、容量素子224及び容量素子225とを有している。具体的に、トランジスタ215は、そのゲートが配線208に接続され、そのソース端子がトランジスタ202のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線205に接続されている。トランジスタ216は、そのゲートが配線211に接続され、そのソース端子がトランジスタ218のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線205に接続されている。トランジスタ217は、そのゲートが配線209に接続され、そのソース端子がトランジスタ202、トランジスタ203、及びトランジスタ204のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線205に接続されている。トランジスタ218は、そのゲートが配線212に接続され、そのソース端子がトランジスタ202、トランジスタ203、及びトランジスタ204のゲートに接続されている。トランジスタ219は、そのゲートが配線208に接続され、そのソース端子が配線206に接続され、そのドレイン端子がトランジスタ202、トランジスタ203、及びトランジスタ204のゲートに接続されている。トランジスタ220は、そのゲートが配線205に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ215のソース端子及びトランジスタ202のドレイン端子に接続され、その他方がトランジスタ221のゲートに接続されている。トランジスタ221は、そのソース端子が配線214に接続され、そのドレイン端子が配線210に接続されている。トランジスタ222は、そのゲートが配線205に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ215のソース端子及びトランジスタ202のドレイン端子に接続され、その他方がトランジスタ223のゲートに接続されている。トランジスタ223は、そのソース端子が配線213に接続され、そのドレイン端子が配線210に接続されている。容量素子224は、その一方の電極がトランジスタ221のゲートに接続され、その他方の電極が配線214に接続されている。容量素子225は、その一方の電極がトランジスタ223のゲートに接続され、その他方の電極が配線213に接続されている。
【0055】
図2に示したパルス発生回路200の動作について、図3に示したタイミングチャートを用いて説明する。
【0056】
図3に示すように、期間t1において、配線210に与えられるクロック信号CL1の電位はローレベル、配線211に与えられるクロック信号CL2の電位はハイレベル、配線212に与えられるクロック信号CL3の電位はハイレベル、配線208に与えられる電位LINはローレベル、配線209に与えられる電位RINはローレベルとなる。
【0057】
よって、期間t1において、パルス発生回路200では、トランジスタ202乃至トランジスタ204、トランジスタ216、トランジスタ218、トランジスタ220、トランジスタ222がオンとなる。また、トランジスタ215、トランジスタ217、トランジスタ219、トランジスタ221、トランジスタ223がオフとなる。したがって、配線207の電位が、電位GOUTとして配線213から出力される。また、配線206の電位が、電位SROUTとして配線214から出力される。
【0058】
次いで、図3に示すように、期間t2において、配線210に与えられるクロック信号CL1の電位はローレベル、配線211に与えられるクロック信号CL2の電位はローレベル、配線212に与えられるクロック信号CL3の電位はハイレベル、配線208に与えられる電位LINはハイレベル、配線209に与えられる電位RINはローレベルとなる。
【0059】
よって、期間t2において、パルス発生回路200では、トランジスタ215、トランジスタ218乃至トランジスタ223がオンとなる。また、トランジスタ202乃至トランジスタ204、トランジスタ216及びトランジスタ217がオフとなる。したがって、配線210の電位が、電位GOUTとして配線213から出力され、電位SROUTとして配線214から出力される。
【0060】
次いで、図3に示すように、期間t3において、配線210に与えられるクロック信号CL1の電位はハイレベル、配線211に与えられるクロック信号CL2の電位はローレベル、配線212に与えられるクロック信号CL3の電位はローレベル、配線208に与えられる電位LINはハイレベル、配線209に与えられる電位RINはローレベルとなる。
【0061】
よって、期間t3において、パルス発生回路200では、トランジスタ215、トランジスタ219、トランジスタ221、トランジスタ223がオンとなる。また、トランジスタ202乃至トランジスタ204、トランジスタ216乃至トランジスタ218、トランジスタ220、トランジスタ222がオフとなる。したがって、配線210の電位が、電位GOUTとして配線213から出力され、電位SROUTとして配線214から出力される。
【0062】
次いで、図3に示すように、期間t4において、配線210に与えられるクロック信号CL1の電位はハイレベル、配線211に与えられるクロック信号CL2の電位はハイレベル、配線212に与えられるクロック信号CL3の電位はローレベル、配線208に与えられる電位LINはローレベル、配線209に与えられる電位RINはローレベルとなる。
【0063】
よって、期間t4において、パルス発生回路200では、トランジスタ216、トランジスタ221、トランジスタ223がオンとなる。また、トランジスタ202乃至トランジスタ204、トランジスタ215、トランジスタ217乃至トランジスタ220、トランジスタ222がオフとなる。したがって、配線210の電位が、電位GOUTとして配線213から出力され、電位SROUTとして配線214から出力される。
【0064】
次いで、図3に示すように、期間t5において、配線210に与えられるクロック信号CL1の電位はローレベル、配線211に与えられるクロック信号CL2の電位はハイレベル、配線212に与えられるクロック信号CL3の電位はハイレベル、配線208に与えられる電位LINはローレベル、配線209に与えられる電位RINはハイレベルとなる。
【0065】
よって、期間t5において、パルス発生回路200では、トランジスタ202乃至トランジスタ204、トランジスタ216乃至トランジスタ218、トランジスタ220、トランジスタ222がオンとなる。また、トランジスタ215、トランジスタ219、トランジスタ221、トランジスタ223がオフとなる。したがって、配線207の電位が、電位GOUTとして配線213から出力される。また、配線206の電位が、電位SROUTとして配線214から出力される。
【0066】
なお、上記動作において、トランジスタ204がオフになるのは、期間t2乃至期間t4である。特に期間t3及び期間t4では、配線210に与えられるクロック信号CL1の電位がハイレベルであるため、トランジスタ204がオンであると、トランジスタ204及びトランジスタ223を介して、配線210と配線207の間に電流が流れる。しかし、本発明の一態様では、トランジスタ204のゲートとソース端子とが、電気的に分離している。具体的には、トランジスタ204をオフとするとき、トランジスタ204のゲートには配線206の電位を与え、トランジスタ204のソース端子には、配線207の電位を与えることができる。よって、配線210と配線207の間に電流が流れても、その電流によって配線207の電位が上昇し、トランジスタ204のゲート電圧Vgsが閾値電圧Vthに近づくため、最終的にトランジスタ204をオフにすることができる。
【0067】
図4に、上記パルス発生回路200を複数段接続させることで構成されるシフトレジスタを、一例として示す。
【0068】
図4に示すシフトレジスタは、パルス発生回路200_1乃至パルス発生回路200_yを有する。パルス発生回路200_1乃至パルス発生回路200_yは、それぞれ、図2に示したパルス発生回路200と同じ構成を有する。ただし、図2に示した配線210乃至配線212には、クロック信号CL1乃至CL4のうち、いずれか3つのクロック信号の電位が、それぞれが与えられる。
【0069】
具体的に、パルス発生回路200_4m+1では、配線210にクロック信号CL1、配線211にクロック信号CL2、配線212にクロック信号CL3が与えられる。パルス発生回路200_4m+2では、配線210にクロック信号CL2、配線211にクロック信号CL3、配線212にクロック信号CL4が与えられる。パルス発生回路200_4m+3では、配線210にクロック信号CL3、配線211にクロック信号CL4、配線212にクロック信号CL1が与えられる。パルス発生回路200_4m+4では、配線210にクロック信号CL4、配線211にクロック信号CL1、配線212にクロック信号CL2が与えられる。ただし、mは、パルス発生回路200の総数がyであることを満たす、任意の整数とする。
【0070】
また、図4に示したシフトレジスタにおいて、パルス発生回路200_j(jは、y以下の自然数)が有する配線208乃至配線214の位置を、図6に模式的に示す。図4と図6から分かるように、パルス発生回路200_jの配線208には、前段のパルス発生回路200_j−1の配線214から出力された電位SROUTj−1が、電位LINとして与えられる。ただし、1段目のパルス発生回路200_1の配線208には、スタートパルス信号SPの電位が与えられる構成とする。
【0071】
また、パルス発生回路200_jの配線209には、2つ後段のパルス発生回路200_j+2の配線214から出力された電位SROUTj+2が、電位RINとして与えられる。ただし、y−1段目のパルス発生回路200_y−1の配線208には、電位RIN_y−1が与えられ、y段目のパルス発生回路200_yの配線208には、電位RIN_yが与えられる構成とする。電位RIN_y−1は、パルス発生回路200_y+1が存在すると仮定したときに、当該パルス発生回路200_y+1から出力されるであろう電位SROUTy+1を想定している。また、電位RIN_yは、パルス発生回路200_y+2が存在すると仮定したときに、当該パルス発生回路200_y+2から出力されるであろう電位SROUTy+2を想定している。
【0072】
パルス発生回路200_jの配線213からは、電位GOUTjが出力される。
【0073】
図5に、クロック信号CL1乃至クロック信号CL4の電位と、スタートパルス信号SPの電位と、電位GOUT1乃至電位GOUT3のタイミングチャートを示す。クロック信号CL1乃至クロック信号CL4は、電位の立ち上がりのタイミングが4分の1周期ずつ後ろにシフトした波形を有している。図4に示したシフトレジスタは、上記信号に従って動作する。そして、パルス幅が上記クロック信号の2分の1周期分であり、なおかつ、上記クロック信号の4分の1周期分ずつパルスが後ろにシフトした波形を有する、電位GOUT1乃至電位GOUTyを出力する。
【0074】
例えば、図4に示したシフトレジスタを用いて、半導体表示装置のバスラインと呼ばれる配線、例えば走査線や信号線などに、電位GOUT1乃至電位GOUTyを供給する場合、パルス発生回路200_1乃至パルス発生回路200_yがそれぞれ有する出力側のトランジスタ204には、大きな電流供給能力が求められる。よって、トランジスタ204のチャネル幅Wは、トランジスタ204以外のトランジスタのチャネル幅Wよりも、大きい値に設計されることが多い。そのため、トランジスタ204がノーマリオンであると、シフトレジスタの消費電力が増大する、或いは、出力される電位GOUT1乃至電位GOUTyの振幅が小さくなる、といった現象が、顕著に起こりやすい。しかし、本発明の一態様では、パルス発生回路200_1乃至パルス発生回路200_yがそれぞれ有する出力側のトランジスタ204がノーマリオンであっても、当該トランジスタ204をオフにすべきときに、オフにすることができる。
【0075】
よって、上記シフトレジスタを用いた、本発明の一態様に係るシフトレジスタは、消費電力が小さく抑えられ、出力される電位GOUT1乃至電位GOUTyの振幅が小さくなるのを防ぐことができる。さらに、上記シフトレジスタを用いた本発明の一態様に係る半導体表示装置は、消費電力を低く抑えられ、バスラインに与えられる信号の振幅が小さいことに起因する表示不良の発生を、防ぐことができる。
【0076】
比較例として、図2に示したパルス発生回路200において、配線206と配線207とが電気的に接続されている場合について考察する。図7(A)に、比較例のパルス発生回路が有するトランジスタ204、トランジスタ222、トランジスタ223、容量素子225、配線205、配線207、配線210の接続関係を示す。比較例のパルス発生回路では、配線207が配線206(図示せず)に接続されており、なおかつ電位VSSが与えられているものとする。
【0077】
また、図7(A)では、配線207が有する配線抵抗を、抵抗230として図示している。また、配線210が有する配線抵抗を、抵抗231として図示している。
【0078】
なお、アモルファスシリコンや酸化物半導体を用いたトランジスタは、前述したようにノーマリオンになることがある。例えば、トランジスタのチャネル長Lが6μm、チャネル幅Wが10μmであった場合に、ゲート電圧Vgsが0Vのときに流れる電流が0.5μAであったとする。トランジスタの電流供給能力を高めるために、そのチャネル幅Wを1000μm程度にすることは珍しくないが、上記電流電圧特性を有するトランジスタのチャネル幅を10μmから1000μmに広げたとすると、ゲート電圧Vgsが0Vのときに流れる電流は、100倍の0.05mAとなる。
【0079】
各パルス発生回路で0.05mAの電流が無駄に消費されると仮定すると、シフトレジスタが有するパルス発生回路の段数を960段とした場合、シフトレジスタ全体では約50mAの電流が流れることになる。
【0080】
そして、抵抗230が100Ω、抵抗231が100Ωであると仮定する。また、トランジスタ204はノーマリオンであり、上述したようにゲート電圧Vgsが0Vのときに0.05mAの電流を流すと仮定する。トランジスタ223のドレイン端子と配線210の接続箇所をノードAとし、トランジスタ204のソース端子と配線207の接続箇所をノードBとすると、トランジスタ204に電流が流れることにより、ノードAの電位は下降し、ノードBの電位は上昇する。配線207における電位の上昇量は、トランジスタ204に流れる電流と抵抗230の抵抗値とシフトレジスタの段数との積に相当する。また、配線210における電位の下降量は、トランジスタ204に流れる電流と抵抗231の抵抗値とシフトレジスタの段数との積に相当する。よって、電位の下降量と電位の上昇量は、それぞれ最大5Vとなる。
【0081】
図7(B)に、配線213から出力される電位GOUTの、理想的な波形を実線232で示す。理想的な電位GOUTは、そのパルスの電位差が電位VSSと電位VDDの差に相当する。また、図7(B)に、配線207の電位が上昇し、配線210における電位が下降した場合における、配線213から出力される電位GOUTの波形を、実線233で示す。実線233で示す電位GOUTは、そのパルスの電位差が電位VSS+ΔV1と電位VDD−ΔV2の差に相当する。ΔV1とΔV2は、上記例だと5V程度となるので、本来の振幅より大幅に縮小してしまうことが分かる。
【0082】
しかし、本発明の一態様では、出力側のトランジスタ204がノーマリオンであったとしても、トランジスタ204をオフにすることができる。よって、出力される電位GOUTの振幅が小さくなるのを防ぐことを防ぎ、消費電力を小さく抑えることができる。
【0083】
(実施の形態2)
本発明の一態様に係る、パルス発生回路の構成例について説明する。
【0084】
図8(A)に示すパルス発生回路300は、回路301と、トランジスタ302乃至トランジスタ304とを有する。回路301は、図1(A)にて示した回路101に相当する。トランジスタ302及びトランジスタ303は、図1(A)にて示したトランジスタ102に相当する。トランジスタ304は、図1(A)にて示したトランジスタ103に相当する。
【0085】
上記パルス発生回路300を複数段接続させることで、シフトレジスタを構成することができる。
【0086】
トランジスタ302は、そのゲートがトランジスタ303及びトランジスタ304のゲートに接続され、そのソース端子が配線306に接続され、そのドレイン端子が回路301に接続されている。トランジスタ303は、そのソース端子が配線306に接続され、そのドレイン端子が回路301及び配線314に接続されている。トランジスタ304は、そのソース端子が配線307に接続され、そのドレイン端子が回路301及び配線313に接続されている。
【0087】
また、回路301は、トランジスタ315乃至トランジスタ320を有している。具体的に、トランジスタ315は、そのゲートが配線308に接続され、そのソース端子がトランジスタ302のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線305に接続されている。トランジスタ316は、そのゲートが配線309に接続され、そのソース端子がトランジスタ302、トランジスタ303、及びトランジスタ304のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線305に接続されている。トランジスタ317は、そのゲートが配線310に接続され、そのソース端子がトランジスタ302、トランジスタ303、及びトランジスタ304のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線305に接続されている。トランジスタ318は、そのゲートが配線308に接続され、そのソース端子が配線306に接続され、そのドレイン端子がトランジスタ302、トランジスタ303、及びトランジスタ304のゲートに接続されている。トランジスタ319は、そのゲートがトランジスタ315のソース端子及びトランジスタ302のドレイン端子に接続され、そのソース端子が配線314に接続され、そのドレイン端子が配線311に接続されている。トランジスタ320は、そのゲートがトランジスタ315のソース端子及びトランジスタ302のドレイン端子に接続され、そのソース端子が配線313に接続され、そのドレイン端子が配線312に接続されている。
【0088】
トランジスタ302乃至トランジスタ304がnチャネル型である場合、具体的に、配線305には電位VDDが与えられ、配線306には電位VSSが与えられ、配線307には電位VEEが与えられる。また、配線308乃至配線312には、図1(A)に示す半導体装置100における電位Vinの他に、クロック信号などの各種の信号の電位が与えられる。そして、配線313から電位GOUTが、配線314から電位SROUTが出力される。
【0089】
図8(A)に示すパルス発生回路300は、上記構成により、出力側のトランジスタ304のゲートと、ソース端子とを電気的に分離することができる。よって、トランジスタ304がノーマリオンであったとし、それにより、当該トランジスタ304のソース端子に電位を供給するための配線307の電位が上昇したとしても、トランジスタ304をオフにすべきときに、オフにすることができる。
【0090】
図8(B)に示すパルス発生回路330は、回路331と、トランジスタ332乃至トランジスタ334とを有する。回路331は、図1(A)にて示した回路101に相当する。トランジスタ332及びトランジスタ333は、図1(A)にて示したトランジスタ102に相当する。トランジスタ334は、図1(A)にて示したトランジスタ103に相当する。
【0091】
上記パルス発生回路330を複数段接続させることで、シフトレジスタを構成することができる。
【0092】
トランジスタ332は、そのゲートがトランジスタ333及びトランジスタ334のゲートに接続され、そのソース端子が配線336に接続され、そのドレイン端子が回路331に接続されている。トランジスタ333は、そのソース端子が配線336に接続され、そのドレイン端子が回路331及び配線345に接続されている。トランジスタ334は、そのソース端子が配線337に接続され、そのドレイン端子が回路331及び配線344に接続されている。
【0093】
また、回路331は、トランジスタ346乃至トランジスタ352を有している。具体的に、トランジスタ346は、そのゲートが配線338に接続され、そのソース端子がトランジスタ332のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線335に接続されている。トランジスタ347は、そのゲートが配線339に接続され、そのソース端子がトランジスタ332、トランジスタ333、及びトランジスタ334のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線335に接続されている。トランジスタ348は、そのゲートが配線340に接続され、そのソース端子がトランジスタ332、トランジスタ333、及びトランジスタ334のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線335に接続されている。トランジスタ349は、そのゲートが配線338に接続され、そのソース端子が配線336に接続され、そのドレイン端子がトランジスタ332、トランジスタ333、及びトランジスタ334のゲートに接続されている。トランジスタ350は、そのゲートが配線341に接続され、そのソース端子がトランジスタ332、トランジスタ333、及びトランジスタ334のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線335に接続されている。トランジスタ351は、そのゲートがトランジスタ346のソース端子及びトランジスタ332のドレイン端子に接続され、そのソース端子が配線345に接続され、そのドレイン端子が配線342に接続されている。トランジスタ352は、そのゲートがトランジスタ346のソース端子及びトランジスタ332のドレイン端子に接続され、そのソース端子が配線344に接続され、そのドレイン端子が配線343に接続されている。
【0094】
トランジスタ332乃至トランジスタ334がnチャネル型である場合、具体的に、配線335には電位VDDが与えられ、配線336には電位VSSが与えられ、配線337には電位VEEが与えられる。また、配線338乃至配線343には、図1(A)に示す半導体装置100における電位Vinの他に、クロック信号などの各種の信号の電位が与えられる。そして、配線344から電位GOUTが、配線345から電位SROUTが出力される。
【0095】
図8(B)に示すパルス発生回路330は、上記構成により、出力側のトランジスタ334のゲートと、ソース端子とを電気的に分離することができる。よって、トランジスタ334がノーマリオンであったとし、それにより、当該トランジスタ334のソース端子に電位を供給するための配線337の電位が上昇したとしても、トランジスタ334をオフにすべきときに、オフにすることができる。
【0096】
図9(A)に示すパルス発生回路360は、回路361と、トランジスタ362乃至トランジスタ364とを有する。回路361は、図1(A)にて示した回路101に相当する。トランジスタ362及びトランジスタ363は、図1(A)にて示したトランジスタ102に相当する。トランジスタ364は、図1(A)にて示したトランジスタ103に相当する。
【0097】
上記パルス発生回路360を複数段接続させることで、シフトレジスタを構成することができる。
【0098】
トランジスタ362は、そのゲートがトランジスタ363及びトランジスタ364のゲートに接続され、そのソース端子が配線366に接続され、そのドレイン端子が回路361に接続されている。トランジスタ363は、そのソース端子が配線366に接続され、そのドレイン端子が回路361及び配線375に接続されている。トランジスタ364は、そのソース端子が配線367に接続され、そのドレイン端子が回路361及び配線374に接続されている。
【0099】
また、回路361は、トランジスタ376乃至トランジスタ382を有している。具体的に、トランジスタ376は、そのゲートが配線368に接続され、そのソース端子がトランジスタ362のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線365に接続されている。トランジスタ377は、そのゲートが配線365に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ376のソース端子及びトランジスタ362のドレイン端子に接続され、その他方がトランジスタ381及びトランジスタ382のゲートに接続されている。トランジスタ378は、そのゲートが配線369に接続され、そのソース端子がトランジスタ362、トランジスタ363、及びトランジスタ364のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線365に接続されている。トランジスタ379は、そのゲートが配線368に接続され、そのソース端子が配線366に接続され、そのドレイン端子がトランジスタ362、トランジスタ363、及びトランジスタ364のゲートに接続されている。トランジスタ380は、そのゲートが配線370に接続され、そのソース端子がトランジスタ362、トランジスタ363、及びトランジスタ364のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線365に接続されている。トランジスタ381は、そのソース端子が配線375に接続され、そのドレイン端子が配線371に接続されている。トランジスタ382は、そのソース端子が配線374に接続され、そのドレイン端子が配線372に接続されている。
【0100】
トランジスタ362乃至トランジスタ364がnチャネル型である場合、具体的に、配線365には電位VDDが与えられ、配線366には電位VSSが与えられ、配線367には電位VEEが与えられる。また、配線368乃至配線372には、図1(A)に示す半導体装置100における電位Vinの他に、クロック信号などの各種の信号の電位が与えられる。そして、配線374から電位GOUTが、配線375から電位SROUTが出力される。
【0101】
図9(A)に示すパルス発生回路360は、上記構成により、出力側のトランジスタ364のゲートと、ソース端子とを電気的に分離することができる。よって、トランジスタ364がノーマリオンであったとし、それにより、当該トランジスタ364のソース端子に電位を供給するための配線367の電位が上昇したとしても、トランジスタ364をオフにすべきときに、オフにすることができる。
【0102】
図9(B)に示すパルス発生回路400は、回路401と、トランジスタ402乃至トランジスタ404とを有する。回路401は、図1(A)にて示した回路101に相当する。トランジスタ402及びトランジスタ403は、図1(A)にて示したトランジスタ102に相当する。トランジスタ404は、図1(A)にて示したトランジスタ103に相当する。
【0103】
上記パルス発生回路400を複数段接続させることで、シフトレジスタを構成することができる。
【0104】
トランジスタ402は、そのゲートがトランジスタ403及びトランジスタ404のゲートに接続され、そのソース端子が配線406に接続され、そのドレイン端子が回路401に接続されている。トランジスタ403は、そのソース端子が配線406に接続され、そのドレイン端子が回路401及び配線415に接続されている。トランジスタ404は、そのソース端子が配線407に接続され、そのドレイン端子が回路401及び配線414に接続されている。
【0105】
また、回路401は、トランジスタ416乃至トランジスタ423を有している。具体的に、トランジスタ416は、そのゲートが配線408に接続され、そのソース端子がトランジスタ402のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線405に接続されている。トランジスタ417は、そのゲートが配線405に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ416のソース端子及びトランジスタ402のドレイン端子に接続され、その他方がトランジスタ421のゲートに接続されている。トランジスタ418は、そのゲートが配線409に接続され、そのソース端子がトランジスタ402、トランジスタ403、及びトランジスタ404のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線405に接続されている。トランジスタ419は、そのゲートが配線408に接続され、そのソース端子が配線406に接続され、そのドレイン端子がトランジスタ402、トランジスタ403、及びトランジスタ404のゲートに接続されている。トランジスタ420は、そのゲートが配線410に接続され、そのソース端子がトランジスタ402、トランジスタ403、及びトランジスタ404のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線405に接続されている。トランジスタ421は、そのソース端子が配線415に接続され、そのドレイン端子が配線411に接続されている。トランジスタ422は、そのゲートが配線405に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ421のゲートに接続され、その他方がトランジスタ423のゲートに接続されている。トランジスタ423は、そのソース端子が配線414に接続され、そのドレイン端子が配線412に接続されている。
【0106】
トランジスタ402乃至トランジスタ404がnチャネル型である場合、具体的に、配線405には電位VDDが与えられ、配線406には電位VSSが与えられ、配線407には電位VEEが与えられる。また、配線408乃至配線412には、図1(A)に示す半導体装置100における電位Vinの他に、クロック信号などの各種の信号の電位が与えられる。そして、配線414から電位GOUTが、配線415から電位SROUTが出力される。
【0107】
図9(B)に示すパルス発生回路400は、上記構成により、出力側のトランジスタ404のゲートと、ソース端子とを電気的に分離することができる。よって、トランジスタ404がノーマリオンであったとし、それにより、当該トランジスタ404のソース端子に電位を供給するための配線407の電位が上昇したとしても、トランジスタ404をオフにすべきときに、オフにすることができる。
【0108】
図10に示すパルス発生回路430は、回路431と、トランジスタ432乃至トランジスタ434とを有する。回路431は、図1(A)にて示した回路101に相当する。トランジスタ432及びトランジスタ433は、図1(A)にて示したトランジスタ102に相当する。トランジスタ434は、図1(A)にて示したトランジスタ103に相当する。
【0109】
上記パルス発生回路430を複数段接続させることで、シフトレジスタを構成することができる。
【0110】
トランジスタ432は、そのゲートがトランジスタ433及びトランジスタ434のゲートに接続され、そのソース端子が配線436に接続され、そのドレイン端子が回路431に接続されている。トランジスタ433は、そのソース端子が配線436に接続され、そのドレイン端子が回路431及び配線445に接続されている。トランジスタ434は、そのソース端子が配線437に接続され、そのドレイン端子が回路431及び配線444に接続されている。
【0111】
また、回路431は、トランジスタ446乃至トランジスタ453を有している。具体的に、トランジスタ446は、そのゲートが配線438に接続され、そのソース端子がトランジスタ432のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線435に接続されている。トランジスタ447は、そのゲートが配線439に接続され、そのソース端子がトランジスタ432、トランジスタ433、及びトランジスタ434のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線435に接続されている。トランジスタ448は、そのゲートが配線440に接続され、そのソース端子がトランジスタ432、トランジスタ433、及びトランジスタ434のゲートに接続され、そのドレイン端子が配線435に接続されている。トランジスタ449は、そのゲートが配線438に接続され、そのソース端子が配線436に接続され、そのドレイン端子がトランジスタ432、トランジスタ433、及びトランジスタ434のゲートに接続されている。トランジスタ450は、そのゲートが配線435に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ446のソース端子及びトランジスタ432のドレイン端子に接続され、その他方がトランジスタ451のゲートに接続されている。トランジスタ451は、そのソース端子が配線445に接続され、そのドレイン端子が配線441に接続されている。トランジスタ452は、そのゲートが配線435に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ446のソース端子及びトランジスタ432のドレイン端子に接続され、その他方がトランジスタ453のゲートに接続されている。トランジスタ453は、そのソース端子が配線444に接続され、そのドレイン端子が配線442に接続されている。
【0112】
トランジスタ432乃至トランジスタ434がnチャネル型である場合、具体的に、配線435には電位VDDが与えられ、配線436には電位VSSが与えられ、配線437には電位VEEが与えられる。また、配線438乃至配線442には、図1(A)に示す半導体装置100における電位Vinの他に、クロック信号などの各種の信号の電位が与えられる。そして、配線444から電位GOUTが、配線445から電位SROUTが出力される。
【0113】
図10に示すパルス発生回路430は、上記構成により、出力側のトランジスタ434のゲートと、ソース端子とを電気的に分離することができる。よって、トランジスタ434がノーマリオンであったとし、それにより、当該トランジスタ434のソース端子に電位を供給するための配線437の電位が上昇したとしても、トランジスタ434をオフにすべきときに、オフにすることができる。
【0114】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0115】
(実施の形態3)
本発明の一態様に係る半導体装置の一つである、インバータの構成例について説明する。
【0116】
図11に、本発明の一態様に係るインバータの一例を示す。図11に示すインバータ500は、回路501と、トランジスタ502及びトランジスタ503とを有する。回路501は、図1(A)にて示した回路101に相当する。トランジスタ502は、図1(A)にて示したトランジスタ102に相当する。トランジスタ503は、図1(A)にて示したトランジスタ103に相当する。
【0117】
トランジスタ502は、そのゲートが配線509に接続され、そのソース端子が配線505に接続され、そのドレイン端子が回路501に接続されている。トランジスタ503は、そのゲートが配線509に接続され、そのソース端子が配線506に接続され、そのドレイン端子が回路501及び配線508に接続されている。
【0118】
また、回路501は、トランジスタ510乃至トランジスタ512と、容量素子513とを有している。具体的に、トランジスタ510は、そのゲートが配線507に接続され、そのソース端子がトランジスタ502のドレイン端子に接続され、そのドレイン端子が配線504に接続されている。トランジスタ511は、そのゲートが配線504に接続され、そのソース端子及びドレイン端子の一方がトランジスタ510のソース端子及びトランジスタ502のドレイン端子に接続され、その他方がトランジスタ512のゲートに接続されている。トランジスタ512は、そのソース端子がトランジスタ503のドレイン端子及び配線508に接続され、そのドレイン端子が配線504に接続されている。容量素子513は、その一方の電極がトランジスタ512のゲートに接続され、その他方の電極が配線508に接続されている。
【0119】
トランジスタ502及びトランジスタ503がnチャネル型である場合、具体的に、配線504には電位VDDが与えられ、配線505には電位VSSが与えられ、配線506には電位VEEが与えられる。また、配線507にはクロック信号の電位が与えられ、配線509には、図1(A)に示す半導体装置100における電位Vinが与えられる。図11では、電位Vinが、図2に示すパルス発生回路200の配線214から出力される電位SROUTである場合を例示している。そして、配線508から、電位SROUTの極性を反転させることで得られる電位SROUTbが、出力される。
【0120】
図11に示すインバータ500は、上記構成により、出力側のトランジスタ503のゲートと、ソース端子とを電気的に分離することができる。よって、トランジスタ503がノーマリオンであったとし、それにより、当該トランジスタ503のソース端子に電位を供給するための配線506の電位が上昇したとしても、トランジスタ503をオフにすべきときに、オフにすることができる。
【0121】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0122】
(実施の形態4)
EL表示装置を例に挙げて、本発明の一態様に係る半導体表示装置の、画素と駆動回路の断面構造について、図12を用いて説明する。図12に、画素840と駆動回路841の断面図を一例として示す。
【0123】
図12において、画素840は、発光素子832と、発光素子832への電流の供給を制御するトランジスタ831とを有する。画素840は、上記発光素子832及びトランジスタ831に加えて、画像信号の画素840への入力を制御するトランジスタや、画像信号の電位を保持する容量素子など、各種の半導体素子を有していても良い。
【0124】
また、図12において、駆動回路841は、トランジスタ830と、トランジスタ830のゲート電圧を保持するための容量素子833とを有する。具体的にトランジスタ830は、駆動回路841の一部に相当するシフトレジスタが有する、出力側のトランジスタに相当する。駆動回路841は、上記トランジスタ830及び容量素子833に加えて、トランジスタや容量素子などの各種の半導体素子を有していても良い。
【0125】
トランジスタ831は、絶縁表面を有する基板800上に、ゲートとして機能する導電膜816と、導電膜816上のゲート絶縁膜802と、導電膜816と重なる位置においてゲート絶縁膜802上に位置する半導体膜817と、ソース端子またはドレイン端子として機能し、半導体膜817上に位置する導電膜815及び導電膜818とを有する。導電膜816は走査線としても機能する。
【0126】
トランジスタ830は、絶縁表面を有する基板800上に、ゲートとして機能する導電膜812と、導電膜812上のゲート絶縁膜802と、導電膜812と重なる位置においてゲート絶縁膜802上に位置する半導体膜813と、ソース端子またはドレイン端子として機能し、半導体膜813上に位置する導電膜814及び導電膜819とを有する。
【0127】
容量素子833は、絶縁表面を有する基板800上に、導電膜812と、導電膜812上のゲート絶縁膜802と、導電膜812と重なる位置においてゲート絶縁膜802上に位置する導電膜819とを有する。
【0128】
また、導電膜814、導電膜815、導電膜818、導電膜819上には、絶縁膜820及び絶縁膜821が、順に積層されるように設けられている。そして、絶縁膜821上には、陽極として機能する導電膜822が設けられている。導電膜822は、絶縁膜820及び絶縁膜821に形成されたコンタクトホール823を介して、導電膜818に接続されている。
【0129】
また、導電膜822の一部が露出するような開口部を有した絶縁膜824が、絶縁膜821上に設けられている。導電膜822の一部及び絶縁膜824上には、EL層825と、陰極として機能する導電膜826とが、順に積層するように設けられている。導電膜822と、EL層825と、導電膜826とが重なっている領域が、発光素子832に相当する。
【0130】
なお、本発明の一態様では、トランジスタ830及びトランジスタ831は、非晶質、微結晶、多結晶又は単結晶である、シリコン又はゲルマニウムなどの半導体が半導体膜に用いられていても良いし、酸化物半導体などのワイドギャップ半導体が半導体膜に用いられていても良い。
【0131】
トランジスタ830及びトランジスタ831の半導体膜に、非晶質、微結晶、多結晶又は単結晶である、シリコン又はゲルマニウムなどの半導体が用いられる場合、一導電性を付与する不純物元素を上記半導体膜に添加して、ソース端子またはドレイン端子として機能する不純物領域を形成する。例えば、リンまたはヒ素を上記半導体膜に添加することで、n型の導電性を有する不純物領域を形成することができる。また、例えば、ボロンを上記半導体膜に添加することで、p型の導電性を有する不純物領域を形成することができる。
【0132】
トランジスタ830及びトランジスタ831の半導体膜に、酸化物半導体が用いられる場合、ドーパントを上記半導体膜に添加して、ソース端子またはドレイン端子として機能する不純物領域を形成しても良い。ドーパントの添加は、イオン注入法を用いることができる。ドーパントは、例えばヘリウム、アルゴン、キセノンなどの希ガスや、窒素、リン、ヒ素、アンチモンなどの15族原子などを用いることができる。例えば、窒素をドーパントとして用いた場合、不純物領域中の窒素原子の濃度は、5×1019/cm以上1×1022/cm以下であることが望ましい。
【0133】
なお、シリコン半導体としては、プラズマCVD法などの気相成長法若しくはスパッタリング法で作製された非晶質シリコン、非晶質シリコンをレーザーアニールなどの処理により結晶化させた多結晶シリコン、単結晶シリコンウエハーに水素イオン等を注入して表層部を剥離した単結晶シリコンなどを用いることができる。
【0134】
なお、酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気的特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。
【0135】
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種または複数種を含んでいてもよい。
【0136】
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。また、上記酸化物半導体は、珪素を含んでいてもよい。
【0137】
なお、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを含む酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素を含んでいてもよい。In−Ga−Zn系酸化物は、無電界時の抵抗が十分に高くオフ電流を十分に小さくすることが可能であり、また、移動度も高いため、半導体装置に用いる半導体材料としては好適である。
【0138】
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)あるいはIn:Ga:Zn=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)の原子比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。あるいは、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Sn:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)あるいはIn:Sn:Zn=2:1:5(=1/4:1/8:5/8)の原子比のIn−Sn−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
【0139】
例えば、In−Sn−Zn系酸化物では比較的容易に高い移動度が得られる。しかしながら、In−Ga−Zn系酸化物でも、バルク内欠陥密度を低減することにより移動度を上げることができる。
【0140】
なお、電子供与体(ドナー)となる水分または水素などの不純物が低減され、なおかつ酸素欠損が低減されることにより高純度化された酸化物半導体(purified Oxide Semiconductor)は、i型(真性半導体)又はi型に限りなく近い。そのため、上記酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が著しく低いという特性を有する。また、酸化物半導体のバンドギャップは、2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である。水分または水素などの不純物濃度が十分に低減され、なおかつ酸素欠損が低減されることにより高純度化された酸化物半導体膜を用いることにより、トランジスタのオフ電流を下げることができる。
【0141】
具体的に、高純度化された酸化物半導体を半導体膜に用いたトランジスタのオフ電流が低いことは、いろいろな実験により証明できる。例えば、チャネル幅が1×10μmでチャネル長が10μmの素子であっても、ソース端子とドレイン端子間の電圧(ドレイン電圧)が1Vから10Vの範囲において、オフ電流が、半導体パラメータアナライザの測定限界以下、すなわち1×10−13A以下という特性を得ることができる。この場合、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流は、100zA/μm以下であることが分かる。また、容量素子とトランジスタとを接続して、容量素子に流入または容量素子から流出する電荷を当該トランジスタで制御する回路を用いて、オフ電流の測定を行った。当該測定では、に高純度化された酸化物半導体膜を上記トランジスタのチャネル形成領域に用い、容量素子の単位時間あたりの電荷量の推移から当該トランジスタのオフ電流を測定した。その結果、トランジスタのソース端子とドレイン端子間の電圧が3Vの場合に、数十yA/μmという、さらに低いオフ電流が得られることが分かった。従って、高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、オフ電流が、結晶性を有するシリコンを用いたトランジスタに比べて著しく低い。
【0142】
なお、特に断りがない限り、本明細書でオフ電流とは、nチャネル型トランジスタにおいては、ドレイン端子をソース端子とゲートよりも高い電位とした状態において、ソース端子の電位を基準としたときのゲートの電位が0V以下であるときに、ソース端子とドレイン端子の間に流れる電流のことを意味する。或いは、本明細書でオフ電流とは、pチャネル型トランジスタにおいては、ドレイン端子をソース端子とゲートよりも低い電位とした状態において、ソース端子の電位を基準としたときのゲートの電位が0V以上であるときに、ソース端子とドレイン端子の間に流れる電流のことを意味する。
【0143】
なお、例えば、酸化物半導体膜は、In(インジウム)、Ga(ガリウム)、及びZn(亜鉛)を含むターゲットを用いたスパッタ法により形成することができる。In−Ga−Zn系酸化物半導体膜をスパッタリング法で成膜する場合、好ましくは、原子数比がIn:Ga:Zn=1:1:1、4:2:3、3:1:2、1:1:2、2:1:3、または3:1:4で示されるIn−Ga−Zn系酸化物のターゲットを用いる。前述の原子数比を有するIn−Ga−Zn系酸化物のターゲットを用いて酸化物半導体膜を成膜することで、多結晶または後述するCAAC−OSが形成されやすくなる。また、In、Ga、及びZnを含むターゲットの充填率は90%以上100%以下、好ましくは95%以上100%未満である。充填率の高いターゲットを用いることにより、成膜した酸化物半導体膜は緻密な膜となる。
【0144】
なお、酸化物半導体としてIn−Zn系酸化物の材料を用いる場合、用いるターゲット中の金属元素の原子数比組成は、原子数比で、In:Zn=50:1〜1:2(モル数比に換算するとIn:ZnO=25:1〜1:4)、好ましくはIn:Zn=20:1〜1:1(モル数比に換算するとIn:ZnO=10:1〜1:2)、さらに好ましくはIn:Zn=1.5:1〜15:1(モル数比に換算するとIn:ZnO=3:4〜15:2)とする。例えば、In−Zn系酸化物である酸化物半導体膜の形成に用いるターゲットは、原子数比がIn:Zn:O=X:Y:Zのとき、Z>1.5X+Yとする。Znの比率を上記範囲に収めることで、移動度の向上を実現することができる。
【0145】
そして、具体的に酸化物半導体膜は、減圧状態に保持された処理室内に基板を保持し、処理室内の残留水分を除去しつつ水素及び水分が除去されたスパッタガスを導入し、上記ターゲットを用いて形成すればよい。成膜時に、基板温度を100℃以上600℃以下、好ましくは200℃以上400℃以下としても良い。基板を加熱しながら成膜することにより、成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物濃度を低減することができる。また、スパッタリングによる損傷が軽減される。処理室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプを用いることが好ましい。例えば、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、排気手段としては、ターボポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプを用いて処理室を排気すると、例えば、水素原子、水(HO)など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等が排気されるため、当該処理室で成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物の濃度を低減できる。
【0146】
なお、スパッタ等で成膜された酸化物半導体膜中には、不純物としての水分または水素(水酸基を含む)が多量に含まれていることがある。水分または水素はドナー準位を形成しやすいため、酸化物半導体にとっては不純物である。そこで、本発明の一態様では、酸化物半導体膜中の水分または水素などの不純物を低減(脱水化または脱水素化)するために、酸化物半導体膜に対して、減圧雰囲気下、窒素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気下、酸素ガス雰囲気下、または超乾燥エア(CRDS(キャビティリングダウンレーザー分光法)方式の露点計を用いて測定した場合の水分量が20ppm(露点換算で−55℃)以下、好ましくは1ppm以下、好ましくは10ppb以下の空気)雰囲気下で、加熱処理を施す。
【0147】
酸化物半導体膜に加熱処理を施すことで、酸化物半導体膜中の水分または水素を脱離させることができる。具体的には、250℃以上750℃以下、好ましくは400℃以上基板の歪み点未満の温度で加熱処理を行えば良い。例えば、500℃、3分間以上6分間以下程度で行えばよい。加熱処理にRTA法を用いれば、短時間に脱水化または脱水素化が行えるため、ガラス基板の歪点を超える温度でも処理することができる。
【0148】
なお、上記加熱処理により、酸化物半導体膜から酸素が脱離し、酸化物半導体膜内に酸素欠損が形成される場合がある。よって、本発明の一態様では、酸化物半導体膜と接するゲート絶縁膜などの絶縁膜として、酸素を含む絶縁膜を用いる。そして、酸素を含む絶縁膜を形成した後、加熱処理を施すことで、上記絶縁膜から酸化物半導体膜に酸素が供与されるようにする。上記構成により、ドナーとなる酸素欠損を低減し、酸化物半導体膜に含まれる酸化物半導体の化学量論的組成を満たすことができる。半導体膜には化学量論的組成を超える量の酸素が含まれていることが好ましい。その結果、酸化物半導体膜をi型に近づけることができ、酸素欠損によるトランジスタの電気的特性のばらつきを軽減し、電気的特性の向上を実現することができる。
【0149】
なお、酸素を酸化物半導体膜に供与するための加熱処理は、窒素、超乾燥空気、または希ガス(アルゴン、ヘリウムなど)の雰囲気下において、好ましくは200℃以上400℃以下、例えば250℃以上350℃以下)で行う。上記ガスは、水の含有量が20ppm以下、好ましくは1ppm以下、より好ましくは10ppb以下であることが望ましい。
【0150】
また、酸化物半導体は、アモルファス(非晶質)であってもよいし、結晶性を有していてもよい。後者の場合、単結晶でもよいし、多結晶でもよいし、一部分が結晶性を有する構成でもよいし、アモルファス中に結晶性を有する部分を含む構造でもよいし、非アモルファスでもよい。一部分が結晶性を有する構成の一例として、c軸配向し、かつab面、表面または界面に垂直な方向から見て三角形状または六角形状の原子配列を有し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状または金属原子と酸素原子とが層状に配列しており、ab面においてはa軸またはb軸の向きが異なる(c軸を中心に回転した)結晶を含む酸化物(CAAC−OS:C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductorともいう。)を用いてもよい。
【0151】
CAAC−OSとは、広義に、非単結晶であって、そのab面に垂直な方向から見て、三角形、六角形、正三角形または正六角形の原子配列を有し、かつc軸方向に垂直な方向から見て、金属原子が層状、または金属原子と酸素原子が層状に配列した相を含む酸化物をいう。
【0152】
CAAC−OSは単結晶ではないが、非晶質のみから形成されているものでもない。また、CAAC−OSは結晶部分を含むが、1つの結晶部分と他の結晶部分の境界を明確に判別できないこともある。
【0153】
CAAC−OSを構成する酸素の一部は窒素で置換されてもよい。また、CAAC−OSを構成する個々の結晶部分のc軸は一定の方向(例えば、CAAC−OSが形成される基板面、CAAC−OSの表面などに垂直な方向)に揃っていてもよい。または、CAAC−OSを構成する個々の結晶部分のab面の法線は一定の方向(例えば、CAAC−OSが形成される基板面、CAAC−OSの表面などに垂直な方向)を向いていてもよい。
【0154】
CAAC−OSは、その組成などに応じて、可視光に対して透光性を有していたり、有していなかったりする。
【0155】
このようなCAAC−OSの例として、膜状に形成され、膜表面または支持基板面に垂直な方向から観察すると三角形または六角形の原子配列が認められ、かつその膜断面を観察すると金属原子または金属原子及び酸素原子(または窒素原子)の層状配列が認められる結晶を挙げることもできる。
【0156】
次いで、本発明の半導体装置が有するトランジスタの、具体的な構成の一例について説明する。
【0157】
図13(A)に示すトランジスタは、チャネルエッチ構造の、ボトムゲート型である。
【0158】
そして、図13(A)に示すトランジスタは、絶縁表面上に形成されたゲート電極(ゲート)1602と、ゲート電極1602上のゲート絶縁膜1603と、ゲート絶縁膜1603上においてゲート電極1602と重なっている半導体膜1604と、半導体膜1604上に形成された導電膜1605、導電膜1606とを有する。さらに、トランジスタは、半導体膜1604、導電膜1605及び導電膜1606上に形成された絶縁膜1607を、その構成要素に含めても良い。
【0159】
なお、図13(A)に示したトランジスタは、半導体膜1604と重なる位置において絶縁膜1607上に形成されたバックゲート電極を、更に有していても良い。
【0160】
図13(B)に示すトランジスタは、チャネル保護構造の、ボトムゲート型である。
【0161】
そして、図13(B)に示すトランジスタは、絶縁表面上に形成されたゲート電極1612と、ゲート電極1612上のゲート絶縁膜1613と、ゲート絶縁膜1613上においてゲート電極1612と重なっている半導体膜1614と、半導体膜1614上に形成されたチャネル保護膜1618と、半導体膜1614上に形成された導電膜1615、導電膜1616とを有する。さらに、トランジスタは、チャネル保護膜1618、導電膜1615及び導電膜1616上に形成された絶縁膜1617を、その構成要素に含めても良い。
【0162】
なお、図13(B)に示したトランジスタは、半導体膜1614と重なる位置において絶縁膜1617上に形成されたバックゲート電極を、更に有していても良い。
【0163】
チャネル保護膜1618を設けることによって、半導体膜1614のチャネル形成領域となる部分に対する、後の工程における、エッチング時のプラズマやエッチング剤による膜減りなどのダメージを防ぐことができる。従ってトランジスタの信頼性を向上させることができる。
【0164】
図13(C)に示すトランジスタは、ボトムコンタクト構造の、ボトムゲート型である。
【0165】
そして、図13(C)に示すトランジスタは、絶縁表面上に形成されたゲート電極1622と、ゲート電極1622上のゲート絶縁膜1623と、ゲート絶縁膜1623上の導電膜1625、導電膜1626と、ゲート絶縁膜1623上においてゲート電極1622と重なっており、なおかつ導電膜1625、導電膜1626上に形成された半導体膜1624とを有する。さらに、トランジスタは、導電膜1625、導電膜1626、及び半導体膜1624上に形成された絶縁膜1627を、その構成要素に含めても良い。
【0166】
なお、図13(C)に示したトランジスタは、半導体膜1624と重なる位置において絶縁膜1627上に形成されたバックゲート電極を、更に有していても良い。
【0167】
図13(D)に示すトランジスタは、ボトムコンタクト構造の、トップゲート型である。
【0168】
そして、図13(D)に示すトランジスタは、絶縁表面上に形成された導電膜1645、導電膜1646と、導電膜1645及び導電膜1646上の半導体膜1644と、半導体膜1644上に形成されたゲート絶縁膜1643と、ゲート絶縁膜1643上において半導体膜1644と重なっているゲート電極1642とを有する。さらに、トランジスタは、ゲート電極1642上に形成された絶縁膜1647を、その構成要素に含めても良い。
【0169】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0170】
(実施の形態5)
図14に、半導体表示装置の一形態に相当する、パネルの一例について説明する。図14に示すパネルは、基板700と、基板700上の画素部701、信号線駆動回路702、走査線駆動回路703、及び端子704とを有する。
【0171】
画素部701は複数の画素を有し、各画素には、表示素子と、当該表示素子の動作を制御する単数または複数のトランジスタとが設けられている。走査線駆動回路703は、各画素に接続された走査線への電位の供給を制御することで、画素部701が有する画素を選択する。信号線駆動回路702は、走査線駆動回路703により選択された画素への画像信号の供給を制御する。
【0172】
そして、図14に示すパネルでは、走査線駆動回路703に、本発明の一態様に係るシフトレジスタを用いる。図14では、端子704を介して、走査線駆動回路703に電位VEE、電位VSS、電位VDDが与えられている場合を例示している。
【0173】
走査線は、複数の画素に接続されているため、大きな電流供給能力が求められるが、本発明の一態様に係るシフトレジスタを用いて当該走査線への電位の供給を行うことで、走査線に与える電位の振幅が小さくなるのを防ぐことができる。よって、走査線に与えられる信号の振幅が小さいことに起因する、画素部701における表示不良を低減させ、高画質の画像を表示することができる。
【0174】
なお、本実施の形態では、走査線駆動回路703に、本発明の一態様に係るシフトレジスタを用いる場合について説明したが、信号線駆動回路702に、本発明の一態様に係るシフトレジスタを用いても良い。
【0175】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0176】
(実施の形態6)
本発明の一態様に係る半導体装置は、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いることができる。その他に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることができる電子機器として、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯情報端末、電子書籍、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンター、プリンター複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図15に示す。
【0177】
図15(A)は携帯型ゲーム機であり、筐体5001、筐体5002、表示部5003、表示部5004、マイクロホン5005、スピーカー5006、操作キー5007、スタイラス5008等を有する。携帯型ゲーム機の駆動回路に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、消費電力が低く、動作が安定した携帯型ゲーム機を提供することができる。表示部5003または表示部5004に本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、高画質の携帯型ゲーム機を提供することができる。なお、図15(A)に示した携帯型ゲーム機は、2つの表示部5003と表示部5004とを有しているが、携帯型ゲーム機が有する表示部の数は、これに限定されない。
【0178】
図15(B)は表示機器であり、筐体5201、表示部5202、支持台5203等を有する。表示機器の駆動回路に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、消費電力が低く、動作が安定した表示機器を提供することができる。表示部5202に本発明の一態様に係る半導体表示装置を用いることで、高画質の表示機器を提供することができる。なお、表示機器には、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示機器が含まれる。
【0179】
図15(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体5401、表示部5402、キーボード5403、ポインティングデバイス5404等を有する。ノート型パーソナルコンピュータの駆動回路に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、消費電力が低く、動作が安定したノート型パーソナルコンピュータを提供することができる。表示部5402に本発明の一態様に係る半導体表示装置を用いることで、高画質のノート型パーソナルコンピュータを提供することができる。
【0180】
図15(D)は携帯情報端末であり、第1筐体5601、第2筐体5602、第1表示部5603、第2表示部5604、接続部5605、操作キー5606等を有する。第1表示部5603は第1筐体5601に設けられており、第2表示部5604は第2筐体5602に設けられている。そして、第1筐体5601と第2筐体5602とは、接続部5605により接続されており、第1筐体5601と第2筐体5602の間の角度は、接続部5605により変更できる。第1表示部5603における映像を、接続部5605における第1筐体5601と第2筐体5602との間の角度に従って、切り替える構成としても良い。また、第1表示部5603及び第2表示部5604の少なくとも一方に、位置入力装置としての機能が付加された半導体表示装置を用いるようにしても良い。なお、位置入力装置としての機能は、半導体表示装置にタッチパネルを設けることで付加することができる。或いは、位置入力装置としての機能は、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を半導体表示装置の画素部に設けることでも、付加することができる。携帯情報端末の駆動回路に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、消費電力が低く、動作が安定した携帯情報端末を提供することができる。第1表示部5603、或いは第2表示部5604に本発明の一態様に係る半導体表示装置を用いることで、高画質の携帯情報端末を提供することができる。
【0181】
図15(E)は携帯電話であり、筐体5801、表示部5802、音声入力部5803、音声出力部5804、操作キー5805、受光部5806等を有する。受光部5806において受信した光を電気信号に変換することで、外部の画像を取り込むことができる。携帯電話の駆動回路に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、消費電力が低く、動作が安定した携帯電話を提供することができる。表示部5802に本発明の一態様に係る半導体表示装置を用いることで、高画質の携帯電話を提供することができる。
【0182】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0183】
100 半導体装置
101 回路
102 トランジスタ
103 トランジスタ
104 配線
105 配線
106 配線
107 配線
108 配線
109 トランジスタ
110 容量素子
200 パルス発生回路
200_1乃至200_y パルス発生回路
201 回路
202 トランジスタ
203 トランジスタ
204 トランジスタ
205 配線
206 配線
207 配線
208 配線
209 配線
210 配線
211 配線
212 配線
213 配線
214 配線
215 トランジスタ
216 トランジスタ
217 トランジスタ
218 トランジスタ
219 トランジスタ
220 トランジスタ
221 トランジスタ
222 トランジスタ
223 トランジスタ
224 容量素子
225 容量素子
230 抵抗
231 抵抗
232 実線
233 実線
300 パルス発生回路
301 回路
302 トランジスタ
303 トランジスタ
304 トランジスタ
305 配線
306 配線
307 配線
308 配線
309 配線
310 配線
311 配線
312 配線
313 配線
314 配線
315 トランジスタ
316 トランジスタ
317 トランジスタ
318 トランジスタ
319 トランジスタ
320 トランジスタ
330 パルス発生回路
331 回路
332 トランジスタ
333 トランジスタ
334 トランジスタ
335 配線
336 配線
337 配線
338 配線
339 配線
340 配線
341 配線
342 配線
343 配線
344 配線
345 配線
346 トランジスタ
347 トランジスタ
348 トランジスタ
349 トランジスタ
350 トランジスタ
351 トランジスタ
352 トランジスタ
360 パルス発生回路
361 回路
362 トランジスタ
363 トランジスタ
364 トランジスタ
365 配線
366 配線
367 配線
368 配線
369 配線
370 配線
371 配線
372 配線
374 配線
375 配線
376 トランジスタ
377 トランジスタ
378 トランジスタ
379 トランジスタ
380 トランジスタ
381 トランジスタ
382 トランジスタ
400 パルス発生回路
401 回路
402 トランジスタ
403 トランジスタ
404 トランジスタ
405 配線
406 配線
407 配線
408 配線
409 配線
410 配線
411 配線
412 配線
414 配線
415 配線
416 トランジスタ
417 トランジスタ
418 トランジスタ
419 トランジスタ
420 トランジスタ
421 トランジスタ
422 トランジスタ
423 トランジスタ
430 パルス発生回路
431 回路
432 トランジスタ
433 トランジスタ
434 トランジスタ
435 配線
436 配線
437 配線
438 配線
439 配線
440 配線
441 配線
442 配線
444 配線
445 配線
446 トランジスタ
447 トランジスタ
448 トランジスタ
449 トランジスタ
450 トランジスタ
451 トランジスタ
452 トランジスタ
453 トランジスタ
500 インバータ
501 回路
502 トランジスタ
503 トランジスタ
504 配線
505 配線
506 配線
507 配線
508 配線
509 配線
510 トランジスタ
511 トランジスタ
512 トランジスタ
513 容量素子
700 基板
701 画素部
702 信号線駆動回路
703 走査線駆動回路
704 端子
800 基板
802 ゲート絶縁膜
812 導電膜
813 半導体膜
814 導電膜
815 導電膜
816 導電膜
817 半導体膜
818 導電膜
819 導電膜
820 絶縁膜
821 絶縁膜
822 導電膜
823 コンタクトホール
824 絶縁膜
825 EL層
826 導電膜
830 トランジスタ
831 トランジスタ
832 発光素子
833 容量素子
840 画素
841 駆動回路
1602 ゲート電極
1603 ゲート絶縁膜
1604 半導体膜
1605 導電膜
1606 導電膜
1607 絶縁膜
1612 ゲート電極
1613 ゲート絶縁膜
1614 半導体膜
1615 導電膜
1616 導電膜
1617 絶縁膜
1618 チャネル保護膜
1622 ゲート電極
1623 ゲート絶縁膜
1624 半導体膜
1625 導電膜
1626 導電膜
1627 絶縁膜
1642 ゲート電極
1643 ゲート絶縁膜
1644 半導体膜
1645 導電膜
1646 導電膜
1647 絶縁膜
5001 筐体
5002 筐体
5003 表示部
5004 表示部
5005 マイクロホン
5006 スピーカー
5007 操作キー
5008 スタイラス
5201 筐体
5202 表示部
5203 支持台
5401 筐体
5402 表示部
5403 キーボード
5404 ポインティングデバイス
5601 第1筐体
5602 第2筐体
5603 第1表示部
5604 第2表示部
5605 接続部
5606 操作キー
5801 筐体
5802 表示部
5803 音声入力部
5804 音声出力部
5805 操作キー
5806 受光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電位を有する第1配線、及び第2電位を有する第2配線と、
極性が同じである第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートへの、前記第2電位の供給を制御する複数の第3トランジスタと、を有し、
前記第1トランジスタのソース端子は、前記第1配線に接続され、前記第2トランジスタのソース端子は、前記第2配線に接続されている半導体装置。
【請求項2】
第1電位を有する第1配線、及び第2電位を有する第2配線と、
極性が同じであり、なおかつゲートが互いに接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートへの、前記第2電位の供給を制御する複数の第3トランジスタと、を有し、
前記第1トランジスタのソース端子は、前記第1配線に接続され、前記第2トランジスタのソース端子は、前記第2配線に接続されている半導体装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記複数の第3トランジスタは、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタと極性が同じである半導体装置。
【請求項4】
第1電位を有する第1配線、第2電位を有する第2配線、及び第3電位を有する第3配線と、
極性が同じである第1トランジスタ、第2トランジスタ、及び第3トランジスタと、
前記第2電位及び前記第3電位のいずれか一方を前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートに与え、なおかつ、前記第2電位及び前記第3電位のいずれか他方を、前記第3トランジスタのゲートに与える、複数の第4トランジスタと、を有し、
前記第1トランジスタのソース端子は、前記第1配線に接続され、前記第2トランジスタのソース端子は、前記第2配線に接続され、前記第3トランジスタのソース端子は、前記第1トランジスタのドレイン端子に接続され、前記第3トランジスタのドレイン端子は、前記第3配線に接続されている半導体装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記複数の第4トランジスタは、前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ、及び前記第3のトランジスタと極性が同じである半導体装置。
【請求項6】
第1電位を有する第1配線、及び第2電位を有する第2配線と、
nチャネル型である第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートへの、前記第2電位の供給を制御する複数の第3トランジスタと、を有し、
前記第1トランジスタのソース端子は、前記第1配線に接続され、前記第2トランジスタのソース端子は、前記第2配線に接続されており、
前記第1電位は、前記第2電位と同じである半導体装置。
【請求項7】
第1電位を有する第1配線、及び第2電位を有する第2配線と、
nチャネル型であり、なおかつゲートが互いに接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートへの、前記第2電位の供給を制御する複数の第3トランジスタと、を有し、
前記第1トランジスタのソース端子は、前記第1配線に接続され、前記第2トランジスタのソース端子は、前記第2配線に接続されており、
前記第1電位は、前記第2電位と同じである半導体装置。
【請求項8】
第1電位を有する第1配線、及び第2電位を有する第2配線と、
nチャネル型である第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートへの、前記第2電位の供給を制御する複数の第3トランジスタと、を有し、
前記第1トランジスタのソース端子は、前記第1配線に接続され、前記第2トランジスタのソース端子は、前記第2配線に接続されており、
前記第1電位は、前記第2電位よりも高い半導体装置。
【請求項9】
第1電位を有する第1配線、及び第2電位を有する第2配線と、
nチャネル型であり、なおかつゲートが互いに接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートへの、前記第2電位の供給を制御する複数の第3トランジスタと、を有し、
前記第1トランジスタのソース端子は、前記第1配線に接続され、前記第2トランジスタのソース端子は、前記第2配線に接続されており、
前記第1電位は、前記第2電位よりも高い半導体装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか1項において、
前記第1トランジスタのチャネル幅は、前記第2トランジスタのチャネル幅より大きい半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−66172(P2013−66172A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−183792(P2012−183792)
【出願日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】