説明

車両のパワーステアリング制御装置

【課題】特に、中立位置からのステアリングホイールの切り出しにおいて、ドライバが感じるフリクション感を適切に打ち消して滑らかで良好な操舵フィーリングを実現する。
【解決手段】車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定し、ハンドル角の絶対値|θH|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを増大させる方向に補正する第1の補正値ΔT1を設定し、ハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを減少させる方向に補正する第2の補正値ΔT2を設定し、少なくともステアリングホイールの中立位置からの切り始めにおいて第1の補正値ΔT1と第2の補正値ΔT2との差を第1の補正値ΔT1で補正する方向におけるアシスト補正量ΔTaとして算出し、こうして求めたアシスト補正量ΔTaで基本アシストトルクTbを補正して制御量としてモータ駆動部21に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操舵系が有するフリクションを考慮して適切に制御する車両のパワーステアリング制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両の操舵系は複雑なバネ要素と摩擦要素の組み合わせで構成されていることが知られている。そのため、例えば、実公平5−39985号公報(以下、特許文献1)では、中立復元力のばらつきを抑え、オーバーシュートの発生や中立復帰動作の遅れを補償するために、操舵角が設定角より小さいと判別されたときに、操舵角に比例した復元トルク値から操舵角速度に比例する制動トルク値を減じたトルク値の戻し側への復元トルクが生じるように電動パワーステアリングモータを制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平5−39985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の如く、車両の操舵系は複雑なバネ要素と摩擦要素の組み合わせで構成されているため、ステアリングホイールが止まっている状態では静摩擦的な状態であり、切り出しではハンドル角速度に応じて動摩擦的な状態に移行する。こうした操舵系で良好な切り出しの滑らかさを実現するには、一般的なトルクセンサを用いる制御のみでは限界があり、操舵状態をフィードバックする制御が有効である。そこで、上述の特許文献1の技術を応用してこのような問題を解決することを考えた場合、特許文献1の技術は、あくまでも舵の戻りに特化した技術であり、ステアリングホイールの切り出しに応用する場合、特許文献1の技術では、アシストトルク補正値がアシストトルクを減らす方向の負の値をとることがあるため、ステアリングホイールの切り出しの際の滑らかさを実現できないばかりか、不要なダンピング現象を作り出して、良好な操舵感が得られなくなる虞がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、特に、中立位置からのステアリングホイールの切り出しにおいて、ドライバが感じるフリクション感を適切に打ち消して、滑らかで良好な操舵フィーリングを実現することができる車両のパワーステアリング制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両のパワーステアリング制御装置の一態様は、車両の運転状態に応じて操舵トルクのアシストトルクを基本アシストトルクとして設定する基本アシストトルク設定手段と、車両の操舵角の絶対値が高いほど操舵する方向への上記基本アシストトルクを増大させる方向に補正する第1の補正値を設定する第1の補正値設定手段と、車両の操舵角速度の絶対値が高いほど操舵する方向への上記基本アシストトルクを減少させる方向に補正する第2の補正値を設定する第2の補正値設定手段と、少なくともステアリングホイールの中立位置からの切り始めにおいて上記第1の補正値と上記第2の補正値との差を上記第1の補正値で補正する方向における上記基本アシストトルクの補正量として設定するアシスト補正量設定手段と、上記基本アシストトルクを上記アシスト補正量で補正して操舵トルクをアシストするアクチュエータを駆動制御するステアリング制御手段とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明による車両のパワーステアリング制御装置によれば、特に、中立位置からのステアリングホイールの切り出しにおいて、ドライバが感じるフリクション感を適切に打ち消して、滑らかで良好な操舵フィーリングを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の一形態に係る車両の操舵系の構成説明図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係るパワーステアリング制御プログラムのフローチャートである。
【図3】本発明の実施の一形態に係る基本アシストトルクの特性の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係る第1の補正値の特性説明図である。
【図5】本発明の実施の一形態に係る第2の補正値の特性説明図である。
【図6】本発明の実施の一形態に係るアシスト補正量の一例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は電動パワーステアリング装置を示し、この電動パワーステアリング装置1は、ステアリング軸2が、図示しない車体フレームにステアリングコラム3を介して回動自在に支持されており、その一端が運転席側へ延出され、他端がエンジンルーム側へ延出されている。ステアリング軸2の運転席側端部には、ステアリングホイール4が固設され、また、エンジンルーム側へ延出する端部には、ピニオン軸5が連設されている。
【0010】
エンジンルームには、車幅方向へ延出するステアリングギヤボックス6が配設されており、このステアリングギヤボックス6にラック軸7が往復移動自在に挿通支持されている。このラック軸7に形成されたラック(図示せず)に、ピニオン軸5に形成されたピニオン(図示せず)が噛合されて、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構が形成されている。
【0011】
また、ラック軸7の左右両端はステアリングギヤボックス6の端部から各々突出されており、その端部に、タイロッド8を介してフロントナックル9が連設されている。このフロントナックル9は、操舵輪としての左右輪10L,10Rを回動自在に支持すると共に、キングピン(図示せず)を介して車体フレームに転舵自在に支持されている。
【0012】
従って、ステアリングホイール4を操作し、ステアリング軸2、ピニオン軸5を回転させると、このピニオン軸5の回転によりラック軸7が左右方向へ移動し、その移動によりフロントナックル9がキングピン(図示せず)を中心に回動して、左右輪10L,10Rが左右方向へ転舵される。
【0013】
また、ピニオン軸5にアシスト伝達機構11を介して、電動モータ12が連設されており、この電動モータ12にてステアリングホイール4に加える操舵トルクをアシストする。電動モータ12は、後述する操舵制御部20で設定される制御量(本実施の形態ではアシストトルクTa)でモータ駆動部21を介して駆動制御される。尚、制御量は、アシストトルクTaに対応する電流値であっても良い。
【0014】
操舵制御部20には、車速Vを検出する車速センサ31、ハンドル角θHを検出するハンドル角センサ32、ステアリングホイール4に加えられた操舵トルクTsを検出する操舵トルクセンサ33が接続されている。
【0015】
そして、操舵制御部20は、車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定し、ハンドル角の絶対値|θH|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを増大させる方向に補正する第1の補正値ΔT1を設定し、ハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを減少させる方向に補正する第2の補正値ΔT2を設定し、少なくともステアリングホイールの中立位置からの切り始めにおいて第1の補正値ΔT1と第2の補正値ΔT2との差を第1の補正値ΔT1で補正する方向における基本アシストトルクの補正量(アシスト補正量ΔTa)として算出し、こうして求めたアシスト補正量ΔTaで基本アシストトルクTbを補正して制御量(アシストトルクTa)としてモータ駆動部21に出力するように構成されている。このように、操舵制御部20は、基本アシストトルク設定手段、第1の補正値設定手段、第2の補正値設定手段、アシスト補正量設定手段、ステアリング制御手段としての機能を有して構成されている。
【0016】
次に、上述の操舵制御部20で実行されるパワーステアリング制御を、図2のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、必要なパラメータ、すなわち、車速V、ハンドル角θH、操舵トルクTsが読み込まれる。
【0017】
次に、S102に進み、予め設定しておいたマップ(例えば、図3に示す)を参照して、車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定する。
【0018】
次いで、S103に進み、例えば、ハンドル角θHを基に、予め実験・計算等により求め、設定しておいた図4に示すようなマップを参照して、第1の補正値ΔT1を設定する。この第1の補正値ΔT1は、ハンドル角の絶対値|θH|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを増大させる方向に補正する補正値であり、ステアリングホイールの右切りと左切りとをシームレスに繋げるため、原点を通る単調増加傾向に設定されて、特に、ハンドル角θHが小さい範囲から急に上昇されて大舵角になるとサチュレーション傾向になるように設定されている。
【0019】
尚、本発明では、ステアリングホイールの中立位置からの切り始めにおける操舵フィーリングの改善(滑らかな操舵感)を目的とするため、大舵角での基本アシストトルクTbの補正は不要であるが、大舵角領域での補正値を0にすると大舵角と中立付近を跨ぐ時に舵力が補正値によって変動してしまうため、サチュレーション傾向で設定しておくようになっている。
【0020】
また、第1の補正値ΔT1は、図4中の破線で示すように、高速時における走行安定性を維持するため、車速Vが高くなるほどハンドル角の絶対値|θH|に対する第1の補正値ΔT1の変化量が小さくなるように設定しても良い。
【0021】
次いで、S104に進み、例えば、ハンドル角θHを基に、予め実験・計算等により求め、設定しておいた図5に示すようなマップを参照して、第2の補正値ΔT2を設定する。この第2の補正値ΔT2は、ハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを減少させる方向に補正する補正値であり、ステアリングホイールの右切りと左切りとをシームレスに繋げるため、原点を通る単調増加傾向に設定されて、操舵する方向へのハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が高いほど大きな値に設定されて操舵する方向への基本アシストトルクTbを減少させる。
【0022】
また、ハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が高い領域では、サチュレーション傾向に設定されており、これはハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が大きな領域において、ハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|の小さな変化で第2の補正値ΔT2が大きな変化をすることを抑制し、制御がON−OFF的に実行されて不自然な感覚を与えることを防止するためである。
【0023】
尚、第2の補正値ΔT2は、図5中の破線で示すように、高速時における走行安定性を維持するため、車速Vが高くなるほどハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|に対する第2の補正値ΔT2の変化量が大きくなるように設定しても良い。
【0024】
次に、S105に進み、例えば、以下の(1)、或いは、(2)式により、アシスト補正量ΔTaを算出する。
・|ΔT1|<|ΔT2|のとき、ΔTa=0 …(1)
・|ΔT1|≧|ΔT2|のとき、ΔTa=sign(ΔT1)・(|ΔT1|−|ΔT2|) …(2)
ここで、sign(ΔT1)は、ΔT1の符号を示す。
【0025】
すなわち、単なる、第1の補正値ΔT1と第2の補正値ΔT2の減算処理によりアシスト補正量ΔTaを算出すると、第1の補正値の絶対値|ΔT1|が第2の補正値の絶対値|ΔT2|よりも小さくなった際に、不要なダンピング現象を作り出して、ステアリングホイールの切り出しの際の滑らかさを実現できず、良好な操舵感が得られなくなる虞がある。従って、本実施の形態では、第1の補正値の絶対値|ΔT1|が第2の補正値の絶対値|ΔT2|よりも小さくなったときには、アシスト補正量ΔTaを0に設定するのである。
【0026】
そして、S106に進み、例えば、以下の(3)式により、アシストトルクTaを算出し、モータ駆動部21に出力してプログラムを抜ける。
Ta=Tb+ΔTa …(3)
【0027】
このように本発明の実施の形態によれば、車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定し、ハンドル角の絶対値|θH|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを増大させる方向に補正する第1の補正値ΔT1を設定し、ハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が高いほど操舵する方向への基本アシストトルクTbを減少させる方向に補正する第2の補正値ΔT2を設定し、少なくともステアリングホイールの中立位置からの切り始めにおいて第1の補正値ΔT1と第2の補正値ΔT2との差を第1の補正値ΔT1で補正する方向における基本アシストトルクの補正量(アシスト補正量ΔTa)として算出し、こうして求めたアシスト補正量ΔTaで基本アシストトルクTbを補正して制御量(アシストトルクTa)としてモータ駆動部21に出力する。このため、特に、中立位置からのステアリングホイールの切り出しにおいて、ドライバが感じるフリクション感を適切に打ち消して、滑らかで良好な操舵フィーリングを実現することが可能となる。
【0028】
尚、S105における、アシスト補正量ΔTaを算出は、以下の(4)式により、算出するようにしても良い。
【0029】
ΔTa=sign(ΔT1)・min(|ΔT1|,|ΔT1|−ΔT2) …(4)
ここで、min(|ΔT1|,|ΔT1|−ΔT2)は、|ΔT1|と|ΔT1|−ΔT2の小さい方の値である。
【0030】
本実施の形態によるアシスト補正量算出の一例を、図6のタイムチャートで説明する。 図6(a)はハンドル角θH、図6(b)はハンドル角速度(dθH/dt)、図6(c)は第1の補正値ΔT1、図6(d)は第2の補正値ΔT2、図6(e)はアシスト補正量ΔTaを示す。
【0031】
時刻t1〜t2、或いは、時刻t3〜t4の間の、ステアリングホイールの中立位置からの切り始めで、第1の補正値の絶対値|ΔT1|が第2の補正値の絶対値|ΔT2|以上の領域では、上述の(1)、(2)式により、第1の補正値の絶対値|ΔT1|から第2の補正値の絶対値|ΔT2|を減算した値が操舵方向におけるアシスト補正量ΔTa(図中のΔTa0参照)として設定される。また、この領域では、上述の(4)式により、第1の補正値の絶対値|ΔT1|から第2の補正値ΔT2を減算した値が操舵方向におけるアシスト補正量ΔTa(図中のΔTa0参照)として設定される。
【0032】
一方、時刻t2〜t3、或いは、時刻t4〜t5の間の、ステアリングホイールの切り戻しの領域では、第1の補正値の絶対値|ΔT1|が第2の補正値の絶対値|ΔT2|以上の領域では、上述の(1)、(2)式により、第1の補正値の絶対値|ΔT1|から第2の補正値の絶対値|ΔT2|を減算した値が操舵方向におけるアシスト補正量ΔTa(図中のΔTa1参照)として設定される。また、上述の(4)式により、第1の補正値の絶対値|ΔT1|が操舵方向におけるアシスト補正量ΔTa(図中のΔTa2参照)として設定される。
【0033】
このように本発明の実施の形態によれば、ハンドル角速度の絶対値|dθH/dt|が大きいときには、ハンドル角θHに応じて設定するアシスト補正量ΔTaを減算できるように構成しているので、早い操舵では適切なダンピングを発生しつつ、中立位置からの切り出しのフリクション感を低減して良好な操舵フィーリングを実現することが可能となっている。
【0034】
また、上述の(1)、(2)式により、アシスト補正量ΔTaを算出するようにするようにすれば、ステアリングホイールの切り戻しの領域においても、第1の補正値の絶対値|ΔT1|が第2の補正値の絶対値|ΔT2|以上の領域では、第1の補正値の絶対値|ΔT1|から第2の補正値の絶対値|ΔT2|を減算した値が操舵方向におけるアシスト補正量ΔTaとして設定されるので、切り替えし時の補正値が滑らかに連続して違和感のない操舵フィーリングを実現することが可能となる。
【0035】
更に、上述の(4)式により、アシスト補正量ΔTaを算出するようにするようにすれば、切り戻しでのアシスト補正量ΔTaを減らさないで制御するので、ステアリングホイールを切り込んで保舵する際のステアリングホイールの重さ感を低減することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 電動パワーステアリング装置
4 ステアリングホイール
5 ピニオン軸
11 アシスト伝達機構
12 電動モータ
20 操舵制御部(基本アシストトルク設定手段、第1の補正値設定手段、第2の補正値設定手段、アシスト補正量設定手段、ステアリング制御手段)
21 モータ駆動部
31 車速センサ
32 ハンドル角センサ
33 操舵トルクセンサ
34 ヨーレートセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転状態に応じて操舵トルクのアシストトルクを基本アシストトルクとして設定する基本アシストトルク設定手段と、
車両の操舵角の絶対値が高いほど操舵する方向への上記基本アシストトルクを増大させる方向に補正する第1の補正値を設定する第1の補正値設定手段と、
車両の操舵角速度の絶対値が高いほど操舵する方向への上記基本アシストトルクを減少させる方向に補正する第2の補正値を設定する第2の補正値設定手段と、
少なくともステアリングホイールの中立位置からの切り始めにおいて上記第1の補正値と上記第2の補正値との差を上記第1の補正値で補正する方向における上記基本アシストトルクの補正量として設定するアシスト補正量設定手段と、
上記基本アシストトルクを上記アシスト補正量で補正して、補正後の上記基本アシストトルクを操舵トルクへのアシストトルクとして付与するアクチュエータを駆動制御するステアリング制御手段と、
を備えたことを特徴とする車両のパワーステアリング制御装置。
【請求項2】
上記アシスト補正量設定手段は、上記第1の補正値の絶対値と上記第2の補正値の絶対値とを比較して、上記第1の補正値の絶対値が上記第2の補正値の絶対値より小さい場合は上記補正量を0に設定する一方、上記第1の補正値の絶対値が上記第2の補正値の絶対値以上の場合は上記第1の補正値の絶対値と上記第2の補正値の絶対値との差を上記第1の補正値で補正する方向における上記補正量として設定することを特徴とする請求項1記載の車両のパワーステアリング制御装置。
【請求項3】
上記アシスト補正量設定手段は、上記第1の補正値の絶対値と上記第1の補正値の絶対値から上記第2の補正値を減じた値とを比較して小さい方の値を上記第1の補正値で補正する方向における上記補正量として設定することを特徴とする請求項1記載の車両のパワーステアリング制御装置。
【請求項4】
上記第1の補正値設定手段は、上記第1の補正値を上記車両の操舵角の絶対値と車速に応じて設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両のパワーステアリング制御装置。
【請求項5】
上記第2の補正値設定手段は、上記第2の補正値を上記車両の操舵角速度の絶対値と車速に応じて設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の車両のパワーステアリング制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−63752(P2013−63752A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204889(P2011−204889)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】