説明

電気装置の製造方法、半導体基板の製造方法、電気装置用形成基板、及び電子機器

【課題】静電破壊を防止して歩留まり良く製造できる電気装置の製造方法、半導体基板の製造方法、電気装置用形成基板、及び電子機器を提供する。
【解決手段】支持体上に、樹脂材料からなる基材を複数積層することで第1基板を形成する工程と、素子基板から前記支持体を剥離する工程と、素子基板との間で機能素子を挟持するように第2基板を貼り付ける工程と、を有する電気装置の製造方法に関する。素子基板の形成工程においては、複数の基材間のいずれかに挟持するように電極層を配置するとともに、電極層よりも上層であって複数の前記基材間のいずれかに挟持する或いは基板本体の表面に配置するように機能素子を駆動するための半導体素子を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気装置の製造方法、半導体基板の製造方法、電気装置用形成基板、及び電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、フレキシブル表示デバイスとして、表示部として、液晶装置、有機EL表示装置、電気泳動表示装置等を用いたものが普及している。下記特許文献1には、プラスチック等の基板上に接着層、電解遮蔽板を積層し、その上に薄膜素子からなる能動層を形成したフレキシブル表示デバイスが開示されている。
【0003】
また、下記特許文献2には、ガラス基板上に有機絶縁膜、半導体素子、有機絶縁膜の順に積層し、最初の有機絶縁膜をガラス基板から剥離することでフレキシブル表示デバイス用の半導体基板を製造する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−9704号公報
【特許文献2】特表2009−514244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術においては、以下の問題があった。特許文献1に開示されるデバイスは、通常、ICやコンデンサ、抵抗等の外部部品が実装されたFPC基板が少なくとも1辺に接続されているため、FPC基板が接続されている辺は折り曲げ不能とされ、表示デバイスの4辺全てにフレキシブル性を持たせることができなかった。また、特許文献1に開示される製造方法では、ガラス基板上に作成した能動層を剥離し、支持基板に転写する際、アモルファスシリコン層のアブレーションを用いて剥離層に利用するため、基板表面の荒れがひどく、基板の再利用回数が制限されるといった問題がある。
【0006】
また、特許文献2に開示される製造技術では、特許文献1のような複雑な多層膜構造は不要であるものの、絶縁膜の剥離を行う際に剥離帯電が発生し、半導体素子が静電気により破壊するおそれがあるといった問題がある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、静電破壊を防止して歩留まり良く製造できる電気装置の製造方法、半導体基板の製造方法、電気装置用形成基板、及び電子機器を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の電気装置の製造方法は、支持体上に、樹脂材料からなる基材を複数積層することで第1基板を形成する工程と、前記第1基板から前記支持体を剥離する工程と、前記第1基板との間で機能素子を挟持するように第2基板を貼り付ける工程と、を有し、前記第1基板の形成工程においては、複数の前記基材間のいずれかに挟持するように前記電極層を配置するとともに、前記電極層よりも上層であって複数の前記基材間のいずれかに挟持する或いは前記第1基板の表面に配置するように前記機能素子を駆動するための半導体素子を設けることを特徴とする。
【0009】
本発明の電気装置の製造方法によれば、支持基板と半導体素子との間に電極層が設けられているので、支持基板から素子基板を剥離する際に生じた剥離帯電の半導体素子に対する影響を抑えることができる。また、素子基板は樹脂材料の積層構造から構成されるため、支持基板と素子基板とを容易に剥離することができる。よって、剥離後の支持基板の表面を荒らすことがなく、支持基板の再利用が可能となり、製造コストの低減を図ることができる。したがって、剥離帯電による静電破壊を防止して歩留まり良く電気装置を製造することができる。このようにして製造された電気装置は、樹脂材料からなる基材が複数積層されてなることからフレキシブル性を有したものとなる。
【0010】
また、上記電気装置の製造方法においては、前記第1基板に対して前記第2基板を貼り付けた後、前記支持体の剥離を行うのが好ましい。
この構成によれば、対向基板の貼り付け時に素子基板が支持体に支持されているので、素子基板のハンドリングが容易となり、基板の貼り付け精度を向上させることができる。
【0011】
また、上記電気装置の製造方法においては、前記第1基板の形成工程において、前記電極層と電気的に接続される導電部が前記第1基板の前記支持体と反対の面側に引き出すように形成されるのが好ましい。
この構成によれば、導電部を介して素子基板内に埋設された電極層に対して電気的に導通を取ることができる。
【0012】
また、上記電気装置の製造方法においては、前記機能素子の配置領域の角部に前記導電部を形成するのが好ましい。
この構成によれば、導電部が機能素子の配置を妨げることが防止される。
【0013】
また、上記電気装置の製造方法においては、前記導電部を前記第1基板の前記支持体と反対の面側に複数引き出すのが好ましい。
この構成によれば、導電部が複数引き出されるので、導電部に対する導通性を向上させることができる。
【0014】
また、上記電気装置の製造方法においては、前記第2基板を貼り付ける工程において、該第2基板の内面側に設けられ、前記機能素子を駆動する駆動電極と前記導電部とを電気的に接続させるのが好ましい。
この構成によれば、導電部を介して対向基板側の駆動電極と素子基板の内部に埋設された電極層との間で電気的導通を取ることができる。
【0015】
また、上記電気装置の製造方法においては、前記第1基板の形成工程において、複数の前記基材間のいずれかに挟持される前記半導体素子と前記電極層とを電気的に接続させるのが好ましい。
この構成によれば、半導体素子と電極層とが電気的に接続されるので、素子基板の内部に埋設された半導体素子の静電破壊を確実に防止することができる。
【0016】
また、上記電気装置の製造方法においては、複数の前記基材間のいずれかに挟持する前記半導体素子として電子部品を用いるのが好ましい。
この構成によれば、電子部品を素子基板内に埋設した構造を得ることができる。
【0017】
また、上記電気装置の製造方法においては、前記機能素子が電気光学素子であるのが好ましい。
この構成によれば、電気装置として電気光学素子を備えた電気光学表示装置を製造することができる。
【0018】
本発明の半導体基板の製造方法は、支持体上に、樹脂材料からなる基材を複数積層することで基板本体を形成する工程と、前記基板本体から前記支持体を剥離する工程と、を有し、前記基板本体の形成工程においては、複数の前記基材間のいずれかに挟持するように前記電極層を配置するとともに、前記電極層よりも上層であって複数の前記基材間のいずれかに挟持する或いは前記基板本体の表面に配置するように半導体素子を設けることを特徴とする。
【0019】
本発明の半導体基板の製造方法によれば、支持基板と半導体素子との間に電極層が設けられているので、支持基板から基板本体を剥離する際に生じた剥離帯電の半導体素子に対する影響を抑えることができる。また、基板本体は樹脂材料の積層構造から構成されるため、支持基板と基板本体とを容易に剥離することができる。よって、剥離後の支持基板の表面を荒らすことがなく、支持基板の再利用が可能となり、製造コストの低減を図ることができる。したがって、剥離帯電による静電破壊を防止して歩留まり良く半導体基板を製造することができる。このようにして製造された半導体基板は、樹脂材料からなる基材が複数積層されてなることからフレキシブル性に優れたものとなる。
【0020】
本発明の電気装置形成用基板は、支持体と、前記支持体上に設けられ、可撓性を有する複数の基材が積層されてなる基板本体と、前記基板本体の表面或いは前記複数の基材同士の間に設けられる半導体素子と、前記複数の基材同士の間であって前記半導体素子よりも下層であって前記基板本体の内部に埋設されてなる電極層と、を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明の電気装置形成用基板によれば、支持基板と半導体素子との間に電極層が設けられているので、支持基板から基板本体を剥離する際に生じた剥離帯電の半導体素子に対する影響を抑えることができる。半導体基板は樹脂材料からなる基材が複数積層されてなることからフレキシブル性を有するものの、支持体に支持されているので取り扱い性に優れたものとなる。
【0022】
また、上記電気装置形成用基板においては、前記基板本体の前記支持体と反対の面には、前記電極層に電気的に接続される導電部が引き出されているのが好ましい。
この構成によれば、導電部を介して基板本体の内部に埋設された電極層と電気的導通を取ることができる。
【0023】
本発明の電子機器は、上記電気装置の製造方法により製造した電気装置を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の電子機器によれば、静電破壊が防止されて歩留まり良く製造された電気装置を備えるので、電子機器自体も信頼性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】電気装置の第1実施形態である電気泳動表示装置の全体構成を概略的に示す図であって、(a)は(b)のA−A断面図。
【図2】図1(b)のB−B矢視断面図。
【図3】(a)〜(c)は電気泳動表示装置の製造工程を説明するための図。
【図4】図3に続く電気泳動表示装置の製造工程を説明するための図。
【図5】図4に続く電気泳動表示装置の製造工程を説明するための図。
【図6】図5に続く電気泳動表示装置の製造工程を説明するための図。
【図7】図6に続く電気泳動表示装置の製造工程を説明するための図。
【図8】図7に続く電気泳動表示装置の製造工程を説明するための図。
【図9】支持板を剥離する順番の変形例に係る製造工程を説明するための図。
【図10】電気装置の第1変形例に係る電気泳動表示装置の構成を示す図。
【図11】電気装置の第2変形例に係る液晶表示装置の構成を示す断面図。
【図12】電気装置の第3変形例に係る有機EL表示装置の構成を示す断面図
【図13】有機EL表示装置の駆動回路層の別の形態に係る構成を示す断面図。
【図14】第2実施形態に係る素子基板の全体構成を示す断面図。
【図15】第3実施形態に係る素子基板の全体構成を示す断面図。
【図16】第4実施形態に係る素子基板を備えた電気装置としての電気泳動表示装置に係る構成を示す図。
【図17】第4実施形態に係る電気泳動表示装置の動作を説明するための図。
【図18】第4実施形態の変形例に係る電気泳動表示装置の動作を説明するための図。
【図19】第1実施形態に係る電気装置の構成を応用した検出素子の概略構成を示す図。
【図20】第1実施形態に係る電気泳動表示装置の変形例に係る構成を示す図。
【図21】(a)〜(c)は、電子機器の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0027】
(第1実施形態)
本実施形態では、本発明の電機装置の製造方法により製造された電気装置を電気泳動表示装置に適応した場合について説明する。また、本実施形態の説明においては、電気泳動表示装置を構成する素子基板(半導体基板)の製造方法についても述べる。
【0028】
はじめに、電気装置の実施例として電気泳動表示装置に適応した場合の構成について説明する。図1は電気泳動表示装置の全体構成を概略的に示す図であり、同図(a)は(b)のA−A矢視断面図である。図2は、電気泳動表示装置の具体的な構成を示す断面図であり、画像表示領域としては1画素分を示している。
【0029】
図1(a),(b)に示すように、電気泳動表示装置(電気装置)100は、半導体装置からなる素子基板(半導体基板)300と、素子基板300に対向配置される対向基板310と、これらフレキシブル性を有する素子基板300および対向基板310間に挟持される電気泳動層(機能素子)32Aと、を備えて構成されている。
素子基板300および対向基板310の周縁部どうしの間には、電気泳動層32Aに対する耐湿性の確保と電気泳動層32Aの保持のために、電気泳動層32Aの周囲を取り囲むようにしてシール材65が配置されている。
【0030】
本実施形態では、素子基板300を構成する第1基板(基板本体)30内に平面視矩形状を呈する裏面電極(電極層)19が埋め込まれている。裏面電極19は平面視矩形状を呈し、第1基板30の裏面側に配置されている。この裏面電極19は、その4つの角部に位置するとともに第1基板30内に埋め込まれた接続部39、および第1基板30の表面に設けられた上下導通端子49を介して、素子基板300と対向基板310との間に配置された上下導通部(導電部)33に接続されている。
【0031】
上下導通部33は、電気泳動層32Aの外側であってシール材65よりも内側に存在し、一端側が上下導通端子49に接続され、他端側が対向電極(第2電極)37に接続されている。これにより、裏面電極19と対向電極37とが電気的に接続された構成となっている。対向電極37は共通電極であり、電気泳動層32Aの駆動に用いられる。
次に、本実施形態の電気泳動表示装置の構成を具体的に述べる。
【0032】
図2に示すように、素子基板300は、第1基板30と、その表面に形成された駆動回路層24とを主として構成され、本実施形態では第1基板30の内部に埋め込まれた裏面電極19を具備している。駆動回路層24は、後述のように制御トランジスタ、抵抗、容量を含むものである。
【0033】
第1基板30は、フレキシブル性を有する3つの基材30A、30B、30Cが積層されてなり、これら基材30A〜30Cに、裏面電極19、ゲートドライバIC(半導体素子、電子部品)51、各種配線等が埋め込まれている。
【0034】
ゲートドライバIC51はコンタクトホールH1に埋設された共通電位線51aを介して裏面電極19に電気的に接続されゲートドライバIC51の基準電位を与えられている。また、ゲートドライバIC51はコンタクトホールH2に埋設される出力線51bを介して駆動回路層24に含まれる保持容量Csを構成する保持容量線69に電気的に接続されている。図示していないが、ゲートドライバIC51の各出力が各走査線66に接続されている。各基材30A〜30Cは、厚さ20μmのポリイミドからなるフレキシブル基板である。
これ以外にも、駆動回路層24を駆動するIC、電池、アンテナ等の回路部品や駆動回路層24の一部も素子基板300中に埋め込むことができる。従来の電気泳動装置のように素子基板300から飛び出すようにプリント基板等を接続する必要が無い。このためでっぱりが無く、下敷きのような電気泳動装置を実現できる。
【0035】
ユーザーは、画像を対向基板310側から視認するため、第1基板30は非透明基板であってもよい。なお、これら電子部品が埋め込まれる第1基板30(基材30A〜30C)を非透明基板で形成すれば、電子部品の周囲の基材に遮光性を付与することにより、光リークによる電子部品の誤作動を抑制することができる。
【0036】
また、駆動回路層24は、電気泳動表示装置100の画像表示領域5を構成するマトリクス状に配置された複数の画素ごとに画素電極35と、当該画素電極35を制御する制御トランジスタ(半導体素子)TRsと保持容量Csを有しており、一般的な1T1Cの等価回路である。このような画素は複数の走査線66と複数のデータ線68との交差する箇所のそれぞれに設けられている。そして、制御トランジスタTRsのうち、半導体層41aのチャネル領域に対向するように配置されたAlからなる走査線66の一部がゲート電極41eとして機能する。なお、ゲート電極41eの膜厚は、200nmである。この制御トランジスタTRsは、ボトムゲート/トップコンタクト構造であり、有機半導体層を有する有機TFTである。
【0037】
第1基板30上には上記駆動回路層24が設けられているが、当該第1基板30の表面には、画像表示領域5内に配置された複数の走査線66、複数のデータ線68および複数の保持容量線69が形成されているとともに、本実施形態ではさらに、画像表示領域5内で第1基板30の四隅に配置された上下導通端子33が形成されている。
【0038】
走査線66(ゲート電極41e)、複数の保持容量線69および上下導通端子49を覆うようにして第1基板30の表面全体には、ゲート絶縁膜41bが設けられている。ゲート絶縁膜41bは、厚さ300nmのポリイミドからなり、その上に厚さ50nmのa−IGZOからなる酸化物半導体層が島状に設けられてなる半導体層41aが形成されている。ゲート絶縁膜41b上にはさらに半導体層41aの周縁部に一部乗り上げるようにして、厚さ200nmのAlからなるソース電極41cおよびドレイン電極41dが設けられている。これらソース電極41cおよびドレイン電極41dは、その表面が厚さ5nmの窒化チタン膜が設けられている。その上には、厚さが400nmの窒化珪素膜からなる第1保護膜42が設けられ、その上には厚さが1μmの感光性アクリルからなる第2保護膜43が設けられている。また、これら第1保護膜42および第2保護膜43の厚さ方向を貫通するコンタクトホールH4を介して厚さが50nmのITOからなる画素電極35が下層のドレイン電極41dと電気的に接続されている。コンタクトホールH4は、その形成領域に保護層42を成膜しないことで形成されたものである。制御トランジスタTRsは、第1基板30側から順次薄膜を作成することで形成されたものである。
【0039】
画像信号が供給されるデータ線68は、制御トランジスタTRsのソース電極41cに電気的に接続されている。ここで、データ線68に書き込む画像信号は、線順次に供給しても良いし、互いに隣接するデータ線68に対してグループごと、又は1本のデータ線毎に供給しても良い。
【0040】
また、制御トランジスタTRsのゲート電極41eには走査線66が電気的に接続されており、所定のタイミングでパルス的に選択信号(走査信号)を、順次印加するように構成されている。
【0041】
第1基板30の表面に形成された画素電極35は、制御トランジスタTRsのドレイン電極41dと電気的に接続されており、スイッチング素子である制御トランジスタTRsを開状態とすることにより、データ線68から供給される画像信号が電気泳動層32Aに対して所定のタイミングで書き込まれる。
【0042】
電気泳動層32Aは、複数のマイクロカプセル20を有している。マイクロカプセル20は、正負のいずれかに帯電した黒色と白色の2種類の電気泳動粒子(正帯電粒子26、負帯電粒子27)と、分散媒21とが封入された略球状のカプセルである。この電気泳動層32Aは、保持容量Csが作る画素電極35と対向電極37との電位差によって電気泳動粒子(正帯電粒子26、負帯電粒子27)が対向電極37側あるいは画素電極35側へと移動することとなり、対向基板310側から電気泳動層32Aを見たときに視認される電気泳動粒子の分布状態によって画像が形成されるようになっている。
【0043】
保持容量Csは、制御トランジスタTRsのドレイン電極41dと、電位を供給する保持容量線69との間に形成されている。
【0044】
なお、カプセル型の電気泳動材料を用いた例に限らず、例えば、隔壁型のような、第1基板30および第2基板31間の空間を区画するような仕切りが存在するものでも良いし、仕切りが存在しないものでも良い。また、異なる極性に帯電した白黒の2粒子以外の粒子構成を採用しても良い。
【0045】
裏面電極19は基材30A上に配置され、基材30B〜30Cを中継しこれらの厚さ方向を貫通するコンタクトホールH3内に形成された接続部39と、基材30Cの表面にパターン形成された中継端子39Aと、上下導通部33と、を介して電気的に接続されている。上下導通部33は、駆動回路層24を貫通するコンタクトホールH5内に埋設されることで上記中継端子39Aに電気的に接続される第1接続部33aと、該第1接続部33aを介して裏面電極19と対向電極37とを電気的に接続する第2接続部33bと、含む。
【0046】
なお、図示は省略しているものの、基材30Bと基材30Cとの間には、画像信号をデータ線68に出力するデータドライバIC(不図示)、及びこれら各ドライバーICを制御するコントローラーIC(不図示)と、が埋め込まれている。
【0047】
データドライバICの出力側は、第1基板30内に埋め込まれた接続配線(不図示)を介して複数のデータ線68に接続されており、各データ線68に対して走査信号を供給するタイミングを制御する。一方、入力側は、接続配線を介してコントローラーICの出力側に接続されている。なお、ゲートドライバIC51についても同様である。
【0048】
このように、本実施形態に係る電気泳動表示装置100によれば、ゲートドライバIC51およびデータドライバICを画像表示領域5の周囲に配置させることなく、画像表示領域5の範囲内における第1基板30内に埋め込むことによって、額縁幅、すなわち非表示領域6を狭くした構成にすることも可能である。
【0049】
また、画像表示領域5には上述した4つの上下導通部33が設けられており、これら4つの上下導通部33によって、素子基板300側の裏面電極19と対向基板310側の対向電極37とが電気的に接続されている。
非表示領域6には、素子基板300と対向基板310との隙間を埋めるようにしてエポキシ樹脂からなるシール材65が設けられており、このシール材65が電気泳動層32Aの周囲を封止している。
【0050】
上下導通部33の第2接続部33bとしては、AgやCuの金属ペーストを所定形状に形成したもの、球形のプラスチック表面を金属でコーティングした材料を有機材料中に保持したもの、あるいは異方性導電膜等が用いられる。上下導通部33は、図1(b)において画像表示領域5の四隅に設けられているが、これに限らない。四隅のうちの1つ以上であっても良いし、辺にそって細長い形で設けても良い。
【0051】
対向基板310は、厚さ0.2mmのPETからなる透明な第2基板31上に、厚さ0.1μmのカーボンナノチューブからなる対向電極37が形成されてなり、ユーザーは当該対向基板310を通して電気泳動層32Aを観察するため第2基板31には透明基板が用いられる。
【0052】
本実施形態の電気泳動表示装置100では、裏面電極19が対向電極37と電気的に接続された構成のため、裏面電極19と対向電極37とが同一電圧となっている。裏面電極19は少なくとも画像表示領域5に応じた大きさで形成されており、この裏面電極19と対向電極37との間に形成される空間に制御トランジスタTRs等の電子部品を設置する。このような構成により、制御トランジスタTRs等の電子部品が、互いに電気的に接続された裏面電極19と対向電極37とによってシールドされて、外部からの静電気による故障を抑制することができる。つまり、対向電極37や裏面電極19に高電位が印加されたとしても、制御トランジスタTRsに高電圧が印加されないため破壊されにくい。さらに、破壊電磁(EM)放射線を抑制するためのEMシールドとしても機能する。
【0053】
本実施形態の構成では、上下導通部33が素子基板300の四隅にしか配置されていないため電気泳動表示装置100の4辺はシールドされていないが、対向電極37と裏面電極19の距離は数十μmと短いため、側方から静電気が忍び込むことはほとんどない。
【0054】
また、本実施形態においては、エポキシ樹脂からなるシール材65を用いているが、アクリル等の他の有機材料を用いても構わない。また、帯電粒子として白黒粒子以外にカラー粒子を用いても構わない。また、上下導通部33の数は4つに限らない。また、形状も上述したものに限られず、線状に形成してもよい。さらに、制御トランジスタTRsの構成はボトムゲート構造に限られない。制御トランジスタTRsも有機、無機トランジスタのどちらを用いても良く、正スタガーやコプライナー構造等の構成を用いても良い。また、制御トランジスタTRsや第1基板30、第2基板31および対向電極37に用いる材料は上記したものに限らない。
【0055】
加えて、素子基板300を構成する第1基板30と対向基板310の第2基板31に用いる材料は、フレキシブル性を有するポリエステルや他の有機、無機材料を用いてもよい。また、フレキシブル性を有しないものであれば、紙フェノール、紙エポキシ、ガラスコンポジット、ガラスエポキシ、薄ガラス、テフロン(登録商標)、セラミックス、それらのコンポジット材料や他の有機、無機材料を用いてもよい。
【0056】
また、第1基板30や第2基板31に用いる材料としては伸縮性を有する材料であってもよい。これにより、伸縮状態を含めたフレキシブル性を実現することができる。例えば、アクリル等の柔らかい有機材料、これらをコーティングした不織布、織布、またはゴム等であっても構わない。伸縮性を有すると、電気光学装置を服等の布のように変形の大きい材料や複雑な表面形状の上にも隙間なく貼るように設置するだけでなく、変形させて使用するときの剥がれを少なくすることができる。また、第1基板30を構成する基材の数も上述した3つに限られない。また、制御トランジスタTRsの材料も上記したものに限られない。また、画素電極35、対向電極37、走査線66、データ線68、および接続配線22等に用いる材料としては、上記金属材料に限らず他の金属、Cuペースト等の金属ペースト、カーボンナノチューブ等の導電性材料、無機導電性材料、有機導電性材料、透明電極、導電性ペーストを用いても良い。絶縁膜や保護膜も上記以外の有機、無機材料を用いても良い。
【0057】
続いて、上記電気泳動表示装置100の製造方法とともに、本発明の電気装置の製造方法および半導体基板の製造方法についても図3乃至9を参照しながら説明する。
【0058】
はじめに、図3(a)に示すように、厚さ0.6mmのガラス基板からなる支持板200にポリイミド形成溶液(例えば、ポリアミック酸溶液)を塗布、焼成(例えば180℃)することで厚さ20μmの基材30Aを形成する。ここで、ポリイミド形成溶液の基材30A上に配置する方法としては、塗布法や印刷法等を例示できる。
【0059】
続いて、図3(b)に示すように、スパッタ法により基材30A上に厚さ200nmのAl層を全面に形成し、フォトエッチングにより所望の形状にパターニングすることで基材30A上に裏面電極19を形成する。
【0060】
続いて、図3(c)に示すように、裏面電極19を覆うように基材30A上に再度ポリイミド形成溶液を塗布、焼成して厚さ20μmの基材30Bを形成する。これにより、裏面電極19は基材30A及び基材30B間に挟持された状態に配置されたものとなる。
【0061】
続いて、図4(a)に示すように、基材30Bにおける所定位置に内部に裏面電極19を臨ませるコンタクトホールH1を形成する。なお、コンタクトホールH1を形成する方法としては、フォトエッチング法、ドリル法、或いはその他の方法でも良い。続いて、図4(b)に示すように、スパッタ法により基材30B上にAlを成膜し、フォトエッチング法でパターニングすることでコンタクトホールH1に埋設された共通電位線51aを形成する。なお、共通電位線51aの一部として、基材30B上に接続端子を形成し、後述するゲートドライバIC51との接続面積を大きく取ることで導通信頼性を向上させるようにしても良い。続いて、図4(c)に示すように、基材30B上にゲートドライバIC51を配置して共通電位線51aと電気的に接続させる。なお、ゲートドライバIC51にバンプを形成してもよいし、接続時に異方性導電膜を用いても良い。また、ゲートドライバIC51の実装時、基材30B上の図示しない領域においては、データドライバIC、およびコントローラーICも実装されている。
【0062】
続いて、図5(a)に示すように、ゲートドライバIC51を覆うように基材30B上に再度ポリイミド形成溶液を塗布、焼成して厚さ20μmの基材30Cを形成する。これにより、上記ゲートドライバIC51とともにデータドライバIC、およびコントローラーICについても基材B及び基材30C間に挟持された状態に配置されたものとなる。
【0063】
続いて、図5(b)に示すように、基材30Cにおける所定位置に内部にゲートドライバIC51を臨ませるコンタクトホールH2を形成する。また、コンタクトホールH2の形成と同時に、基材30B,30Cにおける所定位置に内部に裏面電極19を臨ませるコンタクトホールH3を形成する。形成方法は図4(a)と同様である。
【0064】
続いて、図5(c)に示すように、スパッタ法により基材30C上にAlを成膜し、フォトエッチング法でパターニングすることでコンタクトホールH3に埋設された接続部39及びコンタクトホールH2に埋設された出力線51bを形成する。このとき、基材30C上には、接続部39に接続された中継端子39A、出力線51bに接続された保持容量線69、走査線66、及び該走査線66の一部から構成されるゲート電極41eが形成される。
【0065】
続いて、図6(a)に示すように、例えば塗布法で厚さ300nmのポリイミドを基材30C上に形成し、ゲート絶縁膜41を得る。ゲート絶縁膜41は中継端子39A及び保持容量線69を覆った状態に形成される。そして、スパッタ法によりゲート絶縁膜41上にa−IGZOからなる酸化物半導体層を50nmの厚さで形成し、フォトエッチング法により島状にパターニングし、半導体層41aを形成する。
【0066】
続いて、図6(b)に示すように、半導体層41aを覆うようにゲート絶縁膜41上に厚さ200nmのAl膜および厚さ5nmの窒化チタンをスパッタ法により形成し、フォトエッチング法でパターニングし、ソース電極41cおよびドレイン電極41dを形成する。このとき、ソース電極41cを構成するデータ線68についてもゲート絶縁膜41上の不図示の領域に同時に形成される。
【0067】
なお、ソース電極41cおよびドレイン電極41dは、半導体層41aの周縁部に一部乗り上げた状態となるように形成される。また、ドレイン電極41dはゲート絶縁膜41を介して保持容量線69と対向するように形成される。これにより、ゲート絶縁膜41を挟持するドレイン電極41d及び保持容量線69により保持容量Csが形成される。なお、保持容量Csを形成する部分については、ゲート絶縁膜41の厚みを選択的に1μm以下といったように薄膜で形成するのが好ましい。
【0068】
続いて、図6(c)に示すように、例えばCVD法により厚さが400nmの非単結晶の窒化珪素膜を上記ソース電極41cおよびドレイン電極41dを覆うようにゲート絶縁膜41上に成膜し、これにより第1保護膜42を形成する。
【0069】
続いて、図7(a)に示すように、第1保護膜42上に感光性アクリル材料を厚さ1μmで塗布し、第2保護膜43を形成する。第2保護膜43は第1保護膜42の表面を平坦化するためのものでもある。そして、露光、現像等のフォトリソ技術により第1保護膜42および第2保護膜43を貫通することで内部にドレイン電極41dを臨ませるコンタクトホールH4を形成する。また、コンタクトホールH4の形成と同時に、第1保護膜42、第2保護膜43、およびゲート絶縁膜41bを貫通することで内部に中継端子39Aを臨ませるコンタクトホールH5を形成する。形成方法は図4(a)と同様である。
【0070】
続いて、図7(b)に示すように、スパッタ法とフォトエッチング法によりコンタクトホールH4に埋設されることでドレイン電極41dと電気的に接続され、厚さが50nmのITOからなる画素電極35を形成する。また、画素電極35の形成と同時にコンタクトホールH5に埋設されることで中継端子39Aと電気的に接続される第1接続部33aを形成する。
【0071】
以上により、ゲートドライバIC51等の電子部品が埋め込まれてなる第1基板30を含む素子基板300が支持板200上に製造される。すなわち、上記製造工程により、電気装置形成用基板150を得ることができる。電気装置形成用基板150は、後述のように種々の電気装置を構成するために使用されるものである。
【0072】
続いて、図8に示すように、素子基板300から支持板200を剥離する。例えば、素子基板300側を不図示の基板支持体で支持した状態で支持板200を剥離する。本実施形態では、図3(a)に示したように支持板200と素子基板300(基材30A)との界面は無機と有機物の界面であり、合金層を形成していないため、素子基板300および支持板200の界面に対して力を付与することで両者を容易に剥離させることができる。なお、予め超音波、レーザーや熱等のエネルギーを素子基板300と支持板200との界面に印加することで剥離性を向上させるようにしても良い。
また、支持板200はガラス以外の無機物や第1基板との剥離が容易となる有機物を用いても良い。
【0073】
ところで、一般的に2つの物体を剥離するときは剥離帯電が発生することが知られており、この帯電により制御トランジスタTRsが破壊されるおそれもある。これに対し、本実施形態に係る構成によれば、支持板200と制御トランジスタTRsとの間にベタ形状の裏面電極19が設けられ、それが共通電位を形成する。剥離帯電が生じた場合でも共通電位が変動するだけで、共通電位を基準とした制御トランジスタTRsのソース電極41c、ゲート電極41e、ドレイン電極41dに印加される電圧が常に一定となるので、制御トランジスタTRsが破壊されるのを防止することができる。
【0074】
また、本実施形態に係る素子基板300は、ゲートドライバIC51等の電子部品が内部に埋め込まれているが、該ゲートドライバIC51のグラウンド電位は裏面電極19に電気的に接続されているので、制御トランジスタTRsと同様、剥離帯電が生じた場合であっても制御トランジスタTRs同様に静電破壊されるのを防止することができる。また、支持板200の剥離工程のみならず、他の製造工程における剥離帯電(例えば、素子基板300を基板支持体から剥離する際の剥離帯電)による静電破壊を防止することができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、素子基板300と支持板200との界面に力を付与するのみで支持板200の剥離が行われるので、支持板200の表面を荒らすことがない。よって、支持板200を再利用することができ、結果的に素子基板300の製造コストの低減を図ることができる。
【0076】
上記工程により得た素子基板300に対し、対向基板310を貼り付ける。このとき、対向基板310の対向電極37は第2接続部33bを介して素子基板300の裏面電極19と電気的に接続された状態とされる。そして、対向基板310および素子基板300間に電気泳動層32Aを注入し、素子基板300と対向基板310との隙間を埋めるようにしてエポキシ樹脂からなるシール材65で封止する。以上により、電気泳動表示装置100を製造することができる。
また、電気泳動層32Aは注入でなく、他の方法で両基板に導入してもよい。例えば素子基板300上に電気泳動層32Aを塗布した後に対向基板310を貼り合わせても良い。
【0077】
なお、上記方法により素子基板300を形成できるが、上記は一例であり、材料や、各部材の厚さ、形成方法は他の方法を用いても良い。例えば、制御トランジスタTRsを塗布法や印刷法を用いて形成しても良い。
【0078】
また、上記電気泳動表示装置100の製造方法では、支持板200から剥離して素子基板300単体とした後、該素子基板300に対向基板310を貼り付けて電気泳動表示装置100を製造する場合を例に挙げたが、図9に示すように支持板200から剥離しない状態の電気装置形成用基板150に対して対向基板310を貼り付けて電気泳動表示装置100を支持板200上に形成した後、電気泳動表示装置100から該支持板200を剥離するようにしても良い。このようにすれば、電気装置形成用基板150はフレキシブル性を有する素子基板300が剛性を有する支持板200に貼着された状態となっているので、製造工程時の取り扱い(ハンドリング)が容易となり、基板の貼り合わせ精度が向上し、電気泳動表示装置の製造効率および信頼性を高めることができる。
また、以上の説明の中で基材Bと基材C間にICを保持させたが、場所はここに限らない。また、電池やアンテナ、コンデンサ等の他の電子部品を、第1基板30を構成する各基板間の任意の位置に保持させることができる。
【0079】
(第1変形例)
図10は、上記素子基板300を備えた電気装置の第1変形例に係る電気泳動表示装置の構成を示す断面図である。本変形例に係る構成と上記第1実施形態に係る構成との違いは、基板300,310間に挟持される電気泳動層32Aの構造である。具体的に、本変形例に係る電気泳動表示装置101は、上記実施形態のマイクロカプセル20の代わりに、電気泳動層としてシリコンオイル中に、カーボンからなる黒粒子126(正帯電粒子)と、酸化チタンからなる白粒子127(負帯電粒子)とを分散させたものを用いている。
【0080】
このように上記実施形態に係る素子基板300を用いた電気装置としては、隔壁やマイクロカプセル等の仕切りを用いない電気泳動材料を基板間に挟持した電気泳動表示装置についても適用可能である。
【0081】
(第2変形例)
図11は、上記素子基板300を備えた電気装置の第2変形例に係る液晶表示装置の構成を示す断面図である。図11に示すように、液晶表示装置(電気装置)102は、先に述べた電気泳動表示装置の電気泳動層に代えて液晶層(機能素子)32Bを採用している。なお、本実施形態において、上記実施形態と同一の構成および部材については同じ符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。
【0082】
液晶表示装置102においては、上下導通部33(第1接続部33aおよび第2接続部33b)が銀ペーストから構成されている。本実施形態においても、上下導通部33は素子基板300の四隅に設けられており、上下導通部33を囲むようにエポキシ樹脂からなるシール材65が設けられている。
【0083】
本実施形態の液晶表示装置102では、上記実施形態と同様、裏面電極19が対向電極37と電気的に接続された構成のため、裏面電極19と対向電極37とが同一電圧となっており、対向基板310と裏面電極19で囲まれる空間は外部からの静電気による影響を防止する実質的なシールド空間を構成している。
【0084】
よって、液晶表示装置102は、例えば机から持ち上げたり、表示面等の表面を拭いたりしてもシールド空間内にある制御トランジスタTRsや制御トランジスタTRs等に電位差が印加されるのを防止できる。したがって、シールド空間内の制御トランジスタTRsおよび制御トランジスタTRsを静電破壊から守ることができる。
【0085】
また、本実施形態の液晶表示装置102においても、裏面電極19と同電位となる電極、具体的に対向電極37、上下導通部33等は外部に露出しない構造を有するため、これら電極が外部の電位と接触することで外部との間で電流が流れるリスクが低減されたものとなっている。また、対向電極37、上下導通部33が外部に露出しないため、腐食等の問題が発生することを抑制している。
【0086】
上記構成、材料は一例であり、他の構成、材料等を用いることも可能である。例えば、上下導通部33をシール材65の外部に設けても良い。また、シール材65にアクリル系等の他の有機材料や熱硬化性を持たせても良い。また、上下導通部33も銀ペースト以外の他の材料を用いても良い。また、上下導通部33は四隅に限られることはない。また、これらは他の実施形態にも適用可能である。
【0087】
(第3変形例)
図12は、上記素子基板300を備えた電気装置の第3変形例に係る有機EL表示装置の構成を示す断面図である。図12に示すように、有機EL表示装置(電気装置)103は、先に述べた電気泳動表示装置の電気泳動層及び液晶表示装置の液晶層に代えて有機EL層(機能素子)32Cを採用している。なお、本実施形態において、上記実施形態と同一の構成および部材については同じ符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。なお、図12では簡単のため、駆動回路層24を簡略化して図示している。
【0088】
図12に示すように、有機EL表示装置103は、素子基板300の駆動回路層24上に、有機EL層32C、陰極121、及び陰極121の上面および側面を覆う保護膜122を備えている。有機EL層32Cは、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を含む。また、保護膜122は非単結晶の窒化シリコン膜からなるものであり、厚さが1μmとされている。陰極121は上下導通部33を介して裏面電極19と電気的に接続されている。
【0089】
このように本発明の半導体基板を有機EL表示装置に適用した場合であっても、保護膜122で覆われた陰極121と裏面電極19で囲まれる空間は外部からの静電気による影響を防止するシールド空間を構成するので、シールド空間内の制御トランジスタTRsおよび制御トランジスタTRsを静電破壊から守ることができる。
【0090】
なお、有機EL表示装置に本発明を適用する場合、駆動回路層24としては図13にしめすような2トランジスタ1キャパシタ構成を用いてもよい。この場合、スイッチングトランジスタTR1を介してデータ線68から保持容量Csに画像データを書き込む。保持容量Csに保持される電圧は、制御トランジスタTR2のゲート電極41eに印加されて、制御トランジスタTR2はゲート電圧に応じた導通状態となる。制御トランジスタTR2のソース電極41cには信号線70が接続され、信号電位が印加されている。また、ドレイン電極41dには、有機EL材料からなる電気光学材料が画素電極35を介して接続されている。制御トランジスタTR2の導通状態に応じて信号電位が変調されて電気光学材料に印加される。すなわち、データ線68から書き込まれた画像データに従って、信号電位が変調されて電気光学材料に印加される。このようにして表示を行う。
ここで、保持容量Csは特別に形成してもいいし、2つのトランジスタTR1,TR2の寄生容量を用いてもよい。また、このような2トランジスタ1キャパシタ構成は、通常有機EL表示装置の駆動回路としても用いられるが、この構成を第1実施形態に係る電気泳動表示装置100の駆動回路層24として用いても良い。
【0091】
(第2実施形態)
図14は、第2実施形態に係る素子基板301の全体構成を示す断面図である。本実施形態に係る素子基板301は、上記第一実施形態と異なり、ゲート電極41eに接続されるゲート配線125(走査線66)が第1基板30の内部に埋設された構造を採用している。なお、上記実施形態と同一の部材および構成については同一の符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。
【0092】
具体的に、図14に示すように、ゲート配線125は基材30B上におけるゲートドライバIC51と同層に形成され、コンタクトホールH6を介してゲート電極41eに接続されている。ゲート配線125は厚さが200nmのAl層から構成されている。
【0093】
ゲート配線125を製造する場合、図4(c)で示した工程において基材30B上にスパッタ法や塗布により厚さ200nmのAl層を形成し、フォトエッチング法でパターニングすることで形成される。また、ゲート配線125に電気的に接続されるゲート電極41eは、図5(b)で示した工程においてコンタクトホールH2、H3とともに内部にゲート配線125を臨ませるコンタクトホールH6を形成する。そして、図5(c)で示した工程において、スパッタ法により基材30C上にAlを成膜し、フォトエッチング法でパターニングすることでコンタクトホールH6に埋設されてゲート配線125に電気的に接続されるゲート電極41eを保持容量線69等と同時に形成することができる。
【0094】
本実施形態に係る素子基板301においても、図示しないものの、ソース電極41cを構成するデータ線68、保持容量線69等の配線を第1基板30の内部に埋設した状態で製造するようにしても良い。これにより、素子基板300上に作成する部品点数が少なくなり、基板上の3次元的なレイアウトが可能となり、高精細化を実現できる。
【0095】
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態に係る素子基板302の全体構成を示す断面図である。本実施形態に係る素子基板302は、上記第1、2実施形態と異なり、裏面電極19を保持容量線69として用いている。なお、上記実施形態と同一の部材および構成については同一の符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。
【0096】
具体的に、図15に示すように、保持容量線69は基材30A,30Bを貫通するコンタクトホールH7を介して裏面電極19に直接接続されている。
保持容量線69を製造する場合、図5(b)で示した工程において基材30A,30Bを貫通し、内部に裏面電極19を臨ませるようにコンタクトホールH2を形成する。そして、図5(c)で示した工程において、スパッタ法により基材30C上にAlを成膜し、フォトエッチング法でパターニングすることでコンタクトホールH2に埋設されて裏面電極19に電気的に接続される保持容量線69をゲート電極41e等と同時に形成することができる。
【0097】
(第4実施形態)
図16は、第4実施形態に係る素子基板303を備えた電気装置としての電気泳動表示装置104に係る構成を示す図である。図17は本実施形態に係る電気泳動表示装置104の動作を説明するための図である。
【0098】
本実施形態の電気泳動表示装置104は、上記第1実施形態の電気泳動表示装置100と異なり、1画素内に複数の画素電極35を有し、該複数の画素電極35と対向電極(駆動電極)37との間に電圧を印加することで電気泳動粒子を移動させるものである。なお、上記第1実施形態と同一の部材および構成については同一の符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。
【0099】
本実施形態に係る電気泳動表示装置104では、複数の画素電極35と対向電極37との間に形成された電気泳動層232は黒色の分散媒221(B)中にプラスに帯電した白色の正帯電粒子227(W)が多数混在されている。ここでも画素電極35でなく、対向電極37側が視認側となる。
【0100】
素子基板300は、画素電極35が第1保護膜42および第2保護膜43に形成されたコンタクトホールH4の内壁面に沿って形成されており、素子基板300の上面に対して凹んだ凹部240を有している。
【0101】
正帯電粒子227(W)等の帯電した粒子は、電気泳動層232中において電気泳動粒子として振る舞う。これら画素電極35にマイナスの電圧を印加すると、プラスに帯電した粒子227(W)が図17(a)に示されるように画素電極35上に集められるようになっている。この時は黒色の分散媒221(B)が視認されるため黒表示となる。
【0102】
一方、対向電極37に粒子227(W)を移動させない場合、つまり各画素電極35にプラスの電圧を印加してすべての粒子227(W)を対向電極37上に集めた場合、図17(b)に示すように白色の正帯電粒子227(W)が視認されるため白表示となる。中間調表示のときは白表示のときより小さいプラス電圧を各画素電極35に印加する。
【0103】
このように対向電極37に到達する粒子227(W)の数と分布状態(分布領域)を制御することで黒表示または白表示、あるいは黒から白までの中間階調の表示を制御できる。
また、この画素電極35を1つの画素内で島状に複数設けることにより、より制御性良く表示をコントロールできる。
【0104】
本実施形態に係る電気泳動表示装置104によれば、図16に示したように、画素電極35が素子基板300の上面に対して凹んだ状態に形成されているため、各画素電極35にマイナスの電圧を印加してすべての粒子227(W)を画素電極35上に集めた場合、正帯電粒子227(W)が画素電極35に引き寄せられるようにして、凹部240内へ入り込むことになる。このため、画素電極35への電圧の印加をやめた場合でも、多数の正帯電粒子227(W)が凹部240内に保持されるので、非電圧印加状態へ移行した際の粒子同士の広がりを防止することができる。
【0105】
また、素子基板300としては、図18に示すように島状の画素電極35を形成せず、コンタクトホールH4により構成される凹部240内にドレイン電極41dが直接露出した構成を採用しても良い。この構成によれば、凹部240内に露出する各ドレイン電極41dにマイナスの電圧を印加してすべての粒子227(W)を凹部240内へ引き込むことで、非電圧印加状態へ移行した際の粒子同士の広がりを防止できる。
【0106】
(他の電気装置への応用)
図19は、圧電センサーに用いられる、上記第1実施形態に係る電気装置の構成を応用した検出素子の概略構成を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う検出電極1画素分の断面図である。
圧電センサーは、素子基板700と対向基板710との間に圧電層(機能素子)74が配置された1つまたは複数の検出素子702を備えて構成される。検出素子702の素子基板700および対向基板710としては、上記した第1実施形態の電気泳動表示装置における素子基板および対向基板と同様の構成をそれぞれ採用することができる。
【0107】
具体的に、本実施形態の対向基板710は、厚さ0.2mmのPETからなる保護基板71と、保護基板71の圧電層74側の面に設けられたカーボンナノチューブからなる導電膜77とを有して構成され、素子基板700と同様に折り曲げ可能である。また、圧電層74は、厚さ1μmのトリフルオロエチレンとフッ化ビニリデンの共重合体からなる。
【0108】
そして、圧電センサーに対して外部から圧力が加えられた際に、各検出素子702において、上記した複数の画素電極に代えて素子基板700に設けられた複数の検出電極78と、対向基板710の導電膜77との間に誘起される電圧の変化を検知することによって、圧電センサーに対して物体が接触したか否かが判断される。
【0109】
なお、素子基板700としては、上記した実施形態のうちのいずれかの素子基板と同様の構成を採用することが可能である。
また、圧電層74、導電膜77、保護基板71は上記に限らない他の有機、無機材料を用いてもよい。素子基板700と対向基板710の周縁部に配置され、且つ、圧電層74の周囲を取り囲むシール材75には、上記した各実施形態と同様の材料を用いて構成されている。また、検出電極(画素電極)78および導電膜77に供給される電流を検出する構成としてもよい。
【0110】
この圧電センサーは紙のように柔軟性に富んだフィルム状であり、例えば人が椅子に座ったときの圧力分布等を検出する。また、素子基板700を構成する複数の基材をフレキシブル性または伸縮性を有する材料で構成すると、複雑な変形にも追従し、正確な値を検出することができる。
【0111】
また、検出値の外部への出力は、素子基板700中に埋め込んだ通信機能素子(アンテナと通信を行うIC)で行う。
【0112】
また、圧電材料の代わりに焦電材料を用いれば2次元温度センサーを構成でき、光電変換材料を用いれば、2次元光センサーやテラヘルツ波センサー、X線センサーを構成することができる。さらに、これら電気機器以外への応用も可能である。
【0113】
なお、上記電気装置の形成は、上記実施形態或いは変形例に係る構成に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、図20に示すように、第1実施形態に係る電気泳動表示装置100として、第1基板30の内部に埋め込まれた電子部品(例えば、ゲートドライバIC51)に電力を供給するための電池56を埋め込んでもよい。
【0114】
この場合、この電池56には、ベタ状の裏面電極19と同一層をなす外部接続端子57が接続されており、これを用いて電池を充電できる。この外部接続端子57は、平面視で電池56と一部重なるようにして形成された裏面電極19の貫通孔19A内に配置されており、第1基板30を構成する最も外側に位置する基材30Aの貫通孔29から外部に露出した状態となっている。なお、電池56としては、静電気によって破壊されにくい構造のものを採用する。
【0115】
外部接続端子57は、第1基板30の内部に埋め込まれた電池56を充電するための端子を構成するものであり、裏面電極19と同一工程で形成することができる。よって、別途、外部接続端子57を製造するための工程を必要としない。
【0116】
また、素子基板300を構成する第1基板30は、内部に埋め込まれた電子部品(コントローラー)に対して外部から受信した信号を送信するアンテナを埋め込むようにしても構わない。アンテナは、画像表示領域5の周囲に配置され、素子基板300の各辺に沿って周回するコイルによって構成される。アンテナは、例えば裏面電極19と同じ基材30Aに設けられる。なお、アンテナは、裏面電極19と異なる層に形成されていても良い。
また、検出値の外部出力あるいはその他の目的の外部接続端子57を別途設けても良い。
【0117】
(電子機器)
次に、上記各実施形態の電気泳動表示装置を電子機器に適用した場合について説明する。
図21は、本発明の電気装置の一例である電気泳動表示装置を適用した電子機器の具体例を説明する斜視図である。
図21(a)は、電子機器の一例である電子ブックを示す斜視図である。この電子ブック(電子機器)1000は、ブック形状のフレーム1001と、このフレーム1001に対して回動自在に設けられた(開閉可能な)カバー1002と、操作部1003と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1004と、を備えている。
【0118】
図21(b)は、電子機器の一例である腕時計を示す斜視図である。この腕時計(電子機器)1100は、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1101を備えている。
【0119】
図21(c)は、電子機器の一例である電子ペーパーを示す斜視図である。この電子ペーパー(電子機器)1200は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体部1201と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1202を備えている。
【0120】
例えば電子ブックや電子ペーパーなどは、白地の背景上に文字を繰り返し書き込む用途が想定されるため、消去時残像や経時的残像の解消が必要とされる。
なお、本発明の電気泳動表示装置を適用可能な電子機器の範囲はこれに限定されず、帯電粒子の移動に伴う視覚上の色調の変化を利用した装置を広く含むものである。
【0121】
以上の電子ブック1000、腕時計1100及び電子ペーパー1200によれば、本発明に係る電気泳動表示装置が採用されているので、明るく視認性の良好なフルカラーに近い表示の行える信頼性に優れた高品位の電子機器となる。
【0122】
なお、上記の電子機器は、本発明に係る電子機器を例示するものであって、本発明の技術範囲を限定するものではない。例えば、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの電子機器の表示部や、マニュアル等の業務用シート、教科書、問題集、情報シート等の電子ペーパーにも、本発明に係る電気泳動表示装置は好適に用いることができる。
また、1画素の等価回路は1T1Cや図13に示したものに限らず、他の等価回路を各機能材料に対して用いても良い。
また、裏面電極19や対向電極37に印加する電圧はコントローラーICやその他の電圧印加手段を用いて印加される。
【符号の説明】
【0123】
19…裏面電極(電極層)、30…第1基板(基板本体)、31…第2基板、30A〜30C…基材、32A…電気泳動層(機能素子)、32B…液晶層(機能素子)、32C…有機EL層(機能素子)、33…上下導通部(導電部)、37…対向電極(駆動電極)、51…ゲートドライバIC(電子部品、半導体素子)、200…支持体、300…素子基板、310…対向基板、1000…電子ブック(電子機器)、TRs…制御トランジスタ(半導体素子)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に、樹脂材料からなる基材を複数積層することで第1基板を形成する工程と、
前記第1基板から前記支持体を剥離する工程と、
前記第1基板との間で機能素子を挟持するように第2基板を貼り付ける工程と、を有し、
前記第1基板の形成工程においては、複数の前記基材間のいずれかに挟持するように前記電極層を配置するとともに、前記電極層よりも上層であって複数の前記基材間のいずれかに挟持する或いは前記第1基板の表面に配置するように前記機能素子を駆動するための半導体素子を設けることを特徴とする電気装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1基板に対して前記第2基板を貼り付けた後、前記支持体の剥離を行うことを特徴とする請求項1に記載の電気装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1基板の形成工程において、前記電極層と電気的に接続される導電部が前記第1基板の前記支持体と反対の面側に引き出すように形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気装置の製造方法。
【請求項4】
前記機能素子の配置領域の角部に前記導電部を形成することを特徴とする請求項3に記載の電気装置の製造方法。
【請求項5】
前記導電部を前記第1基板の前記支持体と反対の面側に複数引き出すことを特徴とする請求項3又は4に記載の電気装置の製造方法。
【請求項6】
前記第2基板を貼り付ける工程において、該第2基板の内面側に設けられ、前記機能素子を駆動する駆動電極と前記導電部とを電気的に接続させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1基板の形成工程において、複数の前記基材間のいずれかに挟持される前記半導体素子と前記電極層とを電気的に接続させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気装置の製造方法。
【請求項8】
複数の前記基材間のいずれかに挟持する前記半導体素子として電子部品を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気装置の製造方法。
【請求項9】
前記機能素子が電気光学素子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電気装置の製造方法。
【請求項10】
支持体上に、樹脂材料からなる基材を複数積層することで基板本体を形成する工程と、
前記基板本体から前記支持体を剥離する工程と、を有し、
前記基板本体の形成工程においては、複数の前記基材間のいずれかに挟持するように前記電極層を配置するとともに、前記電極層よりも上層であって複数の前記基材間のいずれかに挟持する或いは前記基板本体の表面に配置するように半導体素子を設けることを特徴とする半導体基板の製造方法。
【請求項11】
支持体と、
前記支持体上に設けられ、可撓性を有する複数の基材が積層されてなる基板本体と、
前記基板本体の表面或いは前記複数の基材同士の間に設けられる半導体素子と、
前記複数の基材同士の間であって前記半導体素子よりも下層であって前記基板本体の内部に埋設されてなる電極層と、
を備えることを特徴とする電気装置形成用基板。
【請求項12】
前記基板本体の前記支持体と反対の面には、前記電極層に電気的に接続される導電部が引き出されていることを特徴とする請求項11に記載の電気装置形成用基板。
【請求項13】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の電気装置の製造方法により製造した電気装置を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−38229(P2013−38229A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173154(P2011−173154)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】