多層硬軟性印刷回路基板及びその製造方法
【課題】多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】軟性フィルム11の一面または両面に回路パターン23が形成されたベース基材10を準備するステップと、ベース基材10のフレキシブル領域Fの回路パターン23を保護するレーザ遮断層50を形成するステップと、レーザ遮断層50が形成されたベース基材10の少なくとも一面に複数のパターン層を積層するステップと、複数のパターン層の上面に絶縁剤を介在して銅箔層53を形成し、ビアホールAまたは貫通孔Cが形成された外部パターン層を積層するステップと、外部パターン層に形成されたビアホールAまたは貫通孔Cと、フレキシブル領域Fとにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップと、を含む。
【解決手段】軟性フィルム11の一面または両面に回路パターン23が形成されたベース基材10を準備するステップと、ベース基材10のフレキシブル領域Fの回路パターン23を保護するレーザ遮断層50を形成するステップと、レーザ遮断層50が形成されたベース基材10の少なくとも一面に複数のパターン層を積層するステップと、複数のパターン層の上面に絶縁剤を介在して銅箔層53を形成し、ビアホールAまたは貫通孔Cが形成された外部パターン層を積層するステップと、外部パターン層に形成されたビアホールAまたは貫通孔Cと、フレキシブル領域Fとにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップと、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層硬軟性印刷回路基板の製造方法に関するもので、より詳しくは、フレキシブル領域にレーザストッパを形成した後、リジッドビルドアップ(Rigid Build Up)基板製造方法によって製造される多層硬軟性印刷回路基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)は、所定の電子部品を電気的に接続するか、または機械的に固定させる役割を遂行するものであって、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂などの絶縁層と、該絶縁層に付着され、所定の配線パターンが形成される銅箔層とから構成されている。
【0003】
この時、印刷回路基板は積層数によって、絶縁層の片面にのみ配線が形成された片面印刷回路基板(Single PCB)と、絶縁層の両面に配線が形成された両面印刷回路基板(Double PCB)と、多層に配線された多層印刷回路基板(Multi layer PCB)とに分類される。
【0004】
最近、電子製品の小型化、薄型化、高密度化に伴って、多層印刷回路基板、特に柔軟性のある硬軟性印刷回路基板(RFPCB:Rigid−Flexible Printed Circuit Board)が印刷回路基板の市場に浮上しながら、これに対する市場の関心が高まっている。
【0005】
硬軟性印刷回路基板は、柔軟性のあるポリエステル(polyester)またはポリイミド(PI:Polyimide)などの軟性フィルム上に回路パターンが形成されたフレキシブル領域と、該軟性フィルムに絶縁層が積層されて、物理的な硬度が増加したリジッド領域とを含む。
【0006】
このような硬軟性印刷回路基板は、3次元立体構造の配線が可能で、組立が容易で、そして、ノートパソコン、デジタルカメラ、カムコーダ、移動通信端末など高集積回路の設計が要求される装置に使われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−034433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みて成されたものであって、フレキシブル領域にレーザストッパを形成した後、該フレキシブル領域及びリジッド領域の両方をリジッドビルドアップ(Rigid Build UP)製造工程によって製造される多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を提供することに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を解決するために、本発明の一態様によれば、軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップと、前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に多数のパターン層を積層するステップと、前記多数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップとを含む。
【0010】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、前記銅箔層をエッチングして前記回路パターンを形成するステップとを備えることができる。
【0011】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0012】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に接着剤を介在させるステップと、前記接着剤上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0013】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に多数のパターン層を積層するステップは、少なくとも一つの絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、該銅箔層が形成された絶縁剤にビアホールまたは貫通孔を形成するステップと、前記ビアホールまたは貫通孔が形成された絶縁剤の上面に銅メッキ層を形成し、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップとを反復し、該多数のパターン層を形成することができる。
【0014】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)によって銅箔開口部を形成するステップと、前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップとを備えることができる。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護して電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップと、前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップと、前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の一面または両面に多数のパターン層を積層するステップと、前記多数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップとを含む。
【0016】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップにて、前記レーザ遮断層は、前記ベース基材の一面または両面に形成されることができる。
【0017】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護し、電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップにて、前記電磁波遮蔽層は前記ベース基材を基準に一面または両面に形成されることができる。
【0018】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、前記銅箔層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップとを備えることができる。
【0019】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層または該電磁波遮蔽層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0020】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層または該電磁波遮蔽層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に接着剤を介在するステップと、前記接着剤上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0021】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)を設けて銅箔開口部を形成するステップと、前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップとを備えることができる。
【0022】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層または前記電磁波遮蔽層は、パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔のうち少なくとも一つが形成された領域まで延びることができる。
【0023】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記電磁波遮蔽層に形成されたビアホールは、前記電磁波遮蔽層の銅箔層の上部まで形成され、前記レーザ遮断層及び電磁波遮蔽層に形成された貫通孔は、前記電磁波遮蔽層、前記レーザ遮断層及び前記ベース基材を貫通して形成されることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、フレキシブル領域をウインドー加工することなく、リジッドビルドアップ(Rigid Build Up)基板の材料及び設備を用いて製造することができ、工程が簡便で費用が節減され、スケール(Scale)変化を最小化すると共に、既存のリジッド基板生産ラインをそのまま活用することができるという効果を奏する。
【0025】
また、硬軟性印刷回路基板(Rigid−Flexible Printed Circuit Board)製造に使われる絶縁剤をノーフロープリプレグ(No Flow Prepreg)を用いることなく、一般のプリプレグを用いることができ、充填性の向上及び費用の節減が図られるという効果を奏する。
【0026】
また、電磁波遮蔽層をさらに設けることによって、外部の電磁波に対する影響を最小化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図2】同じく、多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図3】同じく、多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図4a】本発明の実施形態によるレーザ遮断層の断面図を示す図面である。
【図4b】本発明の実施形態によるレーザ遮断層の断面図を示す図面である。
【図5】本発明の他の実施形態によるレーザ遮断層の断面図を示す図面である。
【図6a】本発明の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図6b】本発明の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図7a】本発明の他の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図7b】本発明の他の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図8a】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8b】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8c】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8d】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8e】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8f】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8g】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8h】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8i】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8j】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図9】本発明の第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図10】本発明の第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、図面を参照して説明した上述の実施の形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な変更、置換又はその同等のものを行うことができることは当業者にとって明らかである。
【0029】
ここで本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板及びその製造方法に対して図面を参照して詳細に説明して、図面符号に関係なく同一または対応する構成要素は同一の参照番号を付与してこれに対する重複する説明は省略することにする。
【0030】
本発明による多層硬軟性印刷回路基板は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fは屈曲部が形成される軟性材料によって形成された領域で、リジッド領域Rは硬性材料によって形成された領域である。
【0031】
フレキシブル領域Fは、少なくとも一面に第1の回路パターンが形成された少なくとも一つの軟性フィルムを含み、該第1の回路パターンの少なくとも一面にレーザ遮断層が形成されることができる。
【0032】
また、フレキシブル領域Fのレーザ遮断層上に、電磁波を遮断可能な電磁波遮蔽層がさらに形成されることができる。
【0033】
リジッド領域Rは、フレキシブル領域Fと隣接して形成され、少なくとも一つの軟性フィルムの延在部の少なくとも一面に多数のパターン層を含むことができる。
【0034】
以下、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の多様な実施形態に対して具体的に説明することにする。
【0035】
≪多層硬軟性印刷回路基板≫
〔第1の実施形態〕
【0036】
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【0037】
図1〜図3に示すように、本発明の第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板はフレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fにレーザ遮断層50が形成される。
【0038】
フレキシブル領域Fでは、ベース基材10上にレーザ遮断層50が形成され、リジッド領域Rではベース基材10上に多数のパターン層20〜40が形成される。
【0039】
まず、フレキシブル領域Fの構造に対して説明する。フレキシブル領域Fはベース基材10上にレーザ遮断層50が形成された構造である。
【0040】
ベース基材10は、少なくとも一面に第1の回路パターン12が形成された少なくとも一つの軟性フィルム11を含んで構成され、第1の回路パターン12の少なくとも一面にレーザ遮断層50が形成される。
【0041】
レーザ遮断層50は接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含み、該接着剤51は第1の回路パターン12上に介在する。
【0042】
ポリイミド層52は、第1の回路パターン12を保護するために形成され、該ポリイミド層52と第1の回路パターン12とは接着剤51を介して形成され、銅箔層53はポリイミド層52上に形成される。
【0043】
レーザ遮断層50の銅箔層53上には、銅メッキ43が施された後、該銅メッキ43が施された一部領域が回路パターンに対応するようにエッチングされ、外層回路パターンが形成される(図2及び図3参照)。
【0044】
レーザ遮断層50は、多様な実施形態で形成されることができ、以下図4a、図4b及び図5を参照して詳細に説明することにする。
【0045】
レーザ遮断層50は、リジッド領域Rに延在されて形成されることができる。
【0046】
例えば、レーザ遮断層50の銅箔層53は、該銅箔層53の下面に形成されたポリイミド層52より両側面がそれぞれ10μm以上小さく形成されるか、またはレーザ遮断層50はフレキシブル領域Fとリジッド領域Rとの境界面からリジッド領域R側へ0.05〜5mm延びて形成されてもよい。
【0047】
次に、リジッド領域Rは、フレキシブル領域Fと隣接して形成され、少なくとも一つの軟性フィルム11の延在部の少なくとも一面に多数のパターン層20〜40を含む。
【0048】
一般に、一つのパターン層は、下部のパターン層上に絶縁剤及び銅箔層を順に積層した後、ビアホールまたは貫通孔を形成し、該ビアホールまたは貫通孔の形成された絶縁剤及び銅箔層を銅メッキした後、回路パターンに沿ってエッチングして形成することができる。
【0049】
ここで、絶縁剤にはプリプレグ(Prepreg)または硬性材料を用いることができる。銅箔層はキャスティング(Casting)、ラミネーティング(Laminating)、スパッタリング(Sputtering)方式などによって形成されることができる。
【0050】
ビアホールは、下部の回路パターンと電気的に接続されるように、銅箔層の下部に形成された絶縁剤に導通するホールである。該導通ホールは、ベース基材を貫通し、ベース基材の反対側に形成された回路パターンと電気的に接続されるホールである。
【0051】
ビアホールまたは貫通孔はCNCドリル(Computer Numerical Control Drill)を用いたドリル加工、レーザドリル加工などを用いて、外層回路パターンと内層回路パターンとを電気的に接続する導通ホール(plated through hole)として形成されることができる。
【0052】
本発明による多層硬軟性印刷回路基板は、多数のパターン層20〜40を含み、外部回路パターン42、43と内部回路パターン12、22、23、32、33とを電気的に接続するために、多数のビアホールA、Bまたは貫通孔C、Dを備えることができる。
〔第2の実施形態〕
【0053】
図9は、本発明の第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【0054】
図9に示すように、本発明の第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fにレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60が形成される。
【0055】
他の構成要素は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素の説明と同一で、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素と異なる部分に対して詳細に説明することにする。
【0056】
第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の積層構造に電磁波遮蔽層60がさらに形成されたものである。
【0057】
即ち、フレキシブル領域Fでは、ベース基材10上にレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60が形成され、リジッド領域Rではベース基材10上に多数のパターン層20〜40が形成される。
【0058】
レーザ遮断層50は、片面印刷回路基板では一面にのみ形成されることができ、両面印刷回路基板では両面に全て形成されることができる。
【0059】
電磁波遮蔽層60は、片面印刷回路基板ではレーザ遮断層50と軟性フィルム11との間に形成され、両面印刷回路基板では両側のレーザ遮断層50と軟性フィルム11との間に形成される(図9参照)。
【0060】
具体的に説明すれば、フレキシブル領域Fはベース基材10上に電磁波遮蔽層60が形成された構造であり、ベース基材10は少なくとも一面に第1の回路パターン12が形成された少なくとも一つの軟性フィルム11を含んで構成される。
【0061】
第1の回路パターン12の少なくとも一面または両面に電磁波遮蔽層60が形成され、電磁波遮蔽層60の形成された上部または電磁波遮蔽層60の形成されていない軟性フィルム11の上部にレーザ遮断層50が形成される。
【0062】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含み、該接着剤51は第1の回路パターン12上に介在する。
【0063】
ポリイミド層52は、第1の回路パターン12を保護するために形成され、ポリイミド層52と第1の回路パターン12とは接着剤51を介して形成され、銅箔層53はポリイミド層52上に形成される。
【0064】
レーザ遮断層50の銅箔層53上には銅メッキ43が施された後、該銅メッキ43が施された一部領域が回路パターンに対応するようにエッチングされ、外層回路パターンが形成される(図9参照)。
【0065】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60の積層構造は多様な実施形態に形成でき、以下図6a、図6b及び図7a、図7bを参照して詳細に説明することにする。
【0066】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はリジッド領域Rに延在されて形成され、リジッド領域Rに延在するレーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はレーザ加工によって除去されない。
【0067】
例えば、レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとの境界面からリジッド領域R側へ0.05〜5mm延びて形成されることができる。
〔第3の実施形態〕
【0068】
図10は、本発明の第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【0069】
図10に示すように、本発明の第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fにレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60が形成されることができる。
【0070】
他の構成要素は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素の説明と同一で、以下第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素と異なる部分に対して詳細に説明することにする。
【0071】
第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の積層構造に電磁波遮蔽層60がさらに形成され、レーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60にビアホールAまたは貫通孔Cが形成された構造である。
【0072】
フレキシブル領域Fでは、ベース基材10上に電磁波遮蔽層60が形成され、ベース基材10は少なくとも一面に第1の回路パターン12が形成された少なくとも一つの軟性フィルム11を含んで構成される。
【0073】
第1の回路パターン12の少なくとも一面または両面に電磁波遮蔽層60が形成され、電磁波遮蔽層60、または電磁波遮蔽層60が形成されていない軟性フィルム11上にレーザ遮断層50が形成されることができる。
【0074】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含み、該接着剤61は第1の回路パターン12上に介在する。
【0075】
電磁波遮蔽層60のポリイミド層62は、第1の回路パターン12を保護するために形成され、ポリイミド層62と第1の回路パターン12とは接着剤61を介して形成され、鍋箔層63はポリイミド層62上に形成される。
【0076】
レーザ遮断層50の銅箔層53上には銅メッキ43が施された後、該銅メッキ43が施された一部領域が回路パターンに対応するようにエッチングされ、外層回路パターンが形成される(図10参照)。
【0077】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60の積層構造は多様な実施形態に形成でき、以下図6a、図6b及び図7a、図7bを参照して詳細に説明することにする。
【0078】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はリジッド領域Rに延在されて形成されることができる。
【0079】
リジッド領域Rに延在するレーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はレーザ加工によって除去されなく、リジッド領域Rに形成されたビアホールAまたは貫通孔C、Dはレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60の一部領域または全体領域を貫通することができる。
【0080】
例えば、図10に示すように、第5のパターン層20に形成された第2の回路パターン23は、ビアホールAを通じて電磁波遮蔽層60の銅箔層63と接続され、電気的に接地されるような構造に形成されることができる。
【0081】
また、第5のパターン層20に形成された第2の回路パターン23は、貫通孔C、Dを通じて電磁波遮蔽層60及びレーザ遮断層50を貫通し、第3のパターン層20に形成された第2の回路パターン23と接続されることができる。
【0082】
即ち、貫通孔はべース基材10を基準に上下部のパターン層の回路パターンを接地させることができる。
【0083】
≪レーザ遮断層≫
【0084】
図4a、図4b及び図5は、レーザ遮断層の多様な実施形態を示す図面である。
〔第1の実施形態〕
【0085】
図4aに示すように、本発明の第1の実施形態によるレーザ遮断層50は接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含む3層構造に形成される。
【0086】
ポリイミド層52は、回路パターンを保護するために形成され、ポリイミド層52と回路パターンとは接着剤51を介して形成され、銅箔層53はポリイミド層52上に形成される。
〔第2の実施形態〕
【0087】
図4bに示すように、本発明の第2の実施形態によるレーザ遮断層50は、第1の接着剤51a、第2の接着剤51b、ポリイミド層52及び銅箔層53を含む4層構造に形成されることができる。
【0088】
ポリイミド層52と回路パターンとの間及びポリイミド層52と銅箔層53との間に、第1の接着剤51a及び第2の接着剤51bを介して積層構造を改善することができる。
〔第3の実施形態〕
【0089】
図5に示すように、本発明の第3の実施形態によるレーザ遮断層50は、銅箔層53の両端がポリイミド層52の両端よりも短く形成される。
【0090】
即ち、フレキシブル領域Fのポリイミド層52の両端はリジッド領域Rに延在され、ポリイミド層52上に形成された銅箔層53もリジッド領域Rに延在される。
【0091】
前記のレーザ遮断層50の成形方法は、一実施形態に過ぎず、多様な方法で製作されてもよい。
【0092】
≪電磁波遮蔽層≫
【0093】
図6a、図6b及び図7a、図7bは、レーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
〔第1の実施形態〕
【0094】
図6aは、3層(3−layer)レーザ遮断層50と3層(3−layer)電磁波遮蔽層60との積層構造を示す図面であり、図6bは4層(4−layer)レーザ遮断層50と4層(4−layer)電磁波遮蔽層60との積層構造を示す図面である。
【0095】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、それぞれ接着剤51、61、ポリイミド層52、62及び銅箔層53、63を含み、ポリイミド層52、62上下部のうち少なくとも一面(図6a参照)または両面に全て接着剤(図6b参照)が介在する。
【0096】
即ち、レーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60は、全て接着剤51、61、ポリイミド層52、62及び銅箔層53、63の3つの層によって形成されるか、または第1の接着剤51a、61a、ポリイミド層52、62、第2の接着剤51b、61b及び銅箔層53、63の4つの層によって形成されることができる。
【0097】
また、レーザ遮断層50は3層(3−layer)で形成され、電磁波遮蔽層60は4層(4−layer)で形成されることができ、レーザ遮断層50は4層(4−layer)で形成され、電磁波遮蔽層60は3層(3−layer)で形成されることができる。
〔第2の実施形態〕
【0098】
図7aは、図6aに示したレーザ遮断層50と電磁波遮蔽層60との積層構造において電磁波遮蔽層60の銅箔層63の長さをポリイミド層62より短く形成したものであり、図7bは、図6bに示した電磁波遮蔽層60とレーザ遮断層50との積層構造において電磁波遮蔽層60の銅箔層63及びレーザ遮断層50の銅箔層53の長さが電磁波遮蔽層またはレーザ遮断層のポリイミド層52、62より短く形成されたのである。
【0099】
前記の実施形態は本発明の一実施形態に過ぎなく、多様な積層構造に形成されることができる。
【0100】
前記電磁波遮蔽層60の成形方法は、一実施形態に過ぎなく多様な方法で形成されることができる。
【0101】
≪多層硬軟性印刷回路基板の製造方法≫
【0102】
本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法は、ベース基材を準備するステップと、レーザ遮断層を形成するステップと、多数のパターン層を積層するステップと外部パターン層を形成するステップとを含む。
【0103】
図8a〜図8jは、本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図である。
【0104】
図8a及び図8bに示すように、ベース基材10を準備する方法は、軟性フィルム11の少なくとも一面に銅箔層12を積層し、該銅箔層12をエッチングして第1の回路パターン12を形成する。
【0105】
図8cに示すように、レーザ遮断層50はベース基材10のフレキシブル領域Fに接着剤51を介してポリイミド層52を形成し、該ポリイミド層52上に銅箔層53を形成して完成することができる。
【0106】
また、レーザ遮断層50は、ベース基材10のフレキシブル領域Fに第1の接着剤51aを介在してポリイミド層52を形成し、該ポリイミド層52上に第2の接着剤51bを介在して銅箔層53を形成して完成することができる。
【0107】
この時、接着剤上に形成される銅箔層は、下面に形成されたポリイミド層より両側面がそれぞれ10μm以上小さく形成されることができる。
【0108】
また、レーザ遮断層50は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとの境界面からリジッド領域R側へ0.05〜5mm延びて形成されることができる。
【0109】
図8d〜図8fに示すように、多数のパターン層20〜30を積層する方法は、少なくとも一つの絶縁剤21、31を介在して銅箔層22、32を形成し、絶縁剤21、31または銅箔層22、32の一部領域にビアホールA、Bまたは貫通孔C、Dを形成し、ビアホールA、Bまたは貫通孔C、Dが形成された絶縁剤が介在した銅箔層上に銅メッキ後に回路パターン23、33を形成する方法で、一つのパターン層を形成し、該ステップを反復することによって多数のパターン層を形成することができる。
【0110】
図8g〜図8jに示すように、外部パターン層40を形成する方法は、多数のパターン層20〜30の上面に少なくとも一つの絶縁剤41を介在して銅箔層42を形成し、ビアホールまたは貫通孔を形成した後、外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けて、レーザ加工した後、外部回路パターンを形成する。
【0111】
ここで、ウインドーを設けてレーザ加工した後、外部回路パターンを形成する方法は、外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)によって銅箔開口部を形成し、該銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去した後、該絶縁剤の除去された外部パターン層に銅メッキ後、一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成することができる。
【0112】
また、本発明の他の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法は、ベース基材を準備し、レーザ遮断層を形成した後、該レーザ遮断層上に電磁波遮蔽層をさらに形成することによって外部の電磁波から素子を保護することができる。
【0113】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0114】
10 ベース基材
11 軟性フィルム
12 銅箔層
20〜40 パターン層
21、31、41、51、61 接着剤
22、32、42 銅箔層
23、33、43 回路パターン
52、62 ポリイミド層
53、63 銅箔層
A、B ビアホール
C、D 貫通孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層硬軟性印刷回路基板の製造方法に関するもので、より詳しくは、フレキシブル領域にレーザストッパを形成した後、リジッドビルドアップ(Rigid Build Up)基板製造方法によって製造される多層硬軟性印刷回路基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)は、所定の電子部品を電気的に接続するか、または機械的に固定させる役割を遂行するものであって、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂などの絶縁層と、該絶縁層に付着され、所定の配線パターンが形成される銅箔層とから構成されている。
【0003】
この時、印刷回路基板は積層数によって、絶縁層の片面にのみ配線が形成された片面印刷回路基板(Single PCB)と、絶縁層の両面に配線が形成された両面印刷回路基板(Double PCB)と、多層に配線された多層印刷回路基板(Multi layer PCB)とに分類される。
【0004】
最近、電子製品の小型化、薄型化、高密度化に伴って、多層印刷回路基板、特に柔軟性のある硬軟性印刷回路基板(RFPCB:Rigid−Flexible Printed Circuit Board)が印刷回路基板の市場に浮上しながら、これに対する市場の関心が高まっている。
【0005】
硬軟性印刷回路基板は、柔軟性のあるポリエステル(polyester)またはポリイミド(PI:Polyimide)などの軟性フィルム上に回路パターンが形成されたフレキシブル領域と、該軟性フィルムに絶縁層が積層されて、物理的な硬度が増加したリジッド領域とを含む。
【0006】
このような硬軟性印刷回路基板は、3次元立体構造の配線が可能で、組立が容易で、そして、ノートパソコン、デジタルカメラ、カムコーダ、移動通信端末など高集積回路の設計が要求される装置に使われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−034433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みて成されたものであって、フレキシブル領域にレーザストッパを形成した後、該フレキシブル領域及びリジッド領域の両方をリジッドビルドアップ(Rigid Build UP)製造工程によって製造される多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を提供することに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を解決するために、本発明の一態様によれば、軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップと、前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に多数のパターン層を積層するステップと、前記多数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップとを含む。
【0010】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、前記銅箔層をエッチングして前記回路パターンを形成するステップとを備えることができる。
【0011】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0012】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に接着剤を介在させるステップと、前記接着剤上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0013】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に多数のパターン層を積層するステップは、少なくとも一つの絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、該銅箔層が形成された絶縁剤にビアホールまたは貫通孔を形成するステップと、前記ビアホールまたは貫通孔が形成された絶縁剤の上面に銅メッキ層を形成し、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップとを反復し、該多数のパターン層を形成することができる。
【0014】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)によって銅箔開口部を形成するステップと、前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップとを備えることができる。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護して電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップと、前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップと、前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の一面または両面に多数のパターン層を積層するステップと、前記多数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップとを含む。
【0016】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップにて、前記レーザ遮断層は、前記ベース基材の一面または両面に形成されることができる。
【0017】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護し、電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップにて、前記電磁波遮蔽層は前記ベース基材を基準に一面または両面に形成されることができる。
【0018】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、前記銅箔層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップとを備えることができる。
【0019】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層または該電磁波遮蔽層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0020】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層または該電磁波遮蔽層を形成するステップは、前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、前記ポリイミド層上に接着剤を介在するステップと、前記接着剤上に銅箔層を形成するステップとを備えることができる。
【0021】
また、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法において、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)を設けて銅箔開口部を形成するステップと、前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップとを備えることができる。
【0022】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記レーザ遮断層または前記電磁波遮蔽層は、パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔のうち少なくとも一つが形成された領域まで延びることができる。
【0023】
また、本発明による多層印刷回路基板の製造方法において、前記電磁波遮蔽層に形成されたビアホールは、前記電磁波遮蔽層の銅箔層の上部まで形成され、前記レーザ遮断層及び電磁波遮蔽層に形成された貫通孔は、前記電磁波遮蔽層、前記レーザ遮断層及び前記ベース基材を貫通して形成されることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、フレキシブル領域をウインドー加工することなく、リジッドビルドアップ(Rigid Build Up)基板の材料及び設備を用いて製造することができ、工程が簡便で費用が節減され、スケール(Scale)変化を最小化すると共に、既存のリジッド基板生産ラインをそのまま活用することができるという効果を奏する。
【0025】
また、硬軟性印刷回路基板(Rigid−Flexible Printed Circuit Board)製造に使われる絶縁剤をノーフロープリプレグ(No Flow Prepreg)を用いることなく、一般のプリプレグを用いることができ、充填性の向上及び費用の節減が図られるという効果を奏する。
【0026】
また、電磁波遮蔽層をさらに設けることによって、外部の電磁波に対する影響を最小化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図2】同じく、多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図3】同じく、多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図4a】本発明の実施形態によるレーザ遮断層の断面図を示す図面である。
【図4b】本発明の実施形態によるレーザ遮断層の断面図を示す図面である。
【図5】本発明の他の実施形態によるレーザ遮断層の断面図を示す図面である。
【図6a】本発明の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図6b】本発明の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図7a】本発明の他の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図7b】本発明の他の実施形態によるレーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
【図8a】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8b】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8c】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8d】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8e】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8f】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8g】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8h】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8i】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図8j】本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図を示す図面である。
【図9】本発明の第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【図10】本発明の第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、図面を参照して説明した上述の実施の形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な変更、置換又はその同等のものを行うことができることは当業者にとって明らかである。
【0029】
ここで本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板及びその製造方法に対して図面を参照して詳細に説明して、図面符号に関係なく同一または対応する構成要素は同一の参照番号を付与してこれに対する重複する説明は省略することにする。
【0030】
本発明による多層硬軟性印刷回路基板は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fは屈曲部が形成される軟性材料によって形成された領域で、リジッド領域Rは硬性材料によって形成された領域である。
【0031】
フレキシブル領域Fは、少なくとも一面に第1の回路パターンが形成された少なくとも一つの軟性フィルムを含み、該第1の回路パターンの少なくとも一面にレーザ遮断層が形成されることができる。
【0032】
また、フレキシブル領域Fのレーザ遮断層上に、電磁波を遮断可能な電磁波遮蔽層がさらに形成されることができる。
【0033】
リジッド領域Rは、フレキシブル領域Fと隣接して形成され、少なくとも一つの軟性フィルムの延在部の少なくとも一面に多数のパターン層を含むことができる。
【0034】
以下、本発明による多層硬軟性印刷回路基板の多様な実施形態に対して具体的に説明することにする。
【0035】
≪多層硬軟性印刷回路基板≫
〔第1の実施形態〕
【0036】
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【0037】
図1〜図3に示すように、本発明の第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板はフレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fにレーザ遮断層50が形成される。
【0038】
フレキシブル領域Fでは、ベース基材10上にレーザ遮断層50が形成され、リジッド領域Rではベース基材10上に多数のパターン層20〜40が形成される。
【0039】
まず、フレキシブル領域Fの構造に対して説明する。フレキシブル領域Fはベース基材10上にレーザ遮断層50が形成された構造である。
【0040】
ベース基材10は、少なくとも一面に第1の回路パターン12が形成された少なくとも一つの軟性フィルム11を含んで構成され、第1の回路パターン12の少なくとも一面にレーザ遮断層50が形成される。
【0041】
レーザ遮断層50は接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含み、該接着剤51は第1の回路パターン12上に介在する。
【0042】
ポリイミド層52は、第1の回路パターン12を保護するために形成され、該ポリイミド層52と第1の回路パターン12とは接着剤51を介して形成され、銅箔層53はポリイミド層52上に形成される。
【0043】
レーザ遮断層50の銅箔層53上には、銅メッキ43が施された後、該銅メッキ43が施された一部領域が回路パターンに対応するようにエッチングされ、外層回路パターンが形成される(図2及び図3参照)。
【0044】
レーザ遮断層50は、多様な実施形態で形成されることができ、以下図4a、図4b及び図5を参照して詳細に説明することにする。
【0045】
レーザ遮断層50は、リジッド領域Rに延在されて形成されることができる。
【0046】
例えば、レーザ遮断層50の銅箔層53は、該銅箔層53の下面に形成されたポリイミド層52より両側面がそれぞれ10μm以上小さく形成されるか、またはレーザ遮断層50はフレキシブル領域Fとリジッド領域Rとの境界面からリジッド領域R側へ0.05〜5mm延びて形成されてもよい。
【0047】
次に、リジッド領域Rは、フレキシブル領域Fと隣接して形成され、少なくとも一つの軟性フィルム11の延在部の少なくとも一面に多数のパターン層20〜40を含む。
【0048】
一般に、一つのパターン層は、下部のパターン層上に絶縁剤及び銅箔層を順に積層した後、ビアホールまたは貫通孔を形成し、該ビアホールまたは貫通孔の形成された絶縁剤及び銅箔層を銅メッキした後、回路パターンに沿ってエッチングして形成することができる。
【0049】
ここで、絶縁剤にはプリプレグ(Prepreg)または硬性材料を用いることができる。銅箔層はキャスティング(Casting)、ラミネーティング(Laminating)、スパッタリング(Sputtering)方式などによって形成されることができる。
【0050】
ビアホールは、下部の回路パターンと電気的に接続されるように、銅箔層の下部に形成された絶縁剤に導通するホールである。該導通ホールは、ベース基材を貫通し、ベース基材の反対側に形成された回路パターンと電気的に接続されるホールである。
【0051】
ビアホールまたは貫通孔はCNCドリル(Computer Numerical Control Drill)を用いたドリル加工、レーザドリル加工などを用いて、外層回路パターンと内層回路パターンとを電気的に接続する導通ホール(plated through hole)として形成されることができる。
【0052】
本発明による多層硬軟性印刷回路基板は、多数のパターン層20〜40を含み、外部回路パターン42、43と内部回路パターン12、22、23、32、33とを電気的に接続するために、多数のビアホールA、Bまたは貫通孔C、Dを備えることができる。
〔第2の実施形態〕
【0053】
図9は、本発明の第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【0054】
図9に示すように、本発明の第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fにレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60が形成される。
【0055】
他の構成要素は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素の説明と同一で、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素と異なる部分に対して詳細に説明することにする。
【0056】
第2の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の積層構造に電磁波遮蔽層60がさらに形成されたものである。
【0057】
即ち、フレキシブル領域Fでは、ベース基材10上にレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60が形成され、リジッド領域Rではベース基材10上に多数のパターン層20〜40が形成される。
【0058】
レーザ遮断層50は、片面印刷回路基板では一面にのみ形成されることができ、両面印刷回路基板では両面に全て形成されることができる。
【0059】
電磁波遮蔽層60は、片面印刷回路基板ではレーザ遮断層50と軟性フィルム11との間に形成され、両面印刷回路基板では両側のレーザ遮断層50と軟性フィルム11との間に形成される(図9参照)。
【0060】
具体的に説明すれば、フレキシブル領域Fはベース基材10上に電磁波遮蔽層60が形成された構造であり、ベース基材10は少なくとも一面に第1の回路パターン12が形成された少なくとも一つの軟性フィルム11を含んで構成される。
【0061】
第1の回路パターン12の少なくとも一面または両面に電磁波遮蔽層60が形成され、電磁波遮蔽層60の形成された上部または電磁波遮蔽層60の形成されていない軟性フィルム11の上部にレーザ遮断層50が形成される。
【0062】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含み、該接着剤51は第1の回路パターン12上に介在する。
【0063】
ポリイミド層52は、第1の回路パターン12を保護するために形成され、ポリイミド層52と第1の回路パターン12とは接着剤51を介して形成され、銅箔層53はポリイミド層52上に形成される。
【0064】
レーザ遮断層50の銅箔層53上には銅メッキ43が施された後、該銅メッキ43が施された一部領域が回路パターンに対応するようにエッチングされ、外層回路パターンが形成される(図9参照)。
【0065】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60の積層構造は多様な実施形態に形成でき、以下図6a、図6b及び図7a、図7bを参照して詳細に説明することにする。
【0066】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はリジッド領域Rに延在されて形成され、リジッド領域Rに延在するレーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はレーザ加工によって除去されない。
【0067】
例えば、レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとの境界面からリジッド領域R側へ0.05〜5mm延びて形成されることができる。
〔第3の実施形態〕
【0068】
図10は、本発明の第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の断面図を示す図面である。
【0069】
図10に示すように、本発明の第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとを含み、該フレキシブル領域Fにレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60が形成されることができる。
【0070】
他の構成要素は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素の説明と同一で、以下第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の構成要素と異なる部分に対して詳細に説明することにする。
【0071】
第3の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板は、第1の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の積層構造に電磁波遮蔽層60がさらに形成され、レーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60にビアホールAまたは貫通孔Cが形成された構造である。
【0072】
フレキシブル領域Fでは、ベース基材10上に電磁波遮蔽層60が形成され、ベース基材10は少なくとも一面に第1の回路パターン12が形成された少なくとも一つの軟性フィルム11を含んで構成される。
【0073】
第1の回路パターン12の少なくとも一面または両面に電磁波遮蔽層60が形成され、電磁波遮蔽層60、または電磁波遮蔽層60が形成されていない軟性フィルム11上にレーザ遮断層50が形成されることができる。
【0074】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含み、該接着剤61は第1の回路パターン12上に介在する。
【0075】
電磁波遮蔽層60のポリイミド層62は、第1の回路パターン12を保護するために形成され、ポリイミド層62と第1の回路パターン12とは接着剤61を介して形成され、鍋箔層63はポリイミド層62上に形成される。
【0076】
レーザ遮断層50の銅箔層53上には銅メッキ43が施された後、該銅メッキ43が施された一部領域が回路パターンに対応するようにエッチングされ、外層回路パターンが形成される(図10参照)。
【0077】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60の積層構造は多様な実施形態に形成でき、以下図6a、図6b及び図7a、図7bを参照して詳細に説明することにする。
【0078】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はリジッド領域Rに延在されて形成されることができる。
【0079】
リジッド領域Rに延在するレーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60はレーザ加工によって除去されなく、リジッド領域Rに形成されたビアホールAまたは貫通孔C、Dはレーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60の一部領域または全体領域を貫通することができる。
【0080】
例えば、図10に示すように、第5のパターン層20に形成された第2の回路パターン23は、ビアホールAを通じて電磁波遮蔽層60の銅箔層63と接続され、電気的に接地されるような構造に形成されることができる。
【0081】
また、第5のパターン層20に形成された第2の回路パターン23は、貫通孔C、Dを通じて電磁波遮蔽層60及びレーザ遮断層50を貫通し、第3のパターン層20に形成された第2の回路パターン23と接続されることができる。
【0082】
即ち、貫通孔はべース基材10を基準に上下部のパターン層の回路パターンを接地させることができる。
【0083】
≪レーザ遮断層≫
【0084】
図4a、図4b及び図5は、レーザ遮断層の多様な実施形態を示す図面である。
〔第1の実施形態〕
【0085】
図4aに示すように、本発明の第1の実施形態によるレーザ遮断層50は接着剤51、ポリイミド層52及び銅箔層53を含む3層構造に形成される。
【0086】
ポリイミド層52は、回路パターンを保護するために形成され、ポリイミド層52と回路パターンとは接着剤51を介して形成され、銅箔層53はポリイミド層52上に形成される。
〔第2の実施形態〕
【0087】
図4bに示すように、本発明の第2の実施形態によるレーザ遮断層50は、第1の接着剤51a、第2の接着剤51b、ポリイミド層52及び銅箔層53を含む4層構造に形成されることができる。
【0088】
ポリイミド層52と回路パターンとの間及びポリイミド層52と銅箔層53との間に、第1の接着剤51a及び第2の接着剤51bを介して積層構造を改善することができる。
〔第3の実施形態〕
【0089】
図5に示すように、本発明の第3の実施形態によるレーザ遮断層50は、銅箔層53の両端がポリイミド層52の両端よりも短く形成される。
【0090】
即ち、フレキシブル領域Fのポリイミド層52の両端はリジッド領域Rに延在され、ポリイミド層52上に形成された銅箔層53もリジッド領域Rに延在される。
【0091】
前記のレーザ遮断層50の成形方法は、一実施形態に過ぎず、多様な方法で製作されてもよい。
【0092】
≪電磁波遮蔽層≫
【0093】
図6a、図6b及び図7a、図7bは、レーザ遮断層及び電磁波遮蔽層の積層構造の多様な実施形態を示す図面である。
〔第1の実施形態〕
【0094】
図6aは、3層(3−layer)レーザ遮断層50と3層(3−layer)電磁波遮蔽層60との積層構造を示す図面であり、図6bは4層(4−layer)レーザ遮断層50と4層(4−layer)電磁波遮蔽層60との積層構造を示す図面である。
【0095】
レーザ遮断層50または電磁波遮蔽層60は、それぞれ接着剤51、61、ポリイミド層52、62及び銅箔層53、63を含み、ポリイミド層52、62上下部のうち少なくとも一面(図6a参照)または両面に全て接着剤(図6b参照)が介在する。
【0096】
即ち、レーザ遮断層50及び電磁波遮蔽層60は、全て接着剤51、61、ポリイミド層52、62及び銅箔層53、63の3つの層によって形成されるか、または第1の接着剤51a、61a、ポリイミド層52、62、第2の接着剤51b、61b及び銅箔層53、63の4つの層によって形成されることができる。
【0097】
また、レーザ遮断層50は3層(3−layer)で形成され、電磁波遮蔽層60は4層(4−layer)で形成されることができ、レーザ遮断層50は4層(4−layer)で形成され、電磁波遮蔽層60は3層(3−layer)で形成されることができる。
〔第2の実施形態〕
【0098】
図7aは、図6aに示したレーザ遮断層50と電磁波遮蔽層60との積層構造において電磁波遮蔽層60の銅箔層63の長さをポリイミド層62より短く形成したものであり、図7bは、図6bに示した電磁波遮蔽層60とレーザ遮断層50との積層構造において電磁波遮蔽層60の銅箔層63及びレーザ遮断層50の銅箔層53の長さが電磁波遮蔽層またはレーザ遮断層のポリイミド層52、62より短く形成されたのである。
【0099】
前記の実施形態は本発明の一実施形態に過ぎなく、多様な積層構造に形成されることができる。
【0100】
前記電磁波遮蔽層60の成形方法は、一実施形態に過ぎなく多様な方法で形成されることができる。
【0101】
≪多層硬軟性印刷回路基板の製造方法≫
【0102】
本発明による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法は、ベース基材を準備するステップと、レーザ遮断層を形成するステップと、多数のパターン層を積層するステップと外部パターン層を形成するステップとを含む。
【0103】
図8a〜図8jは、本発明の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法を示す工程図である。
【0104】
図8a及び図8bに示すように、ベース基材10を準備する方法は、軟性フィルム11の少なくとも一面に銅箔層12を積層し、該銅箔層12をエッチングして第1の回路パターン12を形成する。
【0105】
図8cに示すように、レーザ遮断層50はベース基材10のフレキシブル領域Fに接着剤51を介してポリイミド層52を形成し、該ポリイミド層52上に銅箔層53を形成して完成することができる。
【0106】
また、レーザ遮断層50は、ベース基材10のフレキシブル領域Fに第1の接着剤51aを介在してポリイミド層52を形成し、該ポリイミド層52上に第2の接着剤51bを介在して銅箔層53を形成して完成することができる。
【0107】
この時、接着剤上に形成される銅箔層は、下面に形成されたポリイミド層より両側面がそれぞれ10μm以上小さく形成されることができる。
【0108】
また、レーザ遮断層50は、フレキシブル領域Fとリジッド領域Rとの境界面からリジッド領域R側へ0.05〜5mm延びて形成されることができる。
【0109】
図8d〜図8fに示すように、多数のパターン層20〜30を積層する方法は、少なくとも一つの絶縁剤21、31を介在して銅箔層22、32を形成し、絶縁剤21、31または銅箔層22、32の一部領域にビアホールA、Bまたは貫通孔C、Dを形成し、ビアホールA、Bまたは貫通孔C、Dが形成された絶縁剤が介在した銅箔層上に銅メッキ後に回路パターン23、33を形成する方法で、一つのパターン層を形成し、該ステップを反復することによって多数のパターン層を形成することができる。
【0110】
図8g〜図8jに示すように、外部パターン層40を形成する方法は、多数のパターン層20〜30の上面に少なくとも一つの絶縁剤41を介在して銅箔層42を形成し、ビアホールまたは貫通孔を形成した後、外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けて、レーザ加工した後、外部回路パターンを形成する。
【0111】
ここで、ウインドーを設けてレーザ加工した後、外部回路パターンを形成する方法は、外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)によって銅箔開口部を形成し、該銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去した後、該絶縁剤の除去された外部パターン層に銅メッキ後、一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成することができる。
【0112】
また、本発明の他の実施形態による多層硬軟性印刷回路基板の製造方法は、ベース基材を準備し、レーザ遮断層を形成した後、該レーザ遮断層上に電磁波遮蔽層をさらに形成することによって外部の電磁波から素子を保護することができる。
【0113】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0114】
10 ベース基材
11 軟性フィルム
12 銅箔層
20〜40 パターン層
21、31、41、51、61 接着剤
22、32、42 銅箔層
23、33、43 回路パターン
52、62 ポリイミド層
53、63 銅箔層
A、B ビアホール
C、D 貫通孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、
前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップと、
前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に複数のパターン層を積層するステップと、
前記複数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、
前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップと、
を含む多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項2】
前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、
銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、
前記銅箔層をエッチングして前記回路パターンを形成するステップと、
を備える請求項1に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項3】
前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップと、
を備える請求項1または2に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項4】
前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上に銅箔層を形成するステップと、
を備える請求項1から3のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項5】
前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に複数のパターン層を積層するステップは、
少なくとも一つの絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、該銅箔層が形成された絶縁剤にビアホールまたは貫通孔を形成するステップと、
前記ビアホールまたは貫通孔が形成された絶縁剤の上面に銅メッキ層を形成し、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップとを反復して複数のパターン層を形成する請求項1から4のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項6】
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)を設けて銅箔開口部を形成するステップと、
前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップと、
を備える請求項1から5のいずれか1つに記載の多層印刷回路基板の製造方法。
【請求項7】
軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、
前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護し、電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップと、
前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップと、
前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の一面または両面に複数のパターン層を積層するステップと、
前記複数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、
前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップと、
を含む多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項8】
前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップにおいて、
前記レーザ遮断層は前記ベース基材の一面または両面に形成される請求項7に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項9】
前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護して電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップにおいて、前記電磁波遮蔽層は前記ベース基材を基準に一面または両面に形成される請求項7または8に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項10】
前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、
銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、
前記銅箔層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップと、
を備える請求項7から9のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項11】
前記レーザ遮断層または電磁波遮蔽層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップと、
を含む請求項7から10のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項12】
前記レーザ遮断層または電磁波遮蔽層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上に銅箔層を形成するステップと、
を備える請求項7から11のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項13】
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)によって銅箔開口部を形成するステップと、
前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップと、
を備える請求項7から12のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項14】
前記レーザ遮断層または前記電磁波遮蔽層は、パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔のうち少なくとも一つが形成された領域まで延びる請求項7から13のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項15】
前記電磁波遮蔽層に形成されたビアホールは、前記電磁波遮蔽層の銅箔層の上部まで形成され、前記レーザ遮断層及び電磁波遮蔽層に形成された貫通孔は前記電磁波遮蔽層、前記レーザ遮断層及び前記ベース基材を貫通して形成される請求項14に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項1】
軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、
前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップと、
前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に複数のパターン層を積層するステップと、
前記複数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、
前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップと、
を含む多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項2】
前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、
銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、
前記銅箔層をエッチングして前記回路パターンを形成するステップと、
を備える請求項1に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項3】
前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップと、
を備える請求項1または2に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項4】
前記ベース基材のフレキシブル領域の回路パターンを保護するレーザ遮断層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上に銅箔層を形成するステップと、
を備える請求項1から3のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項5】
前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の少なくとも一面に複数のパターン層を積層するステップは、
少なくとも一つの絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、該銅箔層が形成された絶縁剤にビアホールまたは貫通孔を形成するステップと、
前記ビアホールまたは貫通孔が形成された絶縁剤の上面に銅メッキ層を形成し、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップとを反復して複数のパターン層を形成する請求項1から4のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項6】
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)を設けて銅箔開口部を形成するステップと、
前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップと、
を備える請求項1から5のいずれか1つに記載の多層印刷回路基板の製造方法。
【請求項7】
軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップと、
前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護し、電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップと、
前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップと、
前記レーザ遮断層が形成されたベース基材の一面または両面に複数のパターン層を積層するステップと、
前記複数のパターン層の上面に絶縁剤を介在させて銅箔層を形成し、ビアホールまたは貫通孔が形成された外部パターン層を積層するステップと、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップと、
前記レーザ加工された外部パターン層を銅メッキし、該銅メッキ層の一部領域をエッチングして外部回路パターンを形成するステップと、
を含む多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項8】
前記電磁波遮蔽層、または該電磁波遮蔽層が形成されていない前記軟性フィルム上にレーザ遮断層を形成するステップにおいて、
前記レーザ遮断層は前記ベース基材の一面または両面に形成される請求項7に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項9】
前記回路パターンが形成された軟性フィルムの一面または両面に前記回路パターンを保護して電磁波を遮断する電磁波遮蔽層を形成するステップにおいて、前記電磁波遮蔽層は前記ベース基材を基準に一面または両面に形成される請求項7または8に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項10】
前記軟性フィルムの一面または両面に回路パターンが形成されたベース基材を準備するステップは、
銅箔層が一面または両面に積層された軟性フィルムを準備するステップと、
前記銅箔層の一部領域をエッチングして回路パターンを形成するステップと、
を備える請求項7から9のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項11】
前記レーザ遮断層または電磁波遮蔽層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に銅箔層を形成するステップと、
を含む請求項7から10のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項12】
前記レーザ遮断層または電磁波遮蔽層を形成するステップは、
前記ベース基材のフレキシブル領域に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上にポリイミド層を形成するステップと、
前記ポリイミド層上に接着剤を介在させるステップと、
前記接着剤上に銅箔層を形成するステップと、
を備える請求項7から11のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項13】
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーを設けてレーザ加工するステップは、
前記外部パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔と、フレキシブル領域とにウインドーエッチング(window etching)によって銅箔開口部を形成するステップと、
前記銅箔開口部にレーザを照射して絶縁剤を除去するステップと、
を備える請求項7から12のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項14】
前記レーザ遮断層または前記電磁波遮蔽層は、パターン層に形成されたビアホールまたは貫通孔のうち少なくとも一つが形成された領域まで延びる請求項7から13のいずれか1つに記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【請求項15】
前記電磁波遮蔽層に形成されたビアホールは、前記電磁波遮蔽層の銅箔層の上部まで形成され、前記レーザ遮断層及び電磁波遮蔽層に形成された貫通孔は前記電磁波遮蔽層、前記レーザ遮断層及び前記ベース基材を貫通して形成される請求項14に記載の多層硬軟性印刷回路基板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−55352(P2013−55352A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−250926(P2012−250926)
【出願日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【分割の表示】特願2010−236240(P2010−236240)の分割
【原出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【分割の表示】特願2010−236240(P2010−236240)の分割
【原出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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