説明

電動パワーステアリング装置および車両用制御装置

【課題】急発進する必要がある場合により早く発進できる状態とすることができる技術を提供する。
【解決手段】操舵トルクを検出するトルクセンサと、電動モータ110と、ステアリングホイールの操作角度を検出する操舵角センサと、車両に設けられ予め定められた停止条件が成立した場合にエンジンを自動的に停止させるとともにエンジンが停止している状態で予め定められた始動条件が成立した場合にエンジンを自動的に再始動させるエンジン制御装置6に対して、予め定められた停止条件が成立した場合であってもエンジンの停止を禁止する旨を要求し、および/または予め定められた始動条件が成立していなくてもエンジンの再始動を要求するモータ制御部40と、を備え、モータ制御部40は、操舵トルクが基準トルクを超えている場合、あるいは操作角度が基準角度を超えている場合には、エンジンの停止を禁止する旨を要求、またはエンジンの再始動を要求する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動パワーステアリング装置および車両用制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃費の向上を目的として、車両の停止時にエンジン(内燃機関)を自動的に停止させるとともに、車両の再発進を意図した運転者の操作が行われると、これに応じて自動的にエンジンを始動させる技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の車両は以下のように構成されている。すなわち、車速v1(例:30km/h)からサービス・ブレーキが作動した状態で減速し、車速v0(例:0km/h)に達し、アクセルペダル、クラッチおよび操舵輪がいずれも操作されないままt秒(例:4秒)が経過すると、自動的な制御により内燃機関の燃料供給を停止させて、内燃機関の運転を停止させる。そして、この状態でクラッチペダルが踏まれると、キー操作がなくとも始動電動機を回転させ、燃料を供給して内燃機関を起動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−240528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
左折や右折待ちなどにおいても、予め定められた条件が成立すればエンジンが自動的に停止される。かかる場合、例えば、左折待ち時において歩行者が通過した後に急発進したい場合や、右折待ち時において対向車が通過した後に急発進したい場合など、エンジンを再始動するのに要する時間分の遅れが生じるおそれがある。
【0005】
また、エンジンが自動的に停止されて車両が停車しているときに、例えば、対向車が車線を越えて接近してきた場合、後続車両が接近してきた場合など、他の車両が衝突しそうになった場合に、衝突を回避するために急発進する必要があるときでも、エンジンを再始動するのに要する時間分の遅れが生じるおそれがある。
【0006】
本発明は、急発進する必要がある場合により早く発進できる状態とすることが可能な装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的のもと、本発明は、ステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルク検出手段と、前記トルク検出手段が検出した前記操舵トルクに基づいて駆動される電動モータと、前記ステアリングホイールの操作角度を検出する操舵角検出手段と、車両に設けられ予め定められた停止条件が成立した場合にエンジンを自動的に停止させるとともに当該エンジンが停止している状態で予め定められた始動条件が成立した場合に当該エンジンを自動的に再始動させるエンジン制御部に対して、当該予め定められた停止条件が成立した場合であっても当該エンジンの停止を禁止する旨を要求し、および/または当該予め定められた始動条件が成立していなくても当該エンジンの再始動を要求する要求手段と、を備え、前記要求手段は、前記トルク検出手段が検出した前記操舵トルクが基準トルクを超えている場合、あるいは前記操舵角検出手段が検出した前記操作角度が基準角度を超えている場合には、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求、または当該エンジンの再始動を要求することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
【0008】
ここで、前記要求手段は、当該電動パワーステアリング装置が搭載される車両の方向指示器が操作された旨の信号を取得した場合には、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求するとよい。
また、前記要求手段は、当該電動パワーステアリング装置が搭載される車両に他の車両が接近してきた場合には、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求するとよい。
【0009】
また、前記電動モータに流れる電流を通電/遮断するべく当該電動モータに流れる電流の経路を開閉する開閉手段と、前記開閉手段の作動を制御する開閉制御手段と、をさらに備え、前記開閉制御手段は、前記要求手段が前記エンジンの再始動を要求した場合には、前記電動モータに流れる電流を通電するべく当該電動モータに流れる電流の経路を閉じるとよい。
【0010】
他の観点から捉えると、本発明は、ステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルク検出手段と、前記ステアリングホイールの操作角度を検出する操舵角検出手段と、車両を発進させるエンジンを予め定められた停止条件が成立した場合に自動的に停止させるとともに当該エンジンが停止している状態で予め定められた始動条件が成立した場合に当該エンジンを自動的に再始動させるエンジン制御手段と、前記トルク検出手段が検出した前記操舵トルクが基準トルクを超えている場合および前記操舵角検出手段が検出した前記操作角度が基準角度を超えている場合の少なくともいずれかの場合には、前記エンジン制御手段に対して、前記予め定められた停止条件が成立した場合であっても前記エンジンの停止を禁止する旨を要求し、および/または前記予め定められた始動条件が成立していなくても当該エンジンの再始動を要求する要求手段と、を備えることを特徴とする車両用制御装置である。
【0011】
ここで、前記要求手段は、前記車両の方向指示器が操作された旨の信号を取得した場合には、前記操舵トルクが前記基準トルクを超えておらず前記操作角度が基準角度を超えていなくても、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求するとよい。
また、前記要求手段は、前記車両に他の車両が接近してきた場合には、前記操舵トルクが前記基準トルクを超えておらず前記操作角度が基準角度を超えていなくても、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求するとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、急発進する必要がある場合により早く発進できる状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。
【図2】ステアリング装置が適用される自動車の概略構成とステアリング装置の制御装置の概略構成を示す図である。
【図3】モータ制御部の概略構成を示す図である。
【図4】エンジン制御装置が行う自動停止制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】エンジン制御装置が行う自動始動制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】禁止要求部が行うアイドリングストップ禁止信号出力処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る電動パワーステアリング装置100の概略構成を示す図である。
電動パワーステアリング装置100(以下、単に「ステアリング装置100」と称する場合もある。)は、乗り物の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施の形態においては車両の一例としての自動車1に適用した構成を例示している。
【0015】
ステアリング装置100は、運転者が操作する車輪(ホイール)状のステアリングホイール(ハンドル)101と、ステアリングホイール101に一体的に設けられたステアリングシャフト102とを備えている。また、ステアリング装置100は、ステアリングシャフト102と自在継手103aを介して連結された上部連結シャフト103と、この上部連結シャフト103と自在継手103bを介して連結された下部連結シャフト108とを備えている。下部連結シャフト108は、ステアリングホイール101の回転に連動して回転する。
【0016】
また、ステアリング装置100は、転動輪としての左右の前輪150のそれぞれに連結されたタイロッド104と、タイロッド104に連結されたラック軸105とを備えている。また、ステアリング装置100は、ラック軸105に形成されたラック歯105aとともにラック・ピニオン機構を構成するピニオン106aを備えている。ピニオン106aは、ピニオンシャフト106の下端部に形成されている
【0017】
また、ステアリング装置100は、ピニオンシャフト106を収納するステアリングギアボックス107を有している。ピニオンシャフト106は、ステアリングギアボックス107にてトーションバー(不図示)を介して下部連結シャフト108と連結されている。ステアリングギアボックス107の内部には、下部連結シャフト108とピニオンシャフト106との相対角度に基づいて、言い換えればトーションバーの捩れ量に基づいてステアリングホイール101の操舵トルクTを検出するトルク検出手段の一例としてのトルクセンサ109が設けられている。また、ステアリングギアボックス107の内部には、ステアリングホイール101の回転角度を検出する操舵角検出手段の一例としての操舵角センサ112が設けられている。
【0018】
また、ステアリング装置100は、ステアリングギアボックス107に支持された電動モータ110と、電動モータ110の駆動力を減速してピニオンシャフト106に伝達する減速機構111とを有している。本実施の形態に係る電動モータ110は、3相ブラシレスモータである。
【0019】
そして、ステアリング装置100は、電動モータ110の作動を制御する制御装置10を備えている。制御装置10は、電動モータ110の制御を行う際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、EEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory)と、を備えている。制御装置10には、上述したトルクセンサ109にて検出された操舵トルクTが出力信号に変換されたトルク信号Tdと、操舵角センサ112にて検出された操舵角が出力信号に変換された操舵角信号と、車速センサ170にて検出された、自動車1の移動速度である車速Vcが出力信号に変換された車速信号vなどが入力される。
【0020】
以上のように構成されたステアリング装置100は、ステアリングホイール101に加えられた操舵トルクTをトルクセンサ109にて検出し、その検出トルクに応じて制御装置10が電動モータ110を駆動制御し、電動モータ110の発生トルクをピニオンシャフト106に伝達する。これにより、電動モータ110の発生トルクが、ステアリングホイール101に加える運転者の操舵力をアシストする。
【0021】
図2は、ステアリング装置100が適用される自動車1の概略構成とステアリング装置100の制御装置10の概略構成を示す図である。
自動車1は、ステアリング装置100の他に、周知の、エンジン5(図1参照)と、このエンジン5の作動を制御するエンジン制御装置6(図1参照)と、イグニッション(IG)スイッチ11と、発電機12と、バッテリー13と、エンジン5の駆動を開始させるスタータモータ14と、を備えている。エンジン制御装置6は、信号待ちなどの自動車1の停車時にエンジン5の駆動を自動的に停止させアイドリングストップ状態へ移行する。このエンジン制御装置6が行うアイドリングストップ状態への移行およびアイドリングストップ状態からの解除については後で詳述する。
【0022】
ステアリング装置100の制御装置10は、電動モータ110の駆動を制御するモータ制御部40を有している。このモータ制御部40は、主に上述したCPU、ROM、RAM、EEPROMから構成される。
また、制御装置10は、モータ制御部40からの制御信号に基づいて電動モータ110を駆動させるモータ駆動部50と、電動モータ110に実際に流れる実電流Imを検出するモータ電流検出部60と、を有している。
【0023】
制御装置10には、上述したトルク信号Td、操舵角信号に加えて、自動車1に設けられた車速センサ170にて検出された、自動車1の移動速度である車速Vcの車速信号vが入力される。また、制御装置10には、自動車1に設けられ、右折あるいは左折、または進路変更の際に、その方向を周囲に示すための装置である方向指示器(ウィンカー)を点滅するための操作がなされている旨の信号である方向指示信号が入力される。
【0024】
また、制御装置10には、対向車が接近している旨の信号である対向車接近信号と、後続車が接近している旨の信号である後続車接近信号と、が入力される。対向車接近信号は、例えばフロントバンパーに装着されて対向車などを検知する前方レーダ15(図1参照)が対向車の接近を検知した旨の信号、あるいは、前方を認識するカメラが対向車の接近を認識した旨の信号である。後続車接近信号は、例えばリアバンパーに装着されて後方の障害物までの距離を検知するバックソナー16(図1参照)あるいは後方レーダが後続車の接近を検知した旨の信号である。
【0025】
先ずは、モータ制御部40について説明する。
図3は、モータ制御部40の概略構成を示す図である。
モータ制御部40は、トルク信号Tdに基づいて目標補助トルクを算出し、この目標補助トルクを電動モータ110が供給するのに必要となる目標電流を算出する目標電流算出部20と、目標電流算出部20が算出した目標電流に基づいて電動モータ110の駆動を制御するモータ駆動制御部30と、を有している。
また、モータ制御部40は、後述するリレー72を作動させる、つまりリレー72をオフ(開状態)からオン(閉状態)へ切り替えたり、オンからオフへ切り替えたりするリレー作動部37と、自動車1のエンジン制御装置6に対してアイドリングストップの禁止を要求する要求手段の一例としての禁止要求部38と、を有している。
【0026】
目標電流算出部20は、目標電流を設定する上で基準となるベース電流を算出するベース電流算出部21と、電動モータ110の慣性モーメントを打ち消すための電流を算出するイナーシャ補償電流算出部22と、モータの回転を制限する電流を算出するダンパー補償電流算出部23とを備えている。また、目標電流算出部20は、ベース電流算出部21、イナーシャ補償電流算出部22、ダンパー補償電流算出部23などからの出力に基づいて目標電流を決定する目標電流決定部25を備えている。さらに、目標電流算出部20は、トルク信号Tdの位相補償を行う位相補償部26を備えている。
【0027】
なお、目標電流算出部20には、トルク信号Tdと、車速信号vと、電動モータ110の回転速度Nmが出力信号に変換された回転速度信号Nmsとが入力される。回転速度信号Nmsは、例えば3相ブラシレスモータである電動モータ110に設けられ、この電動モータ110の回転子(ロータ)の回転角度を検出するセンサ(例えば、回転子の回転位置を検出するレゾルバ、ロータリエンコーダ等で構成されるロータ位置検出回路)の出力信号が微分されることにより得られるものであることを例示することができる。
【0028】
ベース電流算出部21は、位相補償部26にてトルク信号Tdが位相補償されたトルク信号Tsと、車速センサからの車速信号vとに基づいてベース電流を算出し、このベース電流の情報を含むベース電流信号Imbを出力する。なお、ベース電流算出部21は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、トルク信号Tsおよび車速信号vとベース電流との対応を示すマップに、検出されたトルク信号Tsおよび車速信号vを代入することによりベース電流を算出する。
【0029】
イナーシャ補償電流算出部22は、トルク信号Tdと車速信号vとに基づいて電動モータ110およびシステムの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を算出し、この電流の情報を含むイナーシャ補償電流信号Isを出力する。なお、イナーシャ補償電流算出部22は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、トルク信号Tdおよび車速信号vとイナーシャ補償電流との対応を示すマップに、検出されたトルク信号Tdおよび車速信号vを代入することによりイナーシャ補償電流を算出する。
【0030】
ダンパー補償電流算出部23は、トルク信号Tdと、車速信号vと、電動モータ110の回転速度信号Nmsとに基づいて、電動モータ110の回転を制限するダンパー補償電流を算出し、この電流の情報を含むダンパー補償電流信号Idを出力する。なお、ダンパー補償電流算出部23は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、トルク信号Td、車速信号vおよび回転速度信号Nmsと、ダンパー補償電流との対応を示すマップに、検出されたトルク信号Tdと車速信号vと回転速度信号Nmsとを代入することによりダンパー補償電流を算出する。
【0031】
目標電流決定部25は、ベース電流算出部21から出力されたベース電流信号Imb、イナーシャ補償電流算出部22から出力されたイナーシャ補償電流信号Isおよびダンパー補償電流算出部23から出力されたダンパー補償電流信号Idに基づいて目標電流を決定し、この電流の情報を含む目標電流信号ITを出力する。目標電流決定部25は、例えば、ベース電流に、イナーシャ補償電流を加算するとともにダンパー補償電流を減算して得た補償電流を、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、補償電流と目標電流との対応を示すマップに代入することにより目標電流を算出する。
【0032】
モータ駆動制御部30は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流と、モータ電流検出部60にて検出された電動モータ110へ供給される実電流Imとの偏差に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック(F/B)制御部31と、電動モータ110をPWM駆動するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成するPWM信号生成部35とを有している。
【0033】
フィードバック制御部31は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流とモータ電流検出部60にて検出された実電流Imとの偏差を求める偏差演算部32と、その偏差がゼロとなるようにフィードバック処理を行うフィードバック(F/B)処理部33とを有している。
偏差演算部32は、目標電流算出部20からの出力値である目標電流信号ITとモータ電流検出部60からの出力値であるモータ電流信号Imsとの偏差の値を偏差信号32aとして出力する。モータ電流信号Imsは、モータ電流検出部60にて検出された実電流Imが出力信号に変換された信号である。
【0034】
フィードバック(F/B)処理部33は、目標電流と実電流Imとが一致するようにフィードバック制御を行うものであり、例えば、入力された偏差信号32aに対して、比例要素で比例処理した信号を出力し、積分要素で積分処理した信号を出力し、加算演算部でこれらの信号を加算してフィードバック処理信号33aを生成・出力する。
PWM信号生成部35は、フィードバック制御部31からの出力値に基づいてPWM信号を生成し、生成したPWM信号をモータ駆動部50に向けて出力する。
リレー作動部37および禁止要求部38については後で詳述する。
【0035】
次に、モータ駆動部50について説明する。
モータ駆動部50は、所謂インバータであり、スイッチング素子として6個の独立したトランジスタ(FET)を備え、6個の内の3個のトランジスタは電源の正極側ラインと各相の電気コイルとの間に接続され、他の3個のトランジスタは各相の電気コイルと電源の負極側(アース)ラインと接続されている。そして、6個の中から選択した2個のトランジスタのゲートを駆動してこれらのトランジスタをスイッチング動作させることにより、電動モータ110の駆動を制御する。
【0036】
次に、モータ電流検出部60について説明する。
モータ電流検出部60は、モータ駆動部50に接続されたシャント抵抗の両端に生じる電圧から電動モータ110に流れる実電流Imの値を検出して、検出した実電流Imをモータ電流信号Imsに変換して出力する。
【0037】
次に、制御装置10が備えるその他の部品について説明する。
制御装置10は、図2に示すように、電動モータ110に流れる電流のリップル成分を吸収するための大容量のコンデンサ71と、モータ駆動部50、ひいては電動モータ110に流れる電流を通電/遮断するべくモータ駆動部50に流れる電流の経路を開閉する開閉手段の一例としてのリレー72と、を備えている。その他、制御装置10は、安定した電流制御を行うために、図2に示すように、ダイオードD1、D2、D3、D4、抵抗R1、R2およびスイッチング素子S1、S2を有している。
【0038】
次に、リレー作動部37について説明する。
リレー作動部37は、IGスイッチ11がオンである場合、リレー72を、通常の使用状態では閉状態(オン)とし、異常時や、エンジン制御装置6から出力されるアイドリングストップ状態を示す信号を取得した場合には開状態(オフ)とする。また、リレー作動部37は、IGスイッチ11がオフされた場合には、リレー72を開状態(オフ)とする。このようにリレー作動部37は、リレー72の作動を制御する開閉制御手段の一例として機能する。
また、リレー作動部37は、モータ制御部40自体への電力供給の停止を制御する。リレー作動部37は、IGスイッチ11がオフされ、リレー72を開状態とした後に、モータ制御部40自体への電力供給を停止する。他方、リレー作動部37は、エンジン制御装置6から出力されるアイドリングストップ状態を示す信号を取得してもモータ制御部40自体への電力供給を停止しない。
【0039】
以上のように構成されたステアリング装置100においては、IGスイッチ11がオンにされると、バッテリー13からの電力が制御装置10のモータ制御部40に供給される。また、自動車1のエンジン5が作動すると、発電機12およびバッテリー13からの電力がモータ制御部40に供給される。そして、モータ制御部40のリレー作動部37がリレー72を閉状態にすることでモータ駆動部50に電力が供給される。
【0040】
他方、IGスイッチ11がオフにされると、自動車1のエンジン5の作動が停止し、モータ制御部40のリレー作動部37がリレー72を開状態(オフ)にすることでモータ駆動部50への電力供給を停止する。その後、モータ制御部40は自身への電力供給も停止する。
また、モータ制御部40のリレー作動部37は、エンジン制御装置6から出力されるアイドリングストップ状態を示す信号を取得した場合には、IGスイッチ11がオンであったとしても、リレー72を開状態(オフ)とする。
【0041】
次に、エンジン制御装置6が行うアイドリングストップ状態への移行およびアイドリングストップ状態の解除と、ステアリング装置100の制御装置10がエンジン制御装置6に対して行うアイドリングストップの禁止要求について説明する。
エンジン制御装置6は、信号待ちなどの自動車1の停車時にエンジン5の駆動を自動的に停止させ、アイドリングストップ状態へ移行させる自動停止制御を行う。また、エンジン制御装置6は、アイドリングストップ状態からエンジン5の駆動を自動的に始動させ、アイドリングストップ状態を解除させる自動始動制御を行う。
【0042】
自動停止制御においては、エンジン制御装置6は、予め定められたエンジン停止条件が成立したらエンジン5ヘの燃料供給を遮断してエンジンを停止させる。エンジン停止条件としては、例えば、車速が0で、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいることや、シフトレバーをニュートラルに設定したことなどを例示することができる。ただし、エンジン制御装置6は、ステアリング装置100の制御装置10の禁止要求部38からアイドリングストップ禁止信号を取得した場合にはエンジン停止条件が成立したとしてもアイドリングストップ状態へ移行しないようにする。
【0043】
自動始動制御においては、エンジン制御装置6は、アイドリングストップ状態のときに、予め定められたエンジン始動条件が成立したらスタータモータ14にバッテリー13の電力を供給してエンジンを始動させる。エンジン始動条件としては、例えば、運転者がブレーキペダルから足を離したことなどを例示することができる。ただし、エンジン制御装置6は、アイドリングストップ状態のときに、ステアリング装置100の制御装置10の禁止要求部38からアイドリングストップ禁止信号を取得した場合にはエンジン始動条件が成立していなくてもアイドリングストップ状態を解除させる。
【0044】
ステアリング装置100の制御装置10の禁止要求部38は、以下の(1)〜(5)の場合にエンジン制御装置6に対してアイドリングストップ禁止信号を出力する。
すなわち、(1)ステアリングホイール101の操舵トルクTの絶対値が予め定められた基準トルクより大きい場合。禁止要求部38は、トルク信号Tdに基づいて操舵トルクTを把握し、把握した操舵トルクTの絶対値が基準トルクより大きい場合にアイドリングストップ禁止信号を出力する。あるいは、禁止要求部38は、トルク信号Tdの電圧値(または電流値)の絶対値と、基準トルクに対応する値と、を比較することにより、操舵トルクTの絶対値が基準トルクより大きいと判断した場合にアイドリングストップ禁止信号を出力してもよい。
【0045】
(2)ステアリングホイール101の回転角度である操舵角の絶対値が予め定められた基準角度より大きい場合。禁止要求部38は、操舵角信号に基づいて操舵角を把握し、把握した操舵角の絶対値が基準角度より大きい場合にアイドリングストップ禁止信号を出力する。あるいは、禁止要求部38は、操舵角信号の電圧値(または電流値)の絶対値と、基準角度に対応する値と、を比較することにより、操舵角の絶対値が基準角度より大きいと判断した場合にアイドリングストップ禁止信号を出力してもよい。なお、基準角度としては、両方向に45度であることを例示することができる。
【0046】
(3)方向指示器(ウィンカー)を点滅するための操作がなされている旨の信号である方向指示信号が入力されている場合。
(4)対向車が接近している旨の信号である対向車接近信号が入力されている場合。
(5)後続車が接近している旨の信号である後続車接近信号が入力されている場合。
【0047】
次に、フローチャートを用いて、自動停止制御処理の手順について説明する。
図4は、エンジン制御装置6が行う自動停止制御処理の手順を示すフローチャートである。エンジン制御装置6は、エンジン5が駆動している場合に、この自動停止制御処理を予め定めた期間毎に繰り返し実行する。
先ず、エンジン制御装置6は、エンジン停止条件が成立したか否かを判別する(ステップ(以下、単に、「S」と記す。)101)。そして、エンジン停止条件が成立した場合(S101でYes)、ステアリング装置100の制御装置10の禁止要求部38から出力されたアイドリングストップ禁止信号を取得しているか否かを判別する(S102)。そして、アイドリングストップ禁止信号を取得していない場合(S102でNo)、アイドリングストップ状態に移行するべくエンジン5ヘの燃料供給を遮断してエンジン5を停止させる(S103)。他方、アイドリングストップ禁止信号を取得している場合(S102でYes)、エンジン5を停止せずに駆動させたままとする。また、エンジン停止条件が成立していない場合(S101でNo)も、エンジン5を駆動したままとする。
なお、エンジン制御装置6がアイドリングストップ状態に移行した場合には、アイドリングストップ状態に移行したことを示す信号がステアリング装置100の制御装置10に対して出力され、この信号を受信した制御装置10においては、リレー作動部37がリレー72を開状態(オフ)とする。これにより、アイドリングストップ状態における電動モータ110への電力供給が遮断される。
【0048】
次に、フローチャートを用いて、自動始動制御処理の手順について説明する。
図5は、エンジン制御装置6が行う自動始動制御処理の手順を示すフローチャートである。エンジン制御装置6は、アイドリングストップ状態である場合に、この自動始動制御処理を予め定めた期間毎に繰り返し実行する。
先ず、エンジン制御装置6は、ステアリング装置100の制御装置10の禁止要求部38から出力されるアイドリングストップ禁止信号を取得しているか否かを判別する(S201)。そして、アイドリングストップ禁止信号を取得している場合(S201でYes)、エンジン5を始動させる(S202)。他方、アイドリングストップ禁止信号を取得していない場合(S201でNo)、エンジン始動条件が成立したか否かを判別する(S203)。そして、エンジン始動条件が成立した場合(S203でYes)、エンジン5を始動させる(S202)。一方、エンジン始動条件が成立していない場合(S203でNo)、エンジン5を停止させたままとする。
【0049】
次に、フローチャートを用いて、ステアリング装置100の制御装置10の禁止要求部38が行うアイドリングストップ禁止信号出力処理の手順について説明する。
図6は、禁止要求部38が行うアイドリングストップ禁止信号出力処理の手順を示すフローチャートである。禁止要求部38は、モータ制御部40に電力が供給されている間、このアイドリングストップ禁止信号出力処理を予め定めた期間毎に繰り返し実行する。
先ず、禁止要求部38は、ステアリングホイール101の操舵トルクTの絶対値が基準トルクより大きいか否かを判別する(S301)。そして、操舵トルクTの絶対値が基準トルク以下である場合(S301でNo)、操舵角の絶対値が基準角度より大きいか否かを判別する(S302)。そして、操舵角の絶対値が基準角度以下である場合(S302でNo)、方向指示信号を取得しているか否かを判別する(S303)。そして、方向指示信号を取得していない場合(S303でNo)、対向車接近信号を取得しているか否かを判別する(S304)。そして、対向車接近信号を取得していない場合(S304でNo)、後続車接近信号を取得しているか否かを判別する(S305)。
【0050】
一方、禁止要求部38は、操舵トルクTの絶対値が基準トルクより大きい場合(S301でYes)、操舵角の絶対値が基準角度より大きい場合(S302でYes)、方向指示信号を取得している場合(S303でYes)、対向車接近信号を取得している場合(S304でYes)、後続車接近信号を取得している場合(S305でYes)のいずれかの場合には、エンジン制御装置6に対してアイドリングストップ禁止信号を出力する(S306)。そして、その後、禁止要求部38は、リレー作動部37に対して、リレー72を閉状態(オン)とすべき旨を通知する(S307)。
【0051】
なお、リレー作動部37は、アイドリングストップ状態においてリレー72を開状態(オフ)としているときに、禁止要求部38からリレー72を閉状態とすべき旨の通知を受けた場合には、リレー72を閉状態とする。アイドリングストップ状態ではなくリレー72を閉状態としているときに、禁止要求部38からリレー72を閉状態とすべき旨の通知を受けた場合には、リレー72の閉状態を維持する。
【0052】
以上のように構成された自動車1においては、アイドリングストップ状態ではないときにエンジン停止条件が成立したとしても、運転者が進行方向を変える意図がある場合にはアイドリングストップ状態に移行することが禁止される。すなわち、ステアリングホイール101が基準角度を超えるほど回転させられている場合(操舵角の絶対値が基準角度より大きい場合)、あるいは方向指示器を点滅するための操作がなされている場合(方向指示信号が入力されている場合)には、車速が0で運転者がブレーキペダルを踏み込んでいるなどエンジン停止条件が成立したとしても、アイドリングストップ状態に移行しない。
【0053】
例えば、交差点で左折のために歩行者が横断歩道を通過し終わるのを待っている場合など、ステアリングホイール101が回転させられた角度に前輪150が回転し、操舵トルクTが基準トルク以下であるが操舵角が基準角度を超えるほど大きい場合も考えられる。かかる場合においても、ステアリング装置100の制御装置10からアイドリングストップ禁止信号が出力され(S301で否定判定されるがS302で肯定判定される)、アイドリングストップ状態に移行しない。それゆえ、歩行者が横断歩道を通過し終えたらすぐに自動車1を発進させることが可能となる。
【0054】
また、例えば、交差点で右折のために右折レーンで待機している場合など、ステアリングホイール101を回転させずに自動車1の姿勢を真っ直ぐにした状態で方向指示器を点滅させて待機する場合が考えられる。かかる場合においても、ステアリング装置100の制御装置10からアイドリングストップ禁止信号が出力され(S301およびS302で否定判定されるがS303で肯定判定される)、アイドリングストップ状態に移行しない。それゆえ、対向車が通過したらすぐに自動車1を発進させることが可能となる。
【0055】
また、以上のように構成された自動車1においては、アイドリングストップ状態であるときに、危険を回避するべく自動車1を急発進させる必要が生じた場合には、所定のエンジン始動条件が成立していなくても、アイドリングストップ状態が解除される。すなわち、対向車が接近している場合(対向車接近信号が入力されている場合)、あるいは後続車が接近している場合(後続車接近信号が入力されている場合)には、運転者がブレーキペダルから足を離すなどしてエンジン始動条件が成立する前に、アイドリングストップ状態が解除される。
【0056】
例えば、信号待ちのためにアイドリングストップ状態で停車しているときに、対向車が車線を越えて接近してきた場合、あるいは、後続車両が追突しそうなくらいに接近してきた場合など、ステアリング装置100の制御装置10からアイドリングストップ禁止信号が出力される(S304あるいはS305で肯定判定される)。これにより、危険回避のために自動車1を急発進させる必要が生じた場合に、ブレーキペダルから足を離すなどの運転者による危険回避行動よりも先に、アイドリングストップ状態が解除されるので、より早く自動車1を発進させることが可能となる。
【0057】
なお、上述した実施の形態においては、ステアリング装置100の制御装置10が上述した(1)〜(5)のいずれかが生じたか否かを判別し、エンジン制御装置6に対してアイドリングストップ禁止信号を出力しているが、特にかかる態様に限定されない。
例えば、エンジン制御装置6が上述した(1)〜(5)のいずれかが生じたか否かを判別し、(1)〜(5)のいずれかが生じた場合に、アイドリングストップ状態への移行の禁止、あるいはアイドリングストップ状態の解除を行うようにしてもよい。
あるいは、ステアリング装置100の制御装置10およびエンジン制御装置6とは異なる装置、例えばアイドリングストップ制御装置を別に設け、このアイドリングストップ制御装置が上述した(1)〜(5)のいずれかが生じたか否かを判別し、(1)〜(5)のいずれかが生じた場合に、エンジン制御装置6に対してアイドリングストップ禁止信号を出力してもよい。
【0058】
ただし、上述した実施の形態のように、ステアリング装置100の制御装置10が上述した(1)〜(5)のいずれかが生じたか否かを判別し、エンジン制御装置6に対してアイドリングストップ禁止信号を出力することで以下の利点がある。
すなわち、本実施の形態に係るステアリング装置100によれば、アイドリングストップ状態であり制御装置10のリレー72が開状態(オフ)とされモータ駆動部50に電力が供給されていない状態のときに、上述した(1)〜(5)の場合が生じたら、制御装置10が、エンジン制御装置6に対してアイドリングストップ禁止信号を出力するとともにリレー72を閉状態とするので、電動モータ110をすぐに駆動可能な状態とすることができる。例えば、エンジン制御装置6が上述した(1)〜(5)のいずれかが生じたか否かを判別し、アイドリングストップ状態への移行の禁止、あるいはアイドリングストップ状態の解除を行い、ステアリング装置100の制御装置10に対してリレー72の閉状態への移行を指示する構成よりも早く電動モータ110を駆動可能な状態とすることができる。
【0059】
これにより、例えば、信号待ちのためにアイドリングストップ状態で停車しているときに対向車が車線を越えて接近してきた場合に、運転者がステアリングホイール101を回転させて危険回避を図ったとしても、より早く電動モータ110の駆動力にて運転者の操舵力をアシストすることが可能となる。
【符号の説明】
【0060】
1…自動車、5…エンジン、6…エンジン制御装置、10…制御装置、20…目標電流算出部、30…モータ駆動制御部、37…リレー作動部、38…禁止要求部、40…モータ制御部、50…モータ駆動部、60…モータ電流検出部、72…リレー、100…電動パワーステアリング装置、101…ステアリングホイール(ハンドル)、110…電動モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルク検出手段と、
前記トルク検出手段が検出した前記操舵トルクに基づいて駆動される電動モータと、
前記ステアリングホイールの操作角度を検出する操舵角検出手段と、
車両に設けられ予め定められた停止条件が成立した場合にエンジンを自動的に停止させるとともに当該エンジンが停止している状態で予め定められた始動条件が成立した場合に当該エンジンを自動的に再始動させるエンジン制御部に対して、当該予め定められた停止条件が成立した場合であっても当該エンジンの停止を禁止する旨を要求し、および/または当該予め定められた始動条件が成立していなくても当該エンジンの再始動を要求する要求手段と、
を備え、
前記要求手段は、前記トルク検出手段が検出した前記操舵トルクが基準トルクを超えている場合、あるいは前記操舵角検出手段が検出した前記操作角度が基準角度を超えている場合には、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求、または当該エンジンの再始動を要求することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項2】
前記要求手段は、当該電動パワーステアリング装置が搭載される車両の方向指示器が操作された旨の信号を取得した場合には、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
【請求項3】
前記要求手段は、当該電動パワーステアリング装置が搭載される車両に他の車両が接近してきた場合には、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求することを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
【請求項4】
前記電動モータに流れる電流を通電/遮断するべく当該電動モータに流れる電流の経路を開閉する開閉手段と、
前記開閉手段の作動を制御する開閉制御手段と、
をさらに備え、
前記開閉制御手段は、前記要求手段が前記エンジンの再始動を要求した場合には、前記電動モータに流れる電流を通電するべく当該電動モータに流れる電流の経路を閉じることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
【請求項5】
ステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルク検出手段と、
前記ステアリングホイールの操作角度を検出する操舵角検出手段と、
車両を発進させるエンジンを予め定められた停止条件が成立した場合に自動的に停止させるとともに当該エンジンが停止している状態で予め定められた始動条件が成立した場合に当該エンジンを自動的に再始動させるエンジン制御手段と、
前記トルク検出手段が検出した前記操舵トルクが基準トルクを超えている場合および前記操舵角検出手段が検出した前記操作角度が基準角度を超えている場合の少なくともいずれかの場合には、前記エンジン制御手段に対して、前記予め定められた停止条件が成立した場合であっても前記エンジンの停止を禁止する旨を要求し、および/または前記予め定められた始動条件が成立していなくても当該エンジンの再始動を要求する要求手段と、
を備えることを特徴とする車両用制御装置。
【請求項6】
前記要求手段は、前記車両の方向指示器が操作された旨の信号を取得した場合には、前記操舵トルクが前記基準トルクを超えておらず前記操作角度が基準角度を超えていなくても、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求することを特徴とする請求項5に記載の車両用制御装置。
【請求項7】
前記要求手段は、前記車両に他の車両が接近してきた場合には、前記操舵トルクが前記基準トルクを超えておらず前記操作角度が基準角度を超えていなくても、前記エンジンの停止を禁止する旨を要求または当該エンジンの再始動を要求することを特徴とする請求項5または6に記載の車両用制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−24147(P2013−24147A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160271(P2011−160271)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000146010)株式会社ショーワ (715)
【Fターム(参考)】